【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#156)。
連日、選挙の取材で全国を飛び回り、いよいよ新型コロナウイルスの「第8波」が、のっぴきならないぐらいに酷いことになっていることは認識しつつも、スケジュールの兼ね合いから、なかなかお届けすることができませんでしたが、「コロナはただの風邪」と主張する「参政党」や「NHK党」が当選してしまいそうな中、皆さんの命や健康は可能な限り、守っていただきたいとの想いから、ピークアウトを迎える日まで「新型コロナウイルス最新情報」をお届けすることにいたします。
今回、猛威を振るっているのは、これまでの「BA.5」とは異なり、かなりバラエティー豊かな変異株群です。どの変異株がシェアを取っているというわけではありませんが、さまざまな変異株がシェア争いを繰り広げながら感染を拡大している状態にありますので、症状や致死率などが微妙に異なると思われます。今頃になって専門家は「第8波が来ているかもしれない」みたいな悠長なことを言っていますが、グラフを見れば、もっと前から来ていることは素人でも分かるレベルです。
実は、この「新型コロナウイルス最新情報」をお届けするのは、8月26日以来、約3ヶ月ぶりです。第7波に終わりが見え、約1ヶ月ほど前から第8波の兆候が見られ、現在は「感染爆発」という状態にあります。「これから第8波が来るかも」というより「既に第8波は来ていて、さらに高い波になる可能性が高い」という状態にあり、かつ、その感染者数は過去最多になる可能性が指摘されています。もう圧倒的に警戒しなければならない段階に突入してしまったと言えます。
■ 前回から今回までの3ヶ月のおさらい
新型コロナウイルス最新情報の更新を止めたのが8月26日。
まさに、これから下落する株を最高値に近い状態で売ったような感じに見えますが、実際には「1週間の移動平均」なので、ピークアウトを掴むのは比較的容易だったという種明かしはしておきたいと思います。
それから1ヶ月で、川西市議選、草加市議選、青森市議選、そして、今回の松戸市議選と、僕たちにとって非常に重要な選挙が立て込んでおり、そこに沖縄統一地方選の19本のレポートを出さなければならないことが重なったことから、スケジュール的に「新型コロナウイルス最新情報」を出すタイミングを失っていたのですが、さすがに選挙レポートを押しのけてでも、出さなければならないレベルに達しているというのが、このグラフからも分かると思います。この1ヶ月で、新型コロナウイルスは拡大傾向にあり、これがまだ「助走」であるため、今後、ますます指数関数的な拡大を見せるのではないかと予測されています。グラフの角度が急になるということです。
■ 現在の新規感染者数は、以前と数え方が異なる
実は、9月26日から新規感染者数の数え方が変わりました。
医療機関などで感染者として登録するのは、以下の4つの条件に当てはまる人だけで、ほとんどの人は「対象外」となっています。
つまり、子どもたちも含め、ほとんどの感染した人は「自分で感染したことを登録しなければならない」というルールに変更されました。これまでは全数把握しなければならないという観点から、医師や保健所の職員の方々が数えてくれていましたが、現在は、「面倒臭くて登録しなかった人はノーカウント」という「美しい国・ニッポン」の伝統を見せつけてくれています。
もちろん、そうは言っても真面目な人たちはしっかり入力してくれるでしょう。ほとんどの日本人は真面目なので入力してくれると信じていますけれども、入力しなかったからと言って罰則があるわけでもなし、そもそも熱があったり、喉が痛かったりして、ツラい状態なのに入力までしなければならないのですから、保健所の職員の方々の負担が「患者」に乗せられることになりました。高い税金を払いながらも「自助の国」がニッポンです。
そんなわけで、どれだけの人が入力しなかったと予想されるのかは、今後の検証になりますが、少なくとも9月26日以前よりは、実際の感染者数と発表される感染者数にますます乖離が生まれていると思いますので、昔より何割か少ないことを前提に数字を見た方が良いと言えます。
■ 北海道では感染が爆発し、死者も多い状態に
北海道は今、「第8波」に襲われ、過去最多の新規感染者数を記録していて、とうとう1日あたりの新規感染者数が1万人を超える事態となっています。
11月に入る頃には新規感染者数が非常に多い状態となり、一説には「換気ができない季節になったからではないか」と言われていますが、ウイルスの強毒化の可能性も指摘されており、今のところ、「これが原因で増えている」というハッキリとしたことは言えませんが、とにかく北海道では第7波を上回るペースで新規感染者数が増えています。
その上で、現場の医師たちの間でも指摘されているのが、「ちょっと致死率が高い気がする」というものです。実際、北海道では感染者が1万人を超えました、死者数も30人を超えていて、これもまた現段階では「これが理由だ」という確固たるエビデンスは揃っておりませんが、「第7波までのオミクロン株よりも強毒化しているのか?」と疑われています。
そうこうしているうちにデータが揃ってくるとは思いますが、僕たちにできることは「今回の第8波は、第7波の時より警戒感を持つこと」に限ります。
■ 全国の感染状況まとめ(11月19日版)
さて、全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。
本日の日本全国の新規感染者数は、7万7722人でした。また、全国の死者数は122人となりました。感染者の割に死者数が少し多いのではないかということが気になりますが、病床が逼迫するのも時間の問題になってきています。
北海道、東北地方、長野県などを中心に感染が拡大する傾向にあり、逆に沖縄県が落ち着いているということは、やはり「換気」が一つのポイントになりそうです。窓を開けることができないのであれば、HEPAフィルターの空気清浄機を導入するなどして、とにかく空気中のウイルスを除去する努力が必要です。
繁華街を擁する東京都、愛知県、大阪府などは、第7波で感染した人がそれなりに抗体を持っているためか、東北地方ほど酷いことにはなっていませんが、これから寒くなって換気ができなくなると、少し遅れて感染の波が来る可能性があります。
なお、PCR検査の数が激減しており、陽性率が50%を超えてしまうような都道府県が散見されることからしても、検査数が圧倒的に不足しています。こうした状況を考えると、実際には数字の2倍以上の人が感染している可能性があると考えて行動するのが良いのではないかと思います。
■ 選挙ウォッチャーの分析&考察
このたびの第8波の感染爆発を受け、しばらくの間、隔日で「新型コロナウイルス最新情報」をお届けすることになりましたので、選挙の取材を縮小することにします。当初は、犬山市長選や大磯町長選などを取材する計画でしたが、そもそも売上が見込めない赤字レポートであることに加え、宿泊を伴う感染リスクの問題が発生してしまうので、これらの取材は中止することになりました。
なお、12月9日投票の茨城県議選を万全の感染対策のもと、日帰りで取材したいと考えております。しばらく感染者数や救急搬送困難事案の様子を見ながら、どこまで取材に行けるかを考えてみたいと思います。
年内のスケジュールについては、こちらをご覧いただきたいと思います。
これからしばらくの間、なるべく「新型コロナウイルス最新情報」をお届けしようと考えております。少なくとも3日に1回ぐらい(週2回以上)のペースでお届けすることで、少しでも新型コロナウイルスに対する警戒心を持っていただき、感染しないための行動を取っていただけるようにお願いをしたいと思います。
いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。