【選挙ウォッチャー】 神戸市長選2021・分析レポート。
10月17日告示、10月31日投開票で、神戸市長選が行われました。もともとは10月10日告示、10月24日投開票というスケジュールだったのですが、衆院選が10月31日投開票で行われることを受け、それなら同時にやった方が面倒臭くないということで、日程が変更されました。現職と新人4人の合計5人が立候補する大乱戦となったのですが、残念ながら、選挙をやる前から結果が決まっている選挙と言っても過言ではありませんでした。現職がそんなに魅力的だとは思えないのですが、結果を見ると、非常に圧倒的だったと言わざるを得ません。
久元 喜造 67 現 自民・公明・立憲・国民推薦
鴇田 香織 53 新 無所属(弁護士)
中川 暢三 65 新 無所属(元加西市長)
岡崎 史典 52 新 共産推薦
酒谷 敏生 50 新 無所属(空手道場代表)
中川暢三パイセンが立候補している時点で、だいぶパチキレた選挙ではあるのですが、一人だけ明らかに様子のおかしい選挙ポスターがあり、とっても年末のイベントに登場しそうな予感がするので、この選挙ポスターは写真に収めておかなければならないと思いました。
■ 酒谷敏生候補の主張
今回、だいぶ異色の選挙ポスターで登場したのが、空手道場の代表をしているという酒谷敏生さんです。さすがは空手道場の代表だけあって、道着でのご登場となったわけですが、もちろん「黒帯」です。スキンヘッドにコワモテの顔ということで、道着でなければヤクザにしか見えない、圧倒的なビジュアルです。そのため、「怖さ」を少しでも打ち消そうと思ったのか、名前のフォントに、まさかのピンク色の丸ゴシックを採用。さらに、ハートマークまでつけて「神戸愛一筋50年」をキャッチフレーズにしました。これにより、見た目の「怖さ」を打ち消すことには成功しましたが、それ以上にカオスな仕上がりになってしまい、「神戸フルモデルチェンジ」と言っていますが、いきなり市長が酒谷敏生さんになったら、「フルモデルチェンジすぎる」という話になってしまうのではないでしょうか。乃木坂46のアイドルが来ると聞かされて、新宿二丁目のオカマが来るぐらいのフルモデルチェンジ感があります。「神戸らしさ復活」と言っていますが、これが神戸らしさなのでしょうか。しかし、このポスターの一番のツッコミどころは、おそらくココです。
神戸生まれ、神戸育ち、神戸愛一筋50年だと言いたかったんだと思いますが、「I am made in KOBE」です。おそらく「I was born in KOBE」と言いたかったのではないかと思いますが、空手ばっかりが強くなってしまい、英語が「白帯」だったという話です。「製造でもされとるんか」ということになってしまうので、そんな奴は「給料無し」です。英語ができなくても市長にはなれると思いますし、一番大切なことは「市民を思うこと」だと思うので、英語を間違えてしまうなんてことは、大したことではありません。だけど、心配になってしまうのは、これでポスターを作ろうとした時に、誰も指摘してくれなかったのかということです。正拳突きされたらどうしようと思って何も言えなくなってしまったのでしょうか。問題は英語を間違えたことではなく、それこそノーチェックで「製造」されてしまうという仕事のプロセスです。これでは市長が務まるのかが心配になってしまうので、供託金240万円が没収されることになりました。
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