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【選挙ウォッチャー】 東京都議選2021・武蔵野市選挙区レポート。

6月25日告示、7月4日投開票で行われた東京都議選。全42選挙区ある中で、最も注目度の高かった選挙区は、この「武蔵野市」だったのではないかと思います。というのも、中卒でいろいろな仕事をしてみたけれど、日本社会の生きにくさを感じ、猛勉強をして弁護士の資格を取り、参議院議員の秘書として働き、今回、満を持して東京都議選に立候補してきた立憲民主党の女性と、地元で幅を利かせているベテラン議員の父を持つ自民党の二世議員の女性の戦いで、あまりにコントラストがハッキリしていて、非常に面白い選挙だからです。

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鈴木 邦和  32 現 都民ファーストの会(都会都整委員)
土屋 ゆう子 50 新 自民党(政治団体職員)
五十嵐 衣里 37 新 立憲民主党(弁護士)
遠藤 史啓  35 新 テレビ改革党

一応、都民ファーストの会の現職議員も立候補していたのですが、心の調子を悪くしてしまったそうで、あまり勝負になっていなかった印象なので、実質的に「自民vs立憲」という戦いになっていて、五十嵐衣里さんはすごく良い候補なんですが、なんやかんや言うても土屋ゆう子さんは強いということで、どんな結果になるのかを固唾を飲んで見守ることになったのでした。このレポートだけを単品で買う方も多いのではないかと思われる人気の選挙区です。


■ 遠藤史啓候補の主張

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面白い話に行く前に、軽く処理しておかなければならないのが「テレビ改革党」です。NHKから国民を守る党の公認で豊島区議になったものの、立花孝志から130万円を貸すように言われると、すぐに見切りをつけて辞めた沓沢亮治が、今は「テレビ改革党」を作り、「N国」「ネトウヨ」を足して2で割ったような政治団体になっています。もともと沓沢亮治は「しきしま会」というヘイト系極右団体にいた人物なので、NHKの受信料問題だけでなく、どうしてもネトウヨの主張もしたいということで、その政治的な主張はほぼ「日本第一党」です。しかし、NHKの受信料問題には興味があるけれど、ネトウヨではないという人はたくさんいるので、NHKの受信料問題に取り組んでほしいならネトウヨも受け入れてもらわないと困るという感じの「抱き合わせ商法状態」なので、いまいち票が伸びず、あまり将来性がありません。辛うじて沓沢亮治が議員をしていますが、ネトウヨは意外と票を取れないので、現状は2023年に「ただのサークル」になってしまう政治団体として見守られています。

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供託金を没収され、まったく勝負になっていないので、今回の東京都議選では合計240万円を東京都に持って行かれ、今度の衆院選では桜井誠さんを応援するとしています。ちなみに、「テレビ改革党」に対してはゴリゴリに批判しないのかと思われるかもしれませんが、今のところ、社会に迷惑をかけるような動きをしているわけではなく、沓沢亮治が豊島区議会で共産党を罵りまくてワチャワチャしていますけど、議会の中で共産党とやり合っている分には、一般人を巻き込んでいるわけではないので、特に潰さなければならない政治団体だとは認定されていません。今のところ、社会に大きな迷惑をかけていると認定され、徹底的にマークされているのは、「NHKと裁判してる党」「つばさの党」「国民主権党」の3政党です。ほとんどノーマークでも良い状態になっています。


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