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【選挙ウォッチャー】 衆院選2021・宮城2区レポート。

 10月19日公示、10月31日投開票で、衆院選が行われました。
 ここ宮城2区は、日本で最も「激戦」が繰り広げられた選挙区となりました。というのも、最後の最後まで当選確実のマークがつかず、全国で最も遅く当選が決まった選挙区だからです。
 僕のレポートを読んでいる方の中には、もしかしたら「宮城2区」を一番の楽しみにしていた人もいるかもしれません。というのも、2019年の参院選で石垣のりこさんを当選に導いたのは、鎌田さゆりさんだからです。2017年の衆院選では惜しくも敗れ、比例復活もならなかったのですが、今年はどうなのでしょうか。

秋葉 賢也   59 現 自民党
鎌田 さゆり  59 元 立憲民主党
林 マリアゆき 47 新 NHKと裁判してる党
 

 若干1名アホが迷い込んでいますが、基本的には自民党の秋葉賢也さんと立憲民主党の鎌田さゆりさんによる一騎打ちだと考えていいと思います。ちなみに、林マリアゆきという女性は、「NHKと裁判してる党」の公認となっていますが、実際には「子供未来党」という地方に1議席も持っていない政治団体に所属していました。
 今回、「子供未来党」が宮城2区や比例東北ブロックに立候補した一番の理由は、尊師・立花孝志が提唱した「諸派党構想」に参加をすると、もれなく政党交付金の分け前をもらえるからです。600万円の供託金を自分たちで用意することで、N国党に入る政党交付金の一部を分けてもらえるというロジックです。もっとも、立花孝志の身に万が一のことが起こった時、例えば、立花孝志が高い塀の向こう側に収容されるようなことになった時に、政党交付金の一部をもらい続けることができるのかどうかは未知数であり、かなりの確率で返ってこないのではないかと推測しています。


■ 林マリアゆき候補の主張

 子供未来党は、かつて維新支持者だった新飯田塁という男が立ち上げた政治団体です。今はすっかりN国信者となり、うだつの上がらない面々とケツの舐め合いをしています。2月20日には町田市議選に立候補し、最下位で落選した上、供託金まで没収されていました。
 政治を勉強してきたわけでもなく、「古い政治をぶっ壊す!」と言っていますが、ふんわりとしたイメージの話をしているだけで、具体的に何がどう古いのかを論じているのかは確認できていません。僕もそれなりにチェックしていますが、候補者たちも含め、具体的な政策を語ったことは一度もありませんでした。せいぜいやったことと言えば、政見放送で「自分の覚悟を見てほしい」と言って、ハサミやバリカンで髪の毛を切ったぐらい。この時にも「これは誰かにやらされているのではなく、自分の意思でやっていることです!」と宣言していましたが、誰かにやらされている方が100倍マシではないかと思わずにはいられませんでした。なにしろ、自分の意思でやっているのだとすると、ただのイカれババァでしかないからです。
 子供を守るための具体的な活動をしている様子もありませんが、実は、選挙もやる気はありませんでした。政党交付金の分け前をもらうために600万円の供託金を捻出したために「活動資金が枯渇した」と言って、かなり早めに選挙運動を中止。ポスターを貼った以外に運動する様子はなく、駅前に立つことさえしなかったのです。

コロナ対策で街頭での選挙運動をしないと宣言する林マリアゆき

 しかし、「活動資金が枯渇した」というのは、言い訳に過ぎないと見ています。活動資金が枯渇しても、自分の家のまわりを練り歩くぐらいの活動はできるはずです。仙台駅に行くための電車賃さえ用意できないというのであれば、そもそも選挙に立候補している場合でもありません。帰ってくる見込みのない600万円があれば、どれだけ生活できるでしょうか。
 選挙ポスターには「コロナ対策として街頭での選挙運動は極力控えさせていただきます」と書かれていました。9日間とはいえ、選挙運動は面倒臭いです。でも、政治家になったら選挙運動どころではなく面倒臭いことの連続だし、そもそも「子どもを守るための活動」だって面倒臭いはずです。面倒臭いことをしなければ世の中は変わりませんが、選挙運動さえできない奴に世の中を変えられるはずはないのです。N国信者のフェイク野郎は、政治に携わらせてはなりません。ずっとチェックされ続ける存在です。


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