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【選挙ウォッチャー】 岡崎市長選2020・分析レポート。

10月11日告示、10月18日投開票で、岡崎市長選が行われることになりました。立候補したのは、現職の内田康宏さんと、新人の中根康浩さんの2人です。どちらも名前が「やすひろ」という「やすひろ対決」となりました。争点となるのは、新型コロナウイルス対策や80億円をかけて建設予定のコンベンションホールの是非。中根康浩さんはコンベンションホールを中止し、そのお金を全市民に5万円ずつ配るとしています。果たして、勝つのはどちらの「やすひろ」なのでしょうか。

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内田 康宏 67 現 3期目を目指す
中根 康浩 58 新 元衆議院議員

現職の内田康宏さんは、自民・立憲・公明・国民推薦とガチガチに固めている人です。一方、中根康浩さんは完全なる無所属での戦い。2003年から地元で4回にわたって衆議院議員に当選しており、ある程度の地盤を持っているはずなのですが、今回、政党からの支援がほとんどありませんでしたので、じっくり選挙を見られれば情勢が分かったと思うのですが、選挙ポスターの写真を撮ってくるだけにとどまってしまいました。


■ 私の撮影に懸賞金をかける動画

 国政政党「NHKから国民を守る党」の代表・立花孝志は、10月16日に「賞金10万円 選挙ウォッチャーちだいを探せ!」という動画をアップした。(※現在はタイトルの後に【すでに終了していますが、またやるかもしれません。】という文言が付け加えられ、また懸賞金をかけた企画を実行することを示唆している。)
 私はこのYouTubeの動画や立花孝志のTwitterをキッカケに、不審な二人組と柏市議の大橋昌信に、二度にわたって襲撃されることになるのだが、この動画の内容はこうである。

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(0:00~)
「はい、えー、選挙ウォッチャーちだい君のTwitterでございます。僕のTwitterブロックされてるんで、ちょっと別のTwitterのね、あれから見ているんですが、まあ、今、2020年10月16日16時36分であります。えー、ちょっとまあ、ちだい君が今、どこにいるのかっていうのがまったくわかりません。で、えー、まあ、ツイー僕のところのYouTubeもすぐに見ていてですね、神経質になって見ていることが、このTwitterでもわかります。っていうのは、とうとう記者と記者職、これまあ、39分前に彼がツイートしてるんですが、僕の動画を見てのコメントであることは、ツイートであることは間違いないと。で、彼自身、今日のまあ、裁判にも来ずにですね、呼び出された裁判所にも来ずに、今、どこにいるんでしょうか。で、あの、「僕のことを詐欺師、詐欺師と呼んでいる動画を見たんですが」(※ツイートを読んでいる)」、いや、詐欺師に詐欺師と言っているんですよ。もっと言うと、逃亡してるでしょ、あなた。どこにいるのか教えてほしいんですが、こういうね、例えば北川さんという人もですね、あの、本当に、心配しているというか、もう「立花孝志の発言に踊らされてますよ」って。あの、僕の発言を信用するかどうかって、これ、僕もね、正直ムキになってます。まあ、ムキになってるっていうのは、本当にこの人、ちゃんと今のうちにしっかりとですね、あの犯罪を固めて、多くの方にこれ理解してもらっておかないといけないと思って、今、集中してこれ攻めてますが。」

 この動画の大きな問題点は、まず私のことを「詐欺師」と断定し、さらには「逃亡している」としていることにある。当然のことながら、私は詐欺や詐欺に類似するような事件で警察からの捜査を受けたこともないし、過去にそうした事件を起こしたことは一度もない。また、私は裁判所に答弁書を送った上で、書記官に「仕事を休むことができないため欠席する」と理由まで伝えている。実際、私は朝から急がねばならない仕事をしていて、逃亡するどころか、ずっとオフィスを兼ねた自宅にいた。
 そもそも、民事裁判に出席しなければならないという義務はない。欠席したことで裁判が不利になることはあるのかもしれないが、短期間のうちに数十万円をかけて代理人を立てて争うことと、生活を維持するために日銭を稼ぐことを天秤にかけた時に、私は生活を維持する方を選ばざるを得ない。
 また、裁判を欠席するに至った大きな理由の一つは、立花孝志やN国党の関係者から裁判所の外で襲撃を受ける可能性があったからである。現に、立花孝志は裁判所の前で動画を撮影しているし、裁判を欠席しても、わざわざ10万円の懸賞金をかけて不審な二人組や柏市議の大橋昌信の襲撃を受けているのに、立花孝志やN国党の関係者が集団で待ち構える場所にまんまと姿を現すなど、身の危険以外のナニモノでもない。
 立花孝志は、これを「逃亡」と呼んでいる。これまでにも立花孝志はたびたび「逃げている」や「卑怯者」などという言葉で他人を罵ることがあったが、今回の「逃亡してる」という発言は、非常に危険である。この動画を見た人たちは、立花孝志の襲撃から退避しているという意味ではなく、「犯罪をしたために、警察や立花孝志の追及から逃れようと、逃亡している」と受け取ってしまう。実際、不審な二人組は私が詐欺をして逃亡していると考えていたほどだ。
 非常に危ういことに、立花孝志の動画のコメント欄は、立花孝志の懸賞金をかけて私刑に晒す行為を称賛する言葉で溢れている。

10 DQ:
コレ、原告が被告を捜してる事に10万円の懸賞金を私設でやってるだけですね。面白おかしく、ちだい氏を笑い者にして叩く動画では無いです。立花氏側は公開捜査で、ちだい氏は後悔操作かな。
キュアパッション:
ちーちゃんヤバいね。裁判バックれた上にちーちゃん支持してる貴重な仲間も裏切ってる。ネット上で吠えれ吠えるだけ立花さん有利(元々有利だけど)になるだけ。ちーちゃん、かくれんぼしてる場合じゃないよw
なおウーバーイーツ UVER EATS:
いいなぁ〜。ちだい君は柏に住んでるんだ!笑 10万円欲しいから友達と一緒に探しに行こうかな〜。そこら辺にうろちょろしてるかな

 国政政党の代表と、翌日から「ジャーナリスト」を名乗ることに決めた実績があるわけでもない一人の市民、どちらを信用する人が多いのかと言ったら、それは紛れもなく「国政政党の代表」だろう。まさか衆議院と参議院に1議席ずつを有する国政政党の代表が、まだ容疑を駆けられているわけでもなければ、起訴をされているわけでもない一般市民を勝手に「詐欺師」と決めつけ、捜査をされていないのに、まるで警察の捜査から逃れようとしているかのように言っているなんて想像もしないかもしれない。
 私を「詐欺師」や「詐欺をしている」と決めつける発言は、この動画の中で何度も何度も繰り返されている。

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(04:08~)
「130円なり、いくらかのお金を払わせていることで、そこに詐欺罪が成立するんですね。だから、あの、ちだい君はこれは詐欺じゃないと。まあ、詐欺じゃないとまでは言ってないようですけども、あの、これね、「言っておきますけど、僕のnoteの有料部分より、立花孝志に浮上している公選法の方がずっと重たいと思います」って、それがその、立花が重いとか重くないとか関係ないっすよ。ちだい君がやってる詐欺罪はどうなのっていう話をしているわけで、で、あの、彼、ちだい君は「1320円の対価だと主張しているのは立花孝志によるデマです。このマガジンは10本で1320円という価格です。1320円で見られるのは、該当部分だけではありません。もしよろしければ、ぜひ記事を確認してみてください」で、まだ詐欺を煽っているんですが、仮に1320円だったとしても、そのうちの1本が明らかに、その1本を買うために1320円払わなきゃいけないわけです。その動機が嘘ですからね。で、もうあの、これ以上、彼の、犯罪者の言っていることですから、これ以上主張しても仕方ないんですが、ちょっと皆さんにお願いがあるのは、これ、選挙ウォッチャーを名乗っている『ちだい』というのは明らかに逃亡を企てています。で、どこにいるのかについて、彼、書いてないんですよね。で、おそらく柏の自宅にいるとは思うんですが、これ、彼自身は取材に行かなきゃいけないということで、なんか、取材の妨害だと言われているんですが、ちょっと彼を見つけたらですね、カメラを構えて、立花さんが言っている詐欺罪についてどう思いますかって、ちょっと映像を撮ってほしいんですよね。で、これ映像撮っていただいた方にはもう少なくとも10万円、現金で、っていうか振り込みさせていただきます。」

 国政政党の代表者にここまで言われれば、どんな人でも、私が詐欺をしていて逃亡を企てているのだと思い込んでしまうだろう。ましてや、この動画は約2万回再生され、今後もアーカイブとして残り続ける。これでは私の信用も毀損され、私のイメージはすっかり「詐欺師の逃亡犯」である。
 私は「NHKから国民を守る党」という国政政党の代表に、こうした事実無根の動画を流されたことで、この後、不審な二人組や柏市議の大橋昌信に自宅近くで襲撃され、身の安全のため、予定していた岡崎市長選や岡崎市議選の取材がままならなくなってしまった。本来であれば、岡崎市長選に立候補する2人の候補者の選挙事務所を巡り、時間が合えば、街頭演説の様子を取材するところだったのだが、現場からの生配信は、襲撃を避けるために音声のみとなり、選挙ポスターを撮影しただけで撤退せざるを得なくなってしまった。


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