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【選挙ウォッチャー】 荒川区議補選2020・分析レポート。

11月1日告示、11月8日投票(9日開票)で、荒川区議補選が行われることになりました。これは今年3月、区議歴27年の大ベテランである自民党議員・小坂眞三さんが急逝肝不全のため、享年65歳でお亡くなりになったことに伴う補欠選挙です。いわば「弔い合戦」のため、自民党としては何としても議席を落とすわけにはいかないということで、かなり力が入っていたものと思われます。こういう義理に厚いところが、自民党を支持する人たちには魅力になっています。

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土橋 圭子 63 新 自民党
鈴木 賢一 59 新 日本共産党
山本 剛  42 新 減税とうきょう
前田 真司 44 新 酒屋のオッサン

ぶっちゃけた話、荒川区議補選もまた、選挙をやる前から結果が決まっている選挙だと言っても過言ではありません。ポスターも貼れていない前田真司さんは論外として、「減税とうきょう」の山本剛さんは、区内をめぐってポスターを貼らせてもらうための個別訪問や政策ビラをだいぶ前から仕込んでいたようですが、あまり強そうではありません。実質的に「自民vs共産」になりそうなのですが、こうなってしまうと、答えは自ずと出ているのではないかという感じです。


■ 衆院選をめぐって再び情報が錯綜する

公明党の石井啓一幹事長や自民党の下村博文さんが、テレビや講演会で1月解散説を口にするようになり、マスコミをはじめ、政局を見ている人たちがザワザワし始めました。しかし、実際のところは、1月に解散する可能性は限りなく低いのではないかと見られます。というのも、日本学術会議の問題をキッカケに、菅政権の支持率は徐々に下がっており、さらには新型コロナウイルスの第3波が既に始まっており、中小企業のコロナ倒産はこれから本格的に始まるわけですから、1月に解散するというのは一番の悪手になりかねません。今回の荒川区長選や荒川区議補選で自民党の国会議員がゴリゴリに入っているのは、衆院選を見据えてのことだと思うのですが、それでも1月に解散するかと言われると、その可能性はあまり高くないのではないかと見ています。おそらく正解は、菅政権発足と同時に冒頭解散するべきだったのだと思いますが、正解を逃してしまった以上、あとはどのタイミングで解散すればダメージを最小限に抑えられるのかを考えるだけです。派閥というバックを持たない菅義偉総理大臣は、既に身内から撃たれ始めているという話もあって、「あまり長くはないだろう」という見方も出てきているようです。もはや、どのタイミングで解散をしても、自民党が大きなダメージを受けることは避けられないかもしれないのですが、それでも最もマシなタイミングで解散をするべきだろうと思いますので、菅義偉総理大臣がどのタイミングで解散を決断するのかが、ものすごく気になります。ひとまず新型コロナウイルスの第3波が落ち着き、ワクチンの接種が始まるなどの新たな動きがない限り、解散はできないと見ています。少なくとも春以降でしょう。


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