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【選挙ウォッチャー】 アメリカ大統領選2020・イランと戦争になる日。

とうとう世界中が恐れていたことが起こってしまいました。1月3日、アメリカのトランプ大統領がイランの「イスラム革命防衛隊」のソレイマニ司令官を殺害したと発表したのです。もともとアメリカとイランは仲が悪かったのですが、今度という今度は本格的な戦争に突入してしまうかもしれない。昨日はさっそく戦争の始まりを予感して日経平均株価が大暴落していましたが、今度という今度は日本が巻き込まれる危険性があり、けっして他人事ではありません。アメリカとイランの対立について、みんなで勉強しておきましょう。


■ すべてはアメリカ大統領選のため

2020年11月3日、アメリカでは大統領選挙が行われます。注目は何と言っても、トランプ大統領の再選があるのかどうか。もちろん、トランプ大統領としては再選を望んでおり、そのためにはライバルを蹴落とし、世論を味方につけなければなりません。そして、トランプ大統領が当選するためには、いくつかの試練を乗り越えなければなりません。アメリカとイランが戦争状態に突入するキッカケとなってしまったソレイマニ司令官の殺害は、トランプ大統領の再選に向けたストーリーの一部だったはずなのですが、イランが想像以上に怒ってしまったため、とんでもなく泥沼な展開になろうとしているのです。


■ イランはもともとアメリカにムカついていた

イランはもともと核兵器を作ろうとしている国でした。しかし、世界の大国がイランに対して「核兵器なんか作ったらアカンよ。自分たちは核兵器いっぱい作ってるけど、イランは核兵器なんか作ったらアカン!」と言い、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、中国、ロシアの6か国と、核兵器を作らない代わりに経済制裁をしないでもらう「核合意」を結びました。イランは原油産出国ですから、核兵器を作らない代わりに原油を買ってもらい、これでイランの経済は潤い、イランの国民も平和に暮らせるはずでした。ところが、自分のスゴさをアメリカ国内にわかってもらうためには、まずオバマ大統領がやってきたことを否定しなければならないと考えているアホのトランプ大統領が、せっかくみんなで「核合意」を取り付けたのに、「こんな生ぬるい条件で経済制裁を解除するなんて、イランを甘やかし過ぎだ!」と言い出して、突然、「核合意なんてしなーい!」とちゃぶ台をひっくり返し、イランへの経済制裁を強行。イランはトランプ大統領の鶴の一声で原油を買ってもらえなくなり、国内は不景気になってしまいました。こんな時、日本が賢くて素敵な国だったら、イランに対して「僕たちは被爆国なので、核兵器の恐ろしさを誰よりも知っているんです。もうあんな歴史を繰り返してはいけない。だから、これからも核兵器を作らないでください。アメリカの経済制裁はとても理不尽です。だから、日本が代わりに買って差し上げましょう。でも、ちょっとだけ安くしてくださいよ?」なんて言って、イランから安く原油を仕入れ、日本のガソリン代や灯油代が安くなり、いろんな輸送にかかるコストが安くなって日本の経済が発展するなんてことがあったかもしれないのに、今の日本はトランプ大統領のケツ舐め職人である安倍晋三先生が総理大臣をやっているので、一緒にゴルフをやってバンカーで転がり、日本も一緒になってイランから原油を買わないので、今日もガソリン代が高いです。話を戻して、イランはこれまでもトランプ大統領に振り回されてきました。トランプ大統領の思惑としてはイランに対して厳しい態度に出れば、「マジで勘弁してくだせぇ!」と言いながら土下座してきて、「だったら、これもやれ!」と言って、「イランに追加で要求を飲ませるトランプ先輩、マジかっけぇ!」になるところだったのですが、「何でも一方的に押し付けてくるアホの要求なんか飲んでられるかよ、バカタレ!」というのがイラン側の気持ちなので、「アメリカが一方的に経済制裁をしてくるんだったら、こっちも核兵器を作るだけだ!」ということで、イランはどんどん核兵器を作る方向に舵を切ることになりました。トランプ大統領に限った話ではないのですが、バカというのは動けば動くほどマイナスの出来事が起こります。日本でもたくさんのバカが政治家になっているので、動けば動くほどマイナスになっているのはご存知の通り。そもそもイランはアメリカに対して、日頃からめちゃくちゃムカついているところに、あってはならない事件が起こったということは、ちゃんと書いておきたいと思います。


■ まもなく「弾劾裁判」が行われる

11月3日の大統領選に向け、まずトランプ大統領が乗り切らなければならないのは、今月にも行われる予定の「弾劾裁判」です。トランプ大統領は来たる大統領選に向け、ライバルのバイデン氏の息子がウクライナのガス会社の役員に就任していることから、何か不正が出てきたら蹴落とせると考え、ウクライナのゼレンスキー大統領に調査を要求しました。調査をしてくれたら首脳会談をしたり、軍事支援の凍結を解除してあげてもいいと条件をつけて、外交を私物化。こうしたウクライナ外交私物化疑惑が取り沙汰されるようになると、ホワイトハウスも捜査に対する協力を拒否。政府高官らにも口止めをして、証言をさせないようにしました。こうしたことを受け、アメリカの議会ではトランプ大統領の罷免を求める「弾劾裁判」が行われることになりました。ちなみに、弾劾裁判が行われるのは、1868年のジョンソン大統領、1998年のクリントン大統領以来となる史上3人目となります。そもそも弾劾裁判にかけられること自体が恥ずかしい話なのですが、トランプ大統領としては国民の視線を弾劾裁判から逸らし、「アメリカに戦争を仕掛けようとしていた中東のクソ野郎をぶっ殺してやったわ!」とドヤ顔を見せることで、全米のアホから「さすがトランプ様!」と言われたかったという狙いがあります。


■ ソレイマニ司令官の殺害に正当性なし

そもそもトランプ大統領がソレイマニ司令官を殺したことには、何一つ正当性がありません。トランプ大統領は自らの正当性を主張するために、ソレイマニ司令官がアメリカに戦争を仕掛けようとしていたので、「戦争を防ぐために殺した」と主張していますが、ソレイマニ司令官がアメリカに戦争を仕掛けようとしていたという証拠はどこにもありません。何か証拠の一つでもあって、みんなが「こいつは危険だからぶっ殺した方がいい」と思っているんだったら、まだトランプ大統領の主張もわかります。だけど、証拠があるわけでもなく、「こいつはアメリカにケンカを売っている」と言いがかりをつけ、ドローンから爆撃してぶっ殺す。こんなにヤバい奴を見たことがありません。そもそもイランはこれまで何度も戦争や紛争を経験しており、ソレイマニ司令官は、時に戦い、時に周辺諸国と交渉をして、イランの治安を守ってきた英雄です。ソレイマニ司令官の死はイラン全体の悲しみとなりました。ゆえに、イランとしては戦争の勝ち負けではなく、プライドとしてアメリカと戦わなければならない。イランとアメリカの戦争はこれからどんどん泥沼化することは免れません。


■ ソレイマニ司令官殺害の一報を受けて

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日本のメディアや自民党のオッサンたちに言わせれば、安倍晋三総理とトランプ大統領の間にはとても強力な信頼関係があり、さらに、イランの最高指導者ハメネイ師とも仲良しだということになっています。だとすれば、今こそ安倍晋三総理が両国の手を取り、「戦争したらアカン!」と言わなければならないところです。しかし、皆さんももう気づいていると思います。安倍晋三総理は、トランプ大統領のケツを舐めてご機嫌を取る以外には何もできない無能のオジサンで、ハメネイ師のことをずっと「ハマネイ」と呼び続けるぐらい失礼なオジサンです。日本国内では「世界のリーダー」ということでアピールしているけれど、実際は「世界のATM」として重宝されているだけ。カツアゲをする前から金を出してくるタイプのオジサンなので、殴られたりはしないけど、僕たちの財布からはどんどんお金がなくなっているのです。国の借金が大変だから消費税を10%にすると言ったけれど、実際にはその税金をトランプ様に貢いでいるだけ。クソ・オブ・クソです。そんな安倍晋三総理なので、ソレイマニ司令官は1月3日に殺されたわけですが、日本時間の1月4日はまだ年末年始のお休みということで、安倍晋三総理は袖ケ浦のゴルフ場で、趣味のゴルフの真っ最中。新聞記者が「大変です、ソレイマニ司令官が殺されました。何か一言お願いします!」と押し掛けたのですが、何も語らず、この緊急事態よりもゴルフを優先していたのです。


■ こんな時でも自衛隊を中東に派遣する

アメリカとイランが本格的に戦争をするかもしれない。そんな中、日本は国会の承認も得ずに閣議決定をして、自衛隊を中東に派遣することになりました。日本政府は「アメリカ軍に加わるわけではない」と言いますが、日本はアメリカと集団的自衛権で結ばれた「同盟国」です。直接的に米軍に加わっているわけではなくても、中東で米軍のサポートをするために派遣していることは一目瞭然です。イランが「日本も米軍の一組織だ」と見れば、自衛隊が攻撃対象になることだってあるし、沖縄にたくさんある米軍基地が狙われる可能性だって否定できません。このタイミングで自衛隊を派遣していいのかどうかを、改めて考え直す必要があるはずですが、こんなところで躊躇したらトランプ先輩から怒られるのでしょう。菅義偉官房長官は「予定通りに派遣する」とキッパリ宣言しました。


■ 安倍晋三総理の中東訪問は中止する

国会の承認を得ることなく派遣される自衛隊は予定通りなのですが、安倍晋三総理の中東訪問は中止になりました。安倍晋三総理は1月11日から15日まで、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、オマーンを訪問する予定だったのですが、「戦争になったら危ないじゃん!」ってことで、中東訪問を中止しました。これほどチキンでクソな総理大臣を見たことがありません。というか、こんな時だからこそ中東諸国との連携が必要なわけで、むしろ緊密に連絡を取り合い、いかに平和を守るべきかを話し合うべきです。自衛隊の命は危険に晒しておきながら、自分は危ないから行かない。イランに行く予定だったらともかく、周辺諸国への訪問すら中止するというのが、いかにも無能の証です。


■ アメリカとイランは予断の許さない状況

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アメリカによるソレイマニ司令官殺害を受け、イランは「厳しい報復」を宣言していましたが、日本時間1月8日朝、イランの革命防衛隊(ソレイマニ司令官が指揮していた軍隊)が、イラクで展開していたアメリカのアル・アサド基地をミサイルで攻撃したと、複数の地元メディアが伝えています。今のところ、イランによる報復なのか、イラクにいる新イラン派のテロ組織による犯行なのかを分析しているようですが、トランプ大統領がTwitterで声明を出しました。戦争のメッセージツールとしてTwitterが使われていることにトランプ大統領のアホさ加減が集約されている気がします。頑張って翻訳すると、こんな感じです。

「すべては順調だ! イラクにある2つの基地にイランからのミサイルが着弾した。死傷者や損害の状況を査定しているが、まったく効いちゃいない! なんてったって、我々には最高に力強く、めちゃくちゃ装備の充実した軍隊が世界中のどこにでもあるんだからよ! 明日の朝にでも俺様が声明を出してくれるわ!」

明日の朝、トランプ大統領がどんな声明を出すのか分かりませんが、世界を戦争に巻き込むのはやめてもらいたいとしか言いようがありません。ちなみに、中東の専門家いわく、そうは言いつつ、アメリカもイランも戦争になることを望んでいるわけではないそうです。ただ、戦争というのは誰も望んでいるわけではなく、いろんな出来事に対して、引くに引けない状況ができて起こるものだと思っています。だから、今世紀最高の緊張状態と言われるこの状況を慎重に見守っていかなければならないのだと思います。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

今日はトランプ大統領のツイートを間違いなく翻訳するため、英会話カフェに行ってきたんですが、そこで話をしてくれたアメリカ人の女性いわく、11月3日の大統領選で、トランプ大統領は負けるだろうと話していました。いまやトランプ大統領を支持しているのは一部の人たちだけで、多くの人はトランプ大統領に共感できなくなっているそうです。それでもトランプ大統領は熱狂的な支持者のためにパフォーマンスを続けているといいます。僕はこれまでNHKから国民を守る党のウンコ野郎を見てきたわけですが、ワールドウンコのトランプ大統領も本質は同じなのだと思えてきました。今年は世界のウンコも、小さなウンコもキレイに掃除をしていきましょう。

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