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【選挙ウォッチャー】 ネトウヨにならない北朝鮮のミサイルと国防の話。

 今、ニッポンという国は、政治家が「ネトウヨ化」しています。
 これは政治の世界に「日本会議」「統一教会」といったネトウヨ思想のアホが喰い込み、熱心なロビー活動をすることで、政治家たちが「右」というより「ネトウヨ」に流されていることが原因です。特に、保守系の会派に入っている議員には顕著に見られます。
 こうした現象は、新型コロナウイルス対策においても同様です。
 せっかく治療薬ができたのに、肝心の治療薬がほとんど処方されず、いまだに気合いで治す状況が続いており、PCR検査を否定し、空気感染を認めず、とうとう5類に変更してマスクを外そうと言い出しました。まったくもって非科学的ですが、これもまたアホによる熱心なロビー活動の成果だと言えると思います。こういう話に騙されてはいけません。


■ なぜ北朝鮮は日本の近くにミサイルを撃つのか

 日本に住んでいる僕たちにとっては、まるで北朝鮮が日本に向けてミサイルを撃っているように思うかもしれませんが、実は、北朝鮮は日本に向けてミサイルを撃っているわけではありません。
 この問題を考えるためには、まず頭を黒電話みたいにして、金正恩の気持ちになって考えてみることが必要です。
 北朝鮮は今、韓国と戦争をしています。皆さんも聞いたことがあると思いますが、今はあくまで「停戦」をしているだけで、韓国と北朝鮮の戦争は今も続いています。そのため、もし南に向けてミサイルを撃つようなことがあると、それはすなわち「戦争を再開した」という意味になり、たちまち韓国と戦わなければならなくなります。
 西に向ければ中国で、ケツを持ってくださっている大将にミサイルを向けるなんて言語道断。もちろん、北に向ければロシアなので、兄貴に向けてミサイルを撃つのも言語道断です。つまり、北朝鮮は東に向かってしかミサイルを撃つことができない子なのです。これまで北朝鮮は何度もミサイルを放っていますが、それで今シーズンは特に絶好調ですが、東以外の方向にミサイルを撃っているのを見たことがないはずです。
 東に向けてミサイルを撃つことには、もう一つ理由があります。それは北朝鮮がファッキンしているのは「アメリカ」だということです。北朝鮮は巨悪の中枢は「アメリカ」だと考えているため、日本などというモブキャラはあんまり眼中にありません。兄弟であるはずの韓国と戦争をすることになったのも、もともとは「アメリカ」とかいうクソ野郎がいけないんだと思っているので、核弾頭をアメリカ本土まで飛ばし、アメリカ本土を焼け野原にできるだけの能力を持ち、「アメリカと対等に話をしようじゃないか!」と考えています。そのためにはアメリカ方面、つまり、東に向けてミサイルを撃つことが基本中の基本です。
 アメリカにファッキンしているなら、アメリカ様の舎弟として生きている日本も敵になるのではないかと思うかもしれませんが、さっきも言ったように、モブキャラには興味がありません。

NHK党内部ではヒーロー扱いされているが、実際にはモブキャラの菊竹進

 例えば、僕は「NHK党」にファッキンしていますが、NHK党をぶっ潰すためには、尊師・立花孝志をバキバキにシバきあげて追及しなければなりませんが、51歳で熱心なN国信者である菊竹進には、あんまり興味がありません。日本はさしずめ菊竹進であり、大事にトマホークを握りしめたところで、「テメエは、すっこんでろ!」で終わりです。


■ 戦争を放棄しているから日本は大丈夫論

 日本には、共産党を中心に「憲法9条を大切にしよう!」という人たちがたくさんいます。憲法9条は、多くの人が「日本は二度と戦争をしないと宣言しているもの」と考えていますが、厳密に言うと、それは違います。というのも、戦争というのは、自分から仕掛けなくても、仕掛けられてしまうことがあるからです。
 では、憲法9条とは何を定義しているのか。それは「他国を侵略しないこと」です。
 もし日本が「もし他国から侵略されても、何もしないレベルで戦争をしない」と言うのであれば、「自衛隊」は必要なくなります。最初はそれくらいの気持ちで憲法が作られたかもしれませんが、それでも「日本を守る必要があるよね」ということで、「自衛隊」が存在しています。これを「個別的自衛権」と言います。日本は「もし日本にミサイルを撃たれた時は、日本もミサイルを撃ち返しますよ」ということにはなっていて、憲法9条を持ちながら、日本を守ることは可能になっています。
 あまり知られていませんが、この「日本を守るために個別的自衛権は必要でしょう!」と言い出したのは、他ならぬ「日本共産党」であり、当時は自民党のオッチャンたちが「おぉ、そうか、そう言われたらそうだな!」ということで、「自衛隊」の存在がますます認められました。
 ちなみに、「自衛隊が違憲だと言っているパヨクもいるじゃないか!」というロジックを展開する故・安倍晋三みたいなアホネトウヨもいますが、自衛隊を違憲だという極端な思想を持つ人は、かなりの少数派です。先日も自衛隊の給料が少しだけ引き上げられたのですが、れいわ新選組を除き、共産党まで自衛隊の給料アップに「賛成」をしているほどです。「自衛隊は違憲なんだから、そもそも給料なんてものを認めるべきではない!」と言っているわけではないということは知っておくべきです。

岸田政権の「大軍拡・大増税にノー」のプラカードを掲げる共産党の支持者たち

 ネトウヨは、しばしば「ありもしない人」を作り出して叩きます。
 例えば、「憲法9条があるから日本は大丈夫だと思っている平和ボケをした人たち」というのも、実際は、そんな人は滅多に存在しません。どれくらい滅多に存在しないかと言うと、LGBT問題を考える時にしばしば登場する「心は女だと言い張れば女湯に入れると思っている男」ぐらい存在しません。
 だいたい「心は女だと言い張って女湯に入ろう」を実行に移すレベルの極度の変態が、女湯に入って平常心でいられるはずがありません。そういう奴は大抵、女湯に入る遥か手前、「女湯」と書かれた暖簾を見た段階で、下半身のごっついトマホークが顔を覗かせてしまい、のっぴきならないオーラを出してしまうものです。
 先程も言ったように、「憲法9条があるから日本は大丈夫だ」と信じている人は滅多に存在しません。これは、ネトウヨになるくらいバカでも分かるように、「憲法9条があること」「戦争に巻き込まれること」は別だからです。「憲法9条があっても戦争に巻き込まれることがあるよね」という話は、憲法9条を大切にしようと言っている人ほど、よく分かっています。
 冒頭にも書いた通り、個別的自衛権が認められ、最近では集団的自衛権まで認められている中で、「憲法9条」とは「他国を侵略しないこと」を約束するものです。だから、国を守る自体は現憲法下でもでき、自衛隊だって存在します。「自衛隊を憲法違反だと言っている人がいる」というのも、これまたネトウヨが作り出した虚像で、世の中にはいろんな人がいるので憲法違反だと考えている人がまったくの0人だとは言いませんが、やっぱりかなりの少数派なのです。
 そもそも、地球温暖化の問題にしろ、疫病の問題にしろ、のっぴきならない事態がたくさん起こっている21世紀の国際社会で、「他国を侵略すること」なんざ到底認められません。こんなことは憲法に書いていなくても当たり前に守られるべきです。しかし、どこからどう見ても「侵略」だとしかみなされない「敵基地攻撃能力」なんていうものが議題に上がり、しまいにはクソの役にも立たないトマホークを大量に買って、さまざまな社会保障を切り捨て、増税しようと言っているのです。
 しかし、これでは国民が納得するような説明ができません。だから、アホのネトウヨの爺さんたちは、北朝鮮のミサイル実験を利用し、「日本が戦争に巻き込まれたらどうするんだ!」と言って、危機感を煽り、「防衛費を上げるのは当然なんだ!」と言うのです。


■ 国防のために必要なことは何か

 そもそも「国防」とは、「国民の生命や財産を守ること」です。
 この部分は、きっと説明しなくても、誰でもわかることだと思います。では、どういう時に「国防」が必要になるのか。これは何も「戦争」の時だけ必要なわけではありません。24時間365日、毎日いつでも国を守る必要があります。こうしている今もです。
 そして、ここで言う「国民」というのは、日本で暮らしているすべての人たちを指します。赤ちゃんからお年寄りまで、男性も女性もトランスジェンダーも、障害のある人もない人も、金持ちも貧乏な人も、ありとあらゆるすべての日本国民を指します。ここまで異論はないのではないでしょうか。
 すなわち、マルと四角のヘンテコメガネをかけたアホのような「高齢者は集団自決をしたらいい」は、「国防」の原理原則からは大きくかけ離れたものになります。若者を守るために高齢者が犠牲になったり、その逆で、高齢者を守るために若者が犠牲になったりすることは「国防」ではありません。
 この「国防」という概念は、本来、戦争を想定した言葉ではなく、日本の政治家たちが常に心掛けていなければならないことであり、戦争に特化して考えていること自体が、とてつもなく「マヌケ」です。
 今から3年前、日本はとても深刻なマスク不足に陥りました。新型コロナウイルスが中国で蔓延したため、それまで中国で作られていた不織布マスクが日本に入ってこなくなり、一時期、50枚入りのマスクが1万円ぐらいで取引されていました。中国が日本への輸出を止めた瞬間、たちまち干上がってしまうというのが「日本」という国の現状です。
 そして、かねてから懸念されているのが「世界的な食糧危機」です。地球規模で異常気象が頻発している今、世界中で飢饉が起こる可能性が否定できないわけですが、そんな時に日本の食糧自給率は、令和3年度のカロリーベースで38%となっています。

食料自給率の推移(農林水産省のホームページより)

 日本は7年後の2030年までに食糧自給率をカロリーベースで45%に引き上げることを目標としていますが、日本の農作物の約70%は高齢者によって生産されており、これから7年間で高齢者たちがどんどんいなくなってしまうことを考えると、この目標を達成できる予感は全然しません。
 こうしたことからも分かるように、日本という国は、食糧もエネルギーも自給する努力を一切してこなかったため、侵略しようと思えば、1発のミサイルを撃つことなく、大ダメージを与えられる国に仕上がりました。ミサイルを撃てば「侵略」とみなされて国際社会から糾弾されますが、ミサイルを撃たずに兵糧攻めにすれば、「なんや知らんけど、日本が勝手に滅びてしまった」ということになり、「助けてあげる」という名のもと、ほぼ植民地化できるというわけです。なんだか良いことをしてあげているっぽく植民地化できれば、こんなに良いことはありません。
 こういうことを一切考えることなく「トマホークを買う」という選択をしてしまうアホは、政治家になってはいけません。食糧自給率の問題を解決するためにはものすごく知恵と労力が必要になりますが、トマホークを買うのは一瞬です。「国民を騙して増税するのは簡単」ですが、「戦争に巻き込まれた時はもちろん、そうでなくても世界的な飢饉が起こった時に備え、どのように食糧とエネルギーを自給をするのかを考えるのは、とっても大変」です。
 しかし、どいつもこいつも2世や3世のポンコツ議員ばかりになってしまい、お父さんやお爺ちゃんの力だけで生きてきてしまったマヌケが国会議員をやっているので、そんな難しいことは全然考えられず、とりあえず大きな声で「日本人には愛国心が足りない!」と叫ぶようになってしまいました。
 難しくて面倒臭いことに取り組まなければ、日本の問題を抜本的に解決することはできないし、「国防」にはならないのです。必要なのは「地味なことをコツコツやる力」です。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

 2月の売上のことを考えると、無料記事を書いている暇なんぞなかったのですが、将来が期待される有能な議員ほど、アホのネトウヨのオッサンたちが寄ってきて熱心なロビー活動を始めてしまうため、こじらせた「チダイズム案件」の議員にならないために、どうしても書かずにはいられませんでした。これで嫌われちゃったら仕方がないと腹を決めて書いています。
 ということで、この記事が良いと思っていただけましたら、ぜひ選挙レポートの記事を試しに読んでいただけると幸いです。最近、注目だった選挙はコチラです。

 僕は「選挙ウォッチャー」という仕事をしていて、北は北海道から南は沖縄まで、いろいろな選挙を通じて、日本の問題を皆さんと一緒に考えています。ぜひオススメのレポートから読んでみてください。

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