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【選挙ウォッチャー】 大阪府議選2023・大阪市旭区レポート。

 3月31日告示、4月9日投票で、大阪府議選が行われました。
 大阪市旭区は「定数1」ですが、ここは無所属の現職が議席を死守していたエリアです。ここまでにお届けした選挙区では、すべての選挙区で自民党が負けてしまい、維新に議席を奪われています。この「旭区」は無所属なので、自民党が嫌われていても、理論上は勝てるはずです。巻き起こる維新旋風を止めることはできるのか。
 構図としては、東成区に似ています。無所属のオジサンの現職に、40代の新人女性を当ててきました。特別なキャリアを持っているわけでもなければ、何か実績があるわけでもない。そんな人でも大阪府議になってしまうというのが、大阪維新の会の強さです。

冨田 忠泰 49 現 無所属
楠 好美  43 新 大阪維新の会

 大阪市内の「大阪府議選」は、全19選挙区を「チダイズム」で網羅してまいりますが、その他の選挙区については、クラウドファンディングのリターン品となっている「チダイズム新聞(8月8日号・16面構成)」でお届けする予定となっております。
 既に原稿を書き進めており、近々、ご支援くださった皆様のお手元に届く段取りを汲んでおりますが、他の選挙区でも「自民党が議席を守ってきた選挙区が陥落し、維新に議席を奪われる」という現象が起こっております。1人区では、ほぼすべて維新に取られてしまったと言えますし、今後も自民党が巻き返す可能性は低いのではないかと考えています。


■ 大阪市旭区・選挙ボード解説動画


■ 大阪万博の今を伝える(#10)

2025年に向けて工事が進められている夢洲

 ついに、大阪万博の入場料が決まり、当初は8000円という話もありましたが、最終的に「7500円」に落ち着きました。4年前は4800円と想定されており、博覧会国際事務局に提出した登録申請書には想定価格を44ドル(約5000円)としていました。
 まるで「ぼったくりバー」のごとく、キャッチのお兄さんが話していた金額と全然違うという話になっていますが、「8500円にするのが一番儲かるという試算が出ていたのに、みんなに来てもらいたいから、これでも7500円に値下げをしたんや!」という理屈をこね、想定される来場者数が3036万人、収入は1253億円になる予定だといいます。
 参考までに、入場料を8500万円にすると、収入は1280億円となって最高を叩き出しますが、想定される来場者数は2727万人となり、目標としている2820万人を下回るという試算から、収入は少し減ってしまうかもしれないけど、3000万人以上が来るイベントになるから大成功というロジックのようです。
 かねてから「入場料が高い」と不評だったこともあり、このたび、4歳から11歳までの入場料は1800円とすることになりました。一体、どこのアホが試算を出しているのかがわかりませんが、いよいよ商売の計算さえもできなくなってしまったようです。
 ちなみに、USJはシーズンによって料金が変動しますが、今の時期の平日であれば、大人は8600円となっています。子どもの料金は5600円となっているため、「USJに行くよりは安い」と言いたいのかもしれませんが、昔の大阪万博のようにアトラクションがあるわけではないので、子どもは退屈だと思います。それならUSJに行った方がよっぽど子供の満足度が高いという話で、果たして3000万人以上も足を運ぶ人がいるのでしょうか。
 もう一つ、指摘しておかなければならないことがあります。
 USJには午後3時から閉園まで遊べる「トワイライト・パス」なるものが存在します。大人が6000円、子どもが3900円となり、遊べる時間は短いものの、かなりリーズナブルな価格です。
 大阪万博のつまらなさを考えると、夕方から少し回るだけで十分なのではないかという説もありますので、お得に入りたいという需要もあるのではないかと思いますが、「開幕券」「早割」といったサービスは存在するようですが、時間帯によって割引するようなことはなさそうです。

1970年に開催された「大阪万博」には「夜間割引入場券」なるものが採用されていた

 実は、1970年に開催された「大阪万博」では、「夜間割引入場券」が採用され、午後5時以降に入場する人たちに割引を与えました。時間帯によってお得になるチケットがあったことで、近隣のサラリーマンたちが仕事帰りに遊びに行くようになり、「みんなで万博に行ってビールを飲んだ」などの思い出を語る人もいました。
 つまり、子どもたちは遊園地で遊び、大人たちは異国の雰囲気を味わいながら酒を飲む。しかも、「平日の仕事終わりに大人が遊びに行ける」という戦略ができていたので、「大阪万博」「身近なお祭り的なイベント」になっていたのだと思います。
 やはり「大阪万博」のようなイベントには「みんなに来てもらわなければいけない」という側面がありますので、あまりに料金が高すぎて客が来なくて赤字になるぐらいだったら、最初から採算を度外視して、みんなに遊びに来てもらって赤字になった方がマシなのではないかと思いますが、いきなり府議になったような姉ちゃんたちは、この「大阪万博」をどのように見ているのでしょうか。そもそも「大阪万博」の問題は、「こんなに楽しいところがあるけど、どれくらいの金額にしましょうか?」ではなく、「金額を先に決めて、あとはどうにでもなれ!」になっているところだと思います。


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