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【選挙ウォッチャー】 和泉市議選2020・分析レポート。

もしも今回の和泉市議選で「NHKから国民を守る党」の多田ひとみ候補が落選するようなことがあるなら、地方選挙から撤退するかもしれない。党首の立花孝志はそう言いました。昨年7月に参院選で1議席を獲得した時をピークに、その人気は「下り最速」と言われる速さで急降下。たった1年で地方選でまったく勝てないオワコン政党と化しました。立花孝志はネットによる誹謗中傷が原因だと言い出していますが、立花孝志やNHKから国民を守る党が今日の今日まで何をしてきたのかを振り返れば、立花孝志が「誹謗中傷」だと言っているもののほとんどが「真っ当な批判」でしかないのではないでしょうか。NHKから国民を守る党は「ワンイシュー政党」で、公約はたった一つ、「NHKをぶっ壊す」だったはずです。ところが、みんなが望んだNHK問題への取り組みはまったくしてもらえず、それどころか、社会に迷惑をかけてばかり。こんなに頭の悪い政党は見限られてしまったと見るのが正しい分析だと思います。今年は新座市議選で唯一の当選者を出して以来、無投票当選の志木市議選を挟んで20連敗。今回で21連敗となるかどうかが最大のポイントです。このレポートはN国マガジン・10月号を申し込んでいる方は、他のレポートと合わせて追加料金なしで読むことができます。

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9月6日告示、13日投開票の和泉市議選は、定数24に対し、27人が立候補してきました。事前の説明会には32陣営が参加したと言いますが、蓋を開けてみれば27人しか立候補しない少数激戦となりました。24人のうち、現職は19人、新人はNHKから国民を守る党の多田ひとみを含む5人しかいなかったのですが、そのうちの3人は旋風を巻き起こしている大阪維新の会や公明党の候補者だったので、弱小政党に所属しているのは「令和泉州」の岡本太郎さんと「NHKから国民を守る党」の多田ひとみだけ。立花孝志は「十分に勝機がある」と大本営発表をしていましたが、実際はかなり厳しい戦いだったと思います。さあ、最後の戦いを見ていきましょう!


■ NHKから国民を守る党は完全なオワコン

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はっきり言って、もし多田ひとみが無所属で立候補していたら、間違いなく当選していたと思います。NHKから国民を守る党の公認であるにもかかわらず、1360人も投票する人がいたというのは、率直に申し上げて驚きです。連日、立花孝志のほか、全国から大量のアホが押し寄せて、この数字を叩き出したということは、無所属なら3000票近く獲得していた可能性があり、余裕の上位当選だったということを示しています。しかし、選挙にたらればを言っても仕方がなく、これを現実として受け止めていただくしかありません。多田ひとみにその自覚があるかは知りませんが、多田ひとみの選挙戦略は終始正しく、なぜ落選したのかと言ったら、それは「NHKから国民を守る党」というカルト政党に所属しているからです。多くの人が多田ひとみのことを魅力を感じながら、NHKから国民を守る党だから選択しなかったと言っても過言ではありません。もっとも、立花孝志の理屈をもとにNHKの受信料を払わなくても良いと言っている奴は、物事の善悪の判断がつかないヤバい奴なので、無所属だったとしても、こんな人が議員になってはいけないのですが、庶民を騙すには十分だということです。

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さて、今回の和泉市議選について、「選挙の天才」「選挙のプロ」「選挙界の秋元康」を自称する立花孝志の分析はどうだったのかと言うと、「18位か19位ぐらいで当選する」でした。3ヶ月以上前からドブ板的な活動を繰り返し、市内に大量のチラシをポスティング。選挙期間中にもたくさんのボランティアを投入し、選挙最終日にも大々的なポスティング作戦を展開。党首の立花孝志が1週間にわたって和泉市に入り浸り、初日には参議院議員の浜田聡に加え、上杉隆幹事長、広報官の新藤加菜も揃い、N国広報紙の東スポにも取り上げられました。開票現場から「多田ひとみが2000票獲得している」という誤情報が流れた時には、明らかに立花孝志のテンションが上がり、饒舌に選挙を分析。「スペル・デルフィンさんは落選する」という話を繰り返していました。ところが、2回目の速報で流れた多田ひとみの獲得票は1000票。落選がほぼ確定的になった時の立花孝志の表情がコチラです。

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完全に魂が抜けています。ご覧の表情でしばらく呆然としていました。「選挙の天才」「選挙のプロ」「選挙界の秋元康」とは、一体、何だったのでしょうか。そろそろ気づいていただきたいのですが、NHKから国民を守る党が票を取れなくなったのは、明らかに立花孝志のメッキが剥がれてしまったからです。堀江貴文さんやメンタリストDaiGoさんが揃いも揃って、立花孝志のことを「天才だ」と持ち上げた結果、一度は多くの人が錯覚してしまったのですが、本当はちっとも「天才」なんかではなく、ただの「狂人」だったというオチです。このレポートでは2年以上前から「狂人」であることを見抜き、皆さんに警鐘を鳴らしてまいりましたが、僕の知名度がなかったこともあって、多くの人が立花孝志を「天才」だと思ってしまいました。しかし、多くの人に監視されるようになって、立花孝志の狂人ぶり、NHKから国民を守る党のカルトぶりが伝わってくるようになり、選挙に全然勝てなくなりました。これで年内にも行われるかもしれない衆院選も、2年後に行われる参院選も議席獲得は絶望的になり、政党助成金でお金を儲けるという立花孝志のビジネススキームは崩壊しました。NHKから国民を守る党は「オワコン」です。大切なことなので、もう一度言いましょう。NHKから国民を守る党は「オワコン」です。

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驚くことに、N国信者たちはこの期に及んで「これも立花孝志党首にしか分からない天才的戦略である」と言っているのですが、これぞカルトの証でしかありません。先日の箕面市議選もそうでしたが、ポスティングのチラシなどに巨額のマネーを注ぎ込み、大量のN国党員やN国信者がポスティングに参加し、選挙の最終日までゴリゴリに展開しても落選です。NHKから国民を守る党が全力を出しても勝てないのですから、もう「打つ手がない」のです。「悪名は無名に勝る」などと言って、これまでにやってきた数々の迷惑行為により、NHKから国民を守る党は本気で嫌われてしまったということでしょう。なお、多田ひとみは300万円の供託金を自腹で用意し、NHKから国民を守る党の公認で衆院選に立候補する計画だといい、その見返りとして当選しやすい地方選をあてがってもらうのだそうですが、この結果を見てもらえればわかるように、もうどこから立候補しても当選の可能性はありません。立花孝志の計画では2年後の西宮市議選に立候補させようということのようですが、こんなことなら、とっととNHKから国民を守る党を辞めて、無所属で立候補した方がよっぽど可能性があるでしょう。ただ、過去にNHKから国民を守る党から立候補していたカルトな人だという黒歴史は永久に残るのですが・・・。


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