見出し画像

【選挙ウォッチャー】 名古屋市長選2021・分析レポート。

今週は、非常に注目度の高い選挙が目白押しです。4月11日告示、4月25日投開票で、名古屋市長選が行われました。この選挙には、愛知県の大村秀章知事のリコール運動にかまけて、ろくすっぽ新型コロナウイルス対策をしなかった上に、肝心のリコール運動に不正があって、刑事事件に発展しまった河村たかしさんが、厚顔無恥の極みと言うか、一切の反省もなく、完全に開き直って立候補してきました。署名の8割が偽造という前代未聞にして民主主義の愚弄以外のナニモノでもない事件を起こしておきながら、堂々と選挙に立候補してしまう精神は、今の腐った日本の象徴とも言えることでしょう。しかし、それより問題なのは、そんな候補が出てきても普通に勝ってしまうこと。あれだけ新型コロナウイルス対策が愚かでも、東京都知事選では小池百合子さんが勝ち、大阪府知事選ではイソジン吉村洋文先生が勝ってしまうように、ここ、名古屋市でも河村たかし先生が勝つ。これが日本の現実なのです。

画像1

河村 たかし 72 現 減税日本
横井 利明  59 新 自民・公明・立憲・国民推薦
押越 清悦  62 新 目覚めよ日本党
太田 敏光  72 新 無所属(無職)

4月25日に衆参補選があり、北海道2区、長野県広島県すべての選挙区で自民党が負けたため、翌26日の各新聞の朝刊1面は「自民3連敗」の文字が躍ったのですが、実は、国政選挙にも匹敵する「名古屋市長選」でも自民党が負けているため、現実はもっと深刻であると言わざるを得ません。せっかく野党も協力して、自民党の候補に票を集める努力をしたのに、それでも河村たかしさんが勝ってしまった原因は何か。名古屋を見れば、「自民党支持者の自民党離れ」という現象が起こり始めているのかもしれないと思うようになります。


■ 太田敏光候補の主張

画像3

今回の名古屋市長選は4人が立候補していたのですが、4人の中で唯一、取材をできなかったのが太田敏光さんです。選挙公報は手書き。これでも「電波将軍」こと押越清悦さんより票を取っているんだから、なかなかスゴいです。実は、自民党にも投票したくないけど、河村たかしさんにも投票したくないという人にとっては、手書きのジジィか、電波将軍かの2択となり、地獄のような選挙になってしまいました。迷いに迷って、電波将軍より辛うじてマシだった太田敏光さんの方が票が多かったという話だと思います。


ここから先は

9,028字 / 13画像

¥ 250

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。