【選挙ウォッチャー】 衆院選2021・和歌山1区レポート。
10月19日公示、10月31日投開票で行われた衆院選。あんまり注目の選挙区とは言い難いところはあったのですが、実は、なかなか面白い選挙になっていたのが「和歌山1区」です。ここは2009年から民主党の岸本周平さんが勝ち続けているエリアなのですが、今年、岸本周平さんは「国民民主党」から立候補しており、その当落はかなり気になるところでした。自民党から立候補している門博文さんは3回連続で比例復活しているので、自民党の暗黙のルールによれば、今回落選した場合には、もう公認がもらえない可能性が高いです。まさに背水の陣だったわけなのですが、どのような結果になったでしょうか。
門 博文 56 現 自民党
岸本 周平 65 現 国民民主党
前回までは共産党が立候補していたのですが、今年はここにも共産党が立候補することはありませんでした。不思議なことに、国民民主党の候補が出てくるところに共産党は候補者を擁立していません。裏で何か話し合いのようなものが行われているのか知りませんが、今回は自民党の門博文さんと国民民主党の岸本周平さんの一騎打ちとなりました。ちなみに、「野党共闘を知らないのか?」という超初歩的なツッコミをいただきましたが、国民民主党は市民連合との政策協定の枠組みから外れ、共産党と手を組むことはないと明言しており、立憲民主党・れいわ新選組が候補者を立てたところでは選挙協力しきれずに共産党の候補が出てくることがあったのに、国民民主党が出てくるところでは、しっかり降ろせていることは謎でした。明確に手を組まないと言っていたのだから、出してもいいのではないかと思いますが、そこにも配慮があったところは、どういう手続きでそうなっているのかがあまり知られていません。
■ 和歌山2区はN国党が無事に落選
この後、和歌山3区のレポートもお届けしますので、和歌山2区についても触れておけば、和歌山県はコンプリートできます。実は、ポスターだけでも撮影しておこうと思ったのですが、時間がまったくなかったので、ポスターさえも撮影できませんでした。ここには夫から「N国党から立候補するなら離婚する」と言われ、「家族」と「N国党」を天秤にかけて、「N国党」を選んでしまったN国信者がいます。マジでイカれているとしか言いようがありませんが、夫さんには幸せに生きて行っていただきたいと思います。
[当]石田 真敏 69 自民党 7万9365票
[落]藤井 幹雄 60 立憲党 3万5654票
[落]所 順子 72 維新会 1万9735票
[落]遠西 愛美 37 N裁党 2700票
投票率は57.94%でした。和歌山2区は、ほぼダブルスコアの大差をつけて自民党の石田真敏さんが当選。立憲民主党の藤井幹雄さんはダブルスコア以上の大差をつけられて落選。日本維新の会の所順子さんは、維新から立候補した候補の中で最も票を取れず、比例復活もできずに落選してしまいました。N裁党の得票率は1.96%ということになるので、立花孝志の目指す2%には近いかもしれません。ただ、10%以上取れないと供託金を没収されるので、今回、300万円の供託金は没収されました。
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