【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報（＃１２８）。

毎日、新型コロナウイルスに関する情報を探してくるのは大変で、慢性的なネタ不足に陥っている中、「オミクロン株はただの風邪」の夏草先生の主張は、大変良い教材となります。ちなみに、夏草先生は僕の書いている文章から「私怨」を感じるようですが、僕は夏草先生のことを嫌いでもなければ恨んでもいません。送られてくる「おじさん構文」を読むたびに、とても「ほっこりした気持ち」になり、ニヤニヤしています。

毎回、感想を書いてくれるのは、とっても嬉しいです。というのも、自分が科学的に物事を考えられていると思っている情弱に対し、しっかり科学的なデータをご紹介できるからです。なんなら、夏草先生に愛着すら感じているほどなので、僕は夏草先生のこと、嫌いじゃないです。

■ マスクの効果が絶大だというのは「本当」

日本が死者数をアメリカの数十分の１に抑えられている理由の一つに「マスクの着用率の高さ」は、根拠として十分に挙げられると考えています。もちろん、日本の「家で靴を脱ぐ文化」だったり、「お風呂に入る文化」だったりも見逃せない要素ではあると思いますが、それでも「マスクの着用率の高さ」と「マスクの質」は重要です。

現在の日本とアメリカの感染者数の推移を見ていただくと、初めて日本がアメリカを超えてしまっている状況が見て取れます。あろうことか、アメリカは今、日本を「渡航禁止国」に指定しており、日本を「コロナがヤバい国リスト」の中に入れています。「いや、オマエに言われたくないわ！」という感じではありますが、日本は今、絶対的に検査が足りない状況に陥っておりますので、実数はグラフ以上であると考えられていると思います。さて、どうしてアメリカはこんなに感染者数を増やし、こんなに感染者を減らすことに成功しているのでしょうか。

米疾病対策センター（CDC）は13日、新型コロナウイルスワクチンの接種を完了すれば、屋内外を問わず、マスクを着用しなくてもいいとする新たな指針を発表した。ただし、バスや飛行機、病院など混雑した屋内では引き続きマスク着用が求められる。ジョー・バイデン大統領は「アメリカにとって素晴らしい日」だとたたえた。［BBC NEWS・２０２１年５月１４日付］

これはけっこう歴史的な出来事だったので、多くの人が記憶していると思いますが、アメリカでは昨年５月、「ワクチンを打った人からマスクを着用しなくてもいい」という指針を発表し、「Ｕ・Ｓ・Ａ！Ｕ・Ｓ・Ａ！」みたいになっていました。ところが、わずか２ヶ月でデルタ株が流行すると、再びマスクの着用を推奨。新たな波が来るとマスクを着用し、波が去るとマスクを外す。今回のオミクロン株でさえ、こんなことになっています。

ニューヨーク州知事はオミクロン株の感染拡大に伴い去年12月から義務付けられていた屋内施設でのマスク着用義務を原則、解除すると発表しました。ニューヨーク州では、1日あたりの新規感染者数が1月下旬のピーク時に比べ9割以上減るなど、大幅な減少傾向が続いています。マスク着用義務を緩和する動きはニュージャージー州やデラウェア州でも広がっています。［ＴＢＳ・２０２２年２月１０日付］

さすがはアメリカ、屋内でのマスクの着用まで解禁されてしまうほどマスクが大嫌い。実は、感染者数がえげつないことになっている国ほどマスクを外す傾向にあります。しかし、どうして感染者を激減させることができたのかという話にも、マスクは大きく関係しています。

米政府が新型コロナウイルス対策の一環で、戦略国家備蓄から高性能マスク「Ｎ９５」４億枚を放出し、全米各地の薬局や地域医療センターなどで国民に無償配布すると、ホワイトハウス当局者が１９日明らかにした。マスクの受け取りは来週終盤から可能となる見通し。当局者は「米史上最大規模の個人防護具の配布となる」と述べた。米疾病対策センター（ＣＤＣ）は先週、新型コロナウイルスに関するマスク着用の指針を改定し、可能な範囲で「最も保護効果が最も高いマスク」を着用するよう提言していた。バイデン大統領は先週、オミクロン変異株の感染拡大を踏まえ、コロナ対策を強化する方針を表明。高性能マスク無償配布のほか、５億個の新型コロナ検査キットを追加配布する計画を示していた。［ロイター・２０２２年１月２０日付］

アメリカが著しく感染者数を下げることに成功した理由は「Ｎ９５」という医療用の高機能マスクを国民に配布したこと。「アベノマスク」というゴミを配布している日本とは大きく異なり、機能性の高いマスクを配布したことで、ピークアウトを迎えることに成功したと思われます。実は、緊急事態宣言を発出せず、社会を止めることなく感染を収束させることは可能で、「アベノマスク」のようなゴミではなく、「Ｎ９５」を全国民に配布することができれば、アメリカの実績を見ても分かるように、感染者を減らすことができると思うのです。根拠はコチラです。

これは３週間以上前に公開しているレポートですが、お互いに普通の不織布マスクを着けて会話をすると、１時間後には感染してしまうことがわかっています。ところが、お互いに「Ｎ９５」を着用すれば、２５時間くらい感染せずに会話ができるという研究結果が出ています。『チダイズム』を読んでいる方々の間では「最低でもＫＦ９４マスク」は常識で、こうした科学的な知識を持つことで、少しでも感染のリスクを減らす行動を取っていただけるようになるわけですが、夏草先生のように「あんなに隙間だらけのマスクに効果なんかあるわけないだろ！」と言ってしまう人は、マスクをつけないと白い目で見られる程度の理由で、そこらへんにある安いマスクをつけて行動してしまいます。下手をするとウレタンマスクで行動している可能性さえあり、当然、感染リスクは高くなります。昨日は、物を触ることで感染する可能性は低いとする論文をご紹介しましたが、新型コロナウイルスは圧倒的に空気感染なので、最も重要な対策は「換気」と「マスク」です。新型コロナウイルスが流行する前は、マスクは「飛沫を防いで感染させないためにつけるもの」だと聞かされていましたが、その後の知見で、マスクは「感染させないためにも感染しないためにも両方効果がある」ということがわかりました。さらに、普通の不織布マスクには２～３時間しか感染を防護する効果がないことがわかり、１日に３～４回付け替える必要があることもわかりました。だから、僕は選挙の時に「バカかどうか」を見極める一つの指標としてマスクを見るべきだと主張しているのです。

ちなみに、不織布マスクを顕微鏡で見ると、けっこうスカスカのように見えて、これではウイルスを通してしまうのではないかと心配になります。特に新型コロナウイルスは非常に小さいので、マスクの繊維と繊維の間から入ってきてしまうような気がしてしまうのですが、実は、繊維と繊維の間には静電気があるので、ウイルスが吸着されて空間を通過できない仕組みになっています。マスクに有効な時間が生じてしまうのは、人の吐く息には湿気があって、あるいは、話をすることで飛沫が飛ぶので、マスクの静電気の効果が薄れてしまうと、マスクの有効性が失われてしまうのです。だから、不織布マスクを洗濯して使うのは御法度です。

夏草先生に言わせれば、新型コロナウイルスの蔓延を「危険」だと考えてしまう我々は「コロナ脳」らしいのですが、マスクをすれば感染者を抑えられると言っているＣＤＣや東京大学にも「このカルト宗教め！」と言ってきたらよろしいです。ちゃんと「おうおうおう、マスクの隙間とウイルスの大きさを考えてみろ、このコロナ脳が！」と言ってきてほしいです。さて、メインディッシュは明日のレポートです。明日は「季節性インフルエンザvs新型コロナウイルス」の戦いに決着がつきます。お楽しみに！

■ 全国の感染状況まとめ（２月１１日版）

全国４７都道府県の新規感染者数と主なトピックスを１行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は２行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。

北海道：３６８３人。５０代含む１１人死亡。十勝で最多の１７１人。
青森県：４９１人。青森市で過去最多の１８９人。高齢者施設で集団感染。
岩手県：１８７人。愛国者が神社庁で君が代を斉唱し、コロナ終息を願う。
宮城県：７５９人。仙台市４７６人。感染者が４０代以下に集中している。
秋田県：２２１人。秋田市１１９人。保育園や小学校で新たなクラスター。
山形県：２６２人。山形市６０人、鶴岡市４８人、酒田市４７人。
福島県：４４０人。県をまたぐ不要不急の外出を控えるように呼び掛ける。
茨城県：１７０３人。累計５万人超え。陸上自衛隊勝田駐屯地で４８人。
栃木県：６６１人。健康観察は６５歳以上の重症化リスク高い人のみ実施。
群馬県：９４８人。前橋市１６６人、伊勢崎市１４７人、館林市１４５人。
埼玉県：６１７９人。秩父などで個性的なキャンプ場開業が相次いでいる。
千葉県：５４３７人。柏市４１０人。近所の保育園でもクラスターが発生。
東京都：１万８６６０人。西多摩地区での増加が目立つ。三浦瑠麗は減少。
神奈川：８１２５人。１８人死亡中１２人はリサーチフェローの横浜市。
新潟県：６０４人。新潟市２７３人。燕市では小学校３校で感染判明。
富山県：４２０人。小学校や児童施設で集団感染が多く、１０代以下４割。
石川県：４６６人。クラスター認定６件のうち５件は高齢者施設だった。
福井県：２１９人。福井市５２人。幼児関連４１人、学校関連１２人。
山梨県：２６９人。警察や県職員、水道局職員、医療機関などで感染。
長野県：５７７人。コロナ禍で中止だった熊の湯スキー場のナイター再開。
岐阜県：９６１人。マンボウの延長に伴い、学校の部活の原則中止を追加。
静岡県：１７２７人。医療センターで脳出血や心筋梗塞を対応不可の危機。
愛知県：６６３９人。妊婦の感染が増加傾向、感染経路の８割は旦那から。
三重県：７７６人。木下ＰＣＲ伊賀市小山田支所前店が２月１５日に開業。
滋賀県：１０１２人。ノーマンボウの三日月大造知事が知事選に出馬表明。
京都府：２４７４人。京都市１６４３人。病床使用率が６５％まで上昇。
大阪府：１万５３０２人。木村盛世の話に頷く笹川理府議がマークされる。
兵庫県：５５０５人。知事選の公約「重症病床の倍増」は１ヶ月で断念。
奈良県：１００８人。医療機関と保健所をつなぐホットラインを設置へ。
和歌山：５１９人。コロナと闘った人の体験談を和歌山県のＨＰで紹介。
鳥取県：６２人。米子市の小学校で８人、鳥取市の小学校で７人が感染。
島根県：８９人。出雲市の運動施設で利用者と職員６人のクラスター。
岡山県：９４１人。岡山市５００人。医療機関など３件のクラスター。
広島県：１０８０人。陰謀論者をバカにするように闇の組織が誘導と主張。
山口県：３００人。下関市１２２人。周南市工場夜景ツアーはオンライン。
徳島県：１７３人。美馬市で地元業者とバイヤーのオンライン商談を実現。
香川県：３７１人。高松市１６７人、丸亀市６１人、さぬき市２３人。
愛媛県：２３３人。全国小学生女子ソフトボール大会の対戦カードが決定。
高知県：３１０人。３日連続で過去最多。高知市１９８人、須崎市４１人。
福岡県：４８４２人。中等症が７３０人以上なら緊急事態宣言と言い出す。
佐賀県：３７５人。嬉野温泉の老舗旅館が客室や宴会場などをオフィス化。
長崎県：４９７人。累計感染者が２万人を突破。ただ、緩やかに減少傾向。
熊本県：８８９人。１０歳未満の女性を県内初の「みなし陽性」に認定。
大分県：４３２人。マスクのノーズワイヤー「Ｗ折り」を県が呼びかけ。
宮崎県：２７８人。宮崎市１３４人。西都市の橋田和実市長が感染。
鹿児島：５７１人。川内原発で防災訓練、職員など１８００人が参加。
沖縄県：６４３人。経済界のオッサンたちとマンボウ延長を話し合い。

本日の新規感染者数は、全国で９万８３７０人になりました。オミクロン株の発生により、新型コロナウイルスの致死率は著しく低下していますが、それでも０．４％が亡くなると仮定した場合、３９３人がお亡くなりになると推計されます。ただし、検査数が飽和し、新規感染者としてカウントできていない可能性がありますので、死者数はもっと増える可能性も否定できません。本日の死者数は、大阪府２７人、神奈川県１８人、愛知県１３人、北海道１１人、東京都９人、兵庫県・福岡県で７人、千葉県・岐阜県・群馬県で６人、奈良県・静岡県で５人などとなり、合計は１５０人になりました。

■ 選挙ウォッチャーの分析＆考察

一言に「医師」と言っても、ドクター細川のような人もいれば、８８次元からやってきた医師もいるし、小池百合子にプロポーズするために知事選に出てくる人もいるので、「医師」というだけで信じてしまうのは非常に危険です。しかも、「どうせ高齢者は寿命なんだから、医療機関のお世話になるのは迷惑だから、いざとなった時には死んでもいいということで家族と話をするべきだ」という話をしているのです。こんな話を肯定的にツイートしているイカれた野郎が維新の府議だということがわかり、本日からマークされることになりました。おそらく本人は賢いつもりで、これを肯定的にツイートしていると思うので、バカにはバカだと言ってやる必要があると思います。

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そして、こういうバカを選挙で選んではいけないという教科書が「ＮＨＫから国民を守る党」です。地味にコツコツ売れる本になってしまっているのですが、ぜひステイホームのお供にどうぞ！