【選挙ウォッチャー】 新型コロナウイルス・最新情報(#141)。
あまりに選挙が忙しく、新型コロナウイルスに関する最新情報をまったくお届けできていませんでしたが、ゴールデンウィークに突入し、ようやく選挙ラッシュが落ち着きましたので、今日から再び最新情報をまとめ、皆さんと情報を共有してまいりたいと思います。
なお、ちょっとチェックできていなかった間に、あまり良くないニュースがたくさん入っております。新型コロナウイルスが問題になって2年以上経つのに、いまだ不自由な生活から解放させてもらえませんが、なるべく新しいライフスタイルを満喫できるように、楽しい情報も織り交ぜてまいりたいと思います。
■ 塩野義製薬のコロナ治療薬に催奇形性
塩野義製薬が実用化を目指す新薬が、動物実験で胎児に骨格形成異常を引き起こす「催奇形性」が確認されたことが明らかになりました。
この薬に関しては、甘利明先生を筆頭に、自民党の先生方が「大変期待できる薬だ」と太鼓判を押していたと思いますし、「ほとんど副作用が確認されていない」とも言われていましたが、とてつもなく深刻な副作用が確認されていたことになります。
今のところ、妊婦の使用を推奨しない方向だと言いますが、催奇形性を回避するのに「妊娠中だけケアすればいいのか」という問題は残り、妊娠中の女性はもちろん、これから妊娠する女性たちにも、このような副作用があることは知られるべきだと思います。不都合な情報が隠されることのないように、引き続き、情報を注視する必要があります。
■ 第8波以降に来る可能性のある変異株
日本は現在、オミクロン株BA.1による「第6波」が終わり、十分に下がり切らないまま、オミクロン株BA.2による「第7波」に襲われようとしています。どこかの誰かが「このオミクロン株で世界的なパンデミックは終息に向かう」と言っていましたが、どうやらそんなに甘い世界ではなさそうです。
現在、WHOが警戒している変異株は「BA.4」「BA.5」「XE」の3種類です。どうやら「BA.4」と「BA.5」については、感染力がさらに強くなっている可能性があるものの、死亡率が大幅に上昇するようなことはないのではないかと考えられているようですが、まだわかりません。
この「BA.4」や「BA.5」は、現在、日本で流行中の「BA.2」と多くの部分で同じです。追加された変異は、69-70del、L452R、F486Vです。
逆に、「BA.1」や「BA.2」に見られた「Q493R」という変異がなくなっていて、元に戻っているのが特徴です。
そして、「BA.4」と「BA.5」には、スパイク以外にも変異している部分があり、「BA.4」は「ORF7b:L11F」と「N:P151S」の変異。「BA.5」については、「M:D3N」の変異があるといい、「nsp4:L438」と「ORF6:D61」でこれまでのオミクロン変異株に見られた変異がなくなったといいます。
こうした変異によって、我々の人体にどのような影響を及ぼすようになるのかは分からない部分が多いですが、ウイルス間の競争において、この2つの変異株は拡大を見せています。
今年の2月頃には、ほとんどを「BA.2」が占めましたが、その後、どうやら「BA.3」は流行せず、「BA.4」と「BA.5」が伸びるようになっているというのが、南アフリカの現状です。
いかんせん空港検疫が「抗原定量検査」であるザル防疫の日本では、これからも新しい変異株が入り放題なので、厚生労働省のアホでマヌケな職員たちが何一つ勉強らしい勉強をしないこともあって、いつまで経っても空港検疫がPCR検査にならず、「BA.4」や「BA.5」による第8波・第9波に襲われる可能性があります。
■ アメリカでは「BA2.12.1」が流行している
アメリカは今、毒性の強かったデルタ株を一瞬にして駆逐した元祖オミクロン株の「BA.1」を「BA.2」が駆逐。とうとう元祖オミクロン株のシェア率は3%程度までシェア率を落とし、消滅寸前に追い込まれました。あと数週間もすると、ほぼ消滅してしまうのではないかと思います。
しかし、その「BA.1」を駆逐した「BA.2」の天下も長くは続かず、今、新たな勢力として伸びつつあるのが「BA.2.12.1」という新種の変異株になっています。初期の分析では「BA.1」より60%、「BA.2」より27%も感染力が強いとされており、新型コロナウイルスの世界では「感染力の高さこそが天下統一の近道」という感じになっています。
アメリカでこれだけ流行しているということは、空港検疫が「抗原定量検査」の日本は、この「BA.2.12.1」に対応できず、既に入れてしまっている可能性があります。まだシェア率を大きく伸ばしている以外に詳しいことはわかっていませんので、「BA.2.12.1」についての情報収集をします。
■ 今後は塩素系の消毒が必要になる可能性
イギリスなどで報告が相次いでいる原因不明の子どもの急性肝炎が、日本国内でも発見されたと厚生労働省が発表しています。肝炎にはA型肝炎からE型肝炎まで大きく5種類ありますが、そのいずれにも該当しない肝炎だということで、4月21日までに欧米で169例が報告され、そのうち74例では呼吸器疾患などを起こすアデノウイルスが検出されているということです。
アデノウイルスは、新型コロナウイルスと異なり、「ノンエンベロープウイルス」というタイプで、ノロウイルスなどと同じで、アルコール消毒では不活性化することができません。有効な手段は「塩素系の消毒」ということになりますので、16歳以下の子どもがいる環境で、子どもが舐めたりしないものは、なるべく塩素系の消毒をした方が良くなるかもしれません。今後も急性肝炎が確認されるようであれば、警戒が必要になります。
■ ファイザーの飲み薬が全然売れていない
コロナ禍のゲームチェンジャーになると期待され、日本政府が200万人分を購入したファイザー社の飲み薬が、承認から2ヶ月経っても4000人ほどに投与されただけに留まっていることが明らかになりました。
まるで僕の本を見ているようです。
飲み薬が不発に終わっている原因は、そもそもオミクロン株は重症化リスクが少なく、投与される対象が「重症化リスクの高い人」や「中等症になった人」に限られることに加え、一緒に飲むことが禁じられている薬が40種類近くにのぼることから、なかなか使用量が伸びないとみられます。
後遺症のリスクが深刻なので、まだ安心できる環境にありませんが、ひとまず死に至るリスクを回避できる可能性が高まり、高齢者に3本目のブースター接種が進んでいることもあって、ひとまず病床の逼迫は回避できる環境が整いつつあるのではないかと思われます。
■ 全国の感染状況まとめ(5月10日版)
さて、全国47都道府県の新規感染者数と主なトピックスを1行で紹介します。スマホでご覧いただいている方は2行以上になっているかもしれませんが、なるべく短い文章で簡潔に状況をまとめております。
本日の日本全国の感染者数は4万2160人となり、死者数は51人となっております。ゴールデンウィークをキッカケに急増は避けられないと見られます。死者数の内訳は、埼玉県8人、長野県5人、千葉県4人、大阪府4人、神奈川県4人、福岡県4人などです。
■ 選挙ウォッチャーの分析&考察
前回の新型コロナウイルス最新情報が4月10日だったので、1ヶ月ぶりのレポートとなっておりますが、ひとまず選挙ラッシュは一段落しましたので、これからはコンスタントにお届けできるようになると思います。
ひとまず、5月に発行される選挙レポートのスケジュールは、こちらをご確認いただければわかると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
ちなみに、子どもたちに謎の肝炎が流行っているようですが、新型コロナウイルスと大きく関係しているのではないかという話もありますので、こちらも慎重に情報を追っていきたいと思います。いずれにしても、新型コロナウイルスに関する情報はコツコツと無料でまとめていきます。
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