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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#125)。

ここ数日、「NHKから国民を守る党」の凋落ぶりがあまりに激しすぎるため、毎日お届けしても、ちっとも情報が追いつかないのですが、この「N国レポート」も最終回を迎える日は近いと思いますので、来たる日に備え、しっかりと情報をまとめてまいりたいと思います。

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さて、昨日の立花孝志代表は何をしていたのかと言うと、堀江貴文パイセンがプロデュースするミュージカルとやらに出演するため、リハーサルをやっていたそうで、ご覧のありさまです。いくら仕事とはいえ、ポンジスキームの無収入ニートおじさんを囲まなければいけない女の子たちには本当に「ご苦労様です!」としか言いようがありませんが、立花孝志代表は今、小金井市長選に立候補しているはずです。小金井市長選については既に取材をしておりますが、立花孝志代表を除く3名の候補者たちは、小金井市を少しでも良くしようと真剣なバトルを繰り広げています。いまだポスターも貼らず、「小金井市をドバイに!」と主張するオジサンは、ミュージカルに夢中でした。こんなふうに美女たちに囲まれているのも今のうち。来たるべき日が来たら、女性とは無縁の孤独な生活が始まってしまうかもしれないので、今のうちにたっぷりおいしい空気を吸っておいた方がいいと思います。立花孝志代表が鼻の下を伸ばしている間にも、こちらは着々とN国関連のお金の流れをまとめるのみです。頑張ってまいりましょう。


■ N国党は4億の借金をしてもお金が足りない

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立花孝志代表は、つい最近まで「れいわ新選組」の山本太郎さんのことをバカにしていました。何の見返りもない寄付で4億円を集めるなんて詐欺であると言ってきたのです。しかし、山本太郎さんに寄付をしている人たちがどんな見返りを求めているかと言うと、山本太郎さんにお金を増やしてもらいたいのではなく、山本太郎さんに良い世の中を作ってほしいのです。100万円を出す人もいれば、100円しか出せない人もいるでしょうが、皆さんの思いは、山本太郎さんに良い政治をしてもらいたいということです。つまり、100万円が110万円になって返ってくるより、100万円で山本太郎さんが良い政治を実現してくれることが最大の見返りになるのです。これは自民党や立憲民主党に対して寄付をする人たちも同じです。だから、本来であれば立花孝志代表も、NHKをぶっ壊すことに賛同しれくれる熱心なN国信者から、お布施のように寄付してもらう「フセリンチョおじさん」になるべきだったのですが、NHK時代は経理をしていたと自称する簿記の資格を持っているわけでもなさそうなオジサンは、NHKから国民を守る党を新たな「投資先」にすることで、お金を集めてしまったのです。その結果、NHKから国民を守る党の台所事情はどうなってしまったのか。

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① 事務所の人件費や家賃などで毎月600万円の赤字である。
② 政党助成金が入ったら、丸山穂高議員に年間2400万円支払う約束をしているので、毎月200万円を払う。
③ 政党助成金が入ったら、参院選の時にお金を貸してくれた28人の議員に毎月10万を払う約束をしている。
④ 政党助成金が入ったら、参院選の時に300万円の供託金を出してくれた11人に毎年300万円を3年間にわたって払う約束をしており、毎月25万円払う。

こんなに頭の悪い話を聞いたことがありません。一番驚いたのは、参院選の時に300万円を貸してくれた人には、3年間300万円を払い続けると約束をしていたということです。ってことは、合計で900万円のお金を返すと約束しているのです。こんなことをしていたらお金がなくなるに決まってますやん! マジで脳味噌どうなってますのん?

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僕はずっと言い続けているのです。立花孝志代表は、けっして天才なのではなく、ナチュラルボーンのアホすぎて、「世の中にこんなアホがいるとは思えないので、これは何か計算でやっているに違いない」と勝手に考えているうちに、純度100%のアホを天才扱いしてしまっていると。小金井市長選に立候補していることも計算ではないし、年利10%や15%で億単位の借金をすることも計算ではない。ちゃんと計算できて実力のある人は、そもそもこんな台所事情にはなりません。そりゃ立花孝志代表は国政政党の代表をやっている人ですし、僕は「選挙ウォッチャー」なんていう難儀なベンチャーを始めてしまった男です。どっちの方が信用できそうかって言ったら、国政政党の代表の方が信用できそうかもしれません。でも、借りた300万円を900万円にして返すと11人に約束しているんです。レバレッジ11倍ってことで、3300万円を9900万円にして返す計算です。お金を貸してあげた人はずいぶん儲かるかもしれませんが、もうこの時点で約1億円のお金が必要になってしまっているのです。

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世の中の一流ジャーナリストの皆さんは、今、「桜を見る会」「日米FTA」の話で忙しいんです。だから、立花孝志代表のような人には鼻毛が出ているジャーナリストなんだかコラムニストなんだかわからない謎の取材者しか来ないレベルなんですが、立花孝志代表はこの人に「4億円返すアテはあるんですか?」と質問されてしまいました。立花孝志代表の答えは「あなたのような鼻毛の出ている人には答えません」なのですが、超ざっくり計算しても、NHKから国民を守る党のお財布は破綻しているのです。毎年の政党交付金が約1億6800万円だとして、さまざまな収入を足し、仮に2億円だったと計算して6年間では約12億円。

① ランニングコストは毎月900万円。ということは12ヶ月で1億0800万円。6年間で6億4800万円。全収入の約半分が消えます。
② 支部への送金という形で支払う28人の議員に対する毎月10万円は、年間で3360万円。6年間にすると2億0160万円。
③ 参院選で300万円を出してくれた11人への返済が9900万円。
④ それとは別に参院選の時にお金を貸してくれた人への借金の元本が9900万円。
⑤ 立花孝志ひとり放送局の借金の元本5000万円。
⑥ 衆院選のためにお金を貸してくれた人への新たな借金の元本4億4600万円。
⑦ それ以外に最大年利15%の利子。

参院選の時に借りた年利15%の金利、衆院選のために借りた初年度10%で2年目以降に5%となる金利を考えなかったとしても、元本は返済しなければなりませんから、支出の合計は14億5450万円。金利や没収され続ける供託金などを考えると、これでもまだ5億円ほど足りないのではないかというのが、NHKから国民を守る党の現状なのです。そして、この足りない分を「NHKから国民を守る党」が衆院選や参院選で議席を増やすことで補うというのが、先日の桜井市長選で現職との一騎打ちなのに供託金が没収された立花孝志代表の主張です。つまり、もし衆院選でも参院選でも議席を獲得できず、6年後の参院選で議席を失うことになった場合、これらのお金は返済できなくなるということになります。


■ 数字の神様・立花孝志尊師の返済計画

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「衆議院選挙が起こった時にどうなるのかっていうところになってくるとですね、これは従前申し上げていた通り、衆議院選挙が行われた場合には、えー、600万円の供託金を使って全国11の選挙区6区に13人立てます。かつ、300万円小選挙区には79人の候補者を立てて、で、選挙費用があとまあ2500万円ぐらいと。で、これざーっと足すと3億円になるんですね。おい、おい、おい、おいと、1000万円のお金を借りないといけないようなところが3億円もまた新たに資金の調達ができるのかと。そもそも1億5000万円お金を借りてるじゃないかと、いう、ことが、あるんで、まあ、大赤字だろうという方もいらっしゃるんですが、この先をよーく聞いてくださいね

立花孝志代表は、このうち比例ブロックで立候補する600万円の供託金4人分は、青汁王子、青汁王子の秘書、ホリエモン、ホリエモンの秘書に負担してもらうとしています。青汁王子もホリエモンもNHKから国民を守る党から立候補すると確定しているわけではありませんが、立花孝志代表の中では確定事項として物事が進んでいるようです。もし、この2人が直前になって立候補しないと言った時にどうするのかは、何も考えていません。

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さらに、北関東ブロックで立候補する32人の候補者たちにも300万円の供託金を自己負担してもらう計画になっているようです。NHKから国民を守る党のホームページを見る限り、美人ばかりを優先しているせいで、あまりお金を持った人がいなそうなんですが、とにかく自己負担してもらうつもりのようです。ということで、衆院選では3億円の選挙費用がかかるのですが、そのうちの1億2000万円は自己負担してもらうので、党の支出は1億8000万円になるという計算です。さて、問題はここからです。立花孝志代表の計算では、今度の衆院選で比例ブロックで3%、小選挙区で5%の得票を得られると考えているため、それぞれ1億2000万円と6320万円の政党助成金が上積みされると計算しています。これだけ嫌われているのに、そんなにたくさんの票が入るのかということも疑問ではありますが、2022年の参院選ではさらに1議席増やす予定だといい、その政党助成金も単純に2倍になる計算を立てています。ということで、順調に成長していけば、2024年には赤字生活を脱却し、2025年以降はガンガンに儲かりまくっていくというのが立花孝志代表のビジョンです。ただ、最後の最後に大どんでん返しをするようで申し訳ないのですが、こちらも従前申し上げている通り、政党助成金で借金の返済をすることはできません。立花孝志代表はめちゃくちゃ一生懸命説明しているんですが、これは政党助成法第14条に規定されています。

第十四条 この章において「政党交付金による支出」とは、政党のする支出(政治資金規正法第四条第五項に規定する支出をいう。以下同じ。)のうち、政党交付金を充て又は政党基金(特定の目的のために政党交付金の一部を積み立てた積立金をいい、これに係る果実を含む。以下同じ。)を取り崩して充てるもの(借入金の返済及び貸付金の貸付けを除く。)をいい、支部政党交付金の支給を含み、支部政党交付金による支出を含まないものとする。
2 この章において「支部政党交付金」とは、政党の本部から支部(一以上の市町村(特別区を含む。)の区域(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市の区又は総合区の区域を含む。)又は公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第十二条に規定する選挙区の区域を単位として設けられるものに限る。以下同じ。)に対して支給される金銭等(政治資金規正法第四条第一項に規定する金銭等をいう。以下この項において同じ。)で政党交付金を充て又は政党基金を取り崩して充てるものをいい、一の支部から他の支部に対して支給される金銭等で支部政党交付金を充て又は支部基金(特定の目的のために支部政党交付金の一部を積み立てた積立金をいい、これに係る果実を含む。以下同じ。)を取り崩して充てるものを含むものとする。
3 この章において「支部政党交付金による支出」とは、政党の支部のする支出のうち、支部政党交付金を充て又は支部基金を取り崩して充てるもの(借入金の返済及び貸付金の貸付けを除く。)をいい、支部政党交付金の支給を含むものとする。
(政党の会計帳簿の記載等)

個人であっても、政党であっても、政党助成金で借金の返済はできません。一応、お金は手元に入るので「借金の返済はできませんよ」と言いながらも強引に借金を返済してしまった場合、このお金は収支報告書に書き込むことができないので、「使わなかったお金」として処理されることになります。使わなかった政党助成金には返還の義務が発生するため、政党助成金を国に返還しなければならなくなります。立花孝志代表が返還に応じるとは考えられないので、もし踏み倒した場合はどうなるのかと言うと、次に支払わせる政党助成金から差し引かれることになります。ということは、アテにしている政党助成金が支払われないということになります。政党助成金が支払われなくなると、収入がなくなってしまうので、NHKから国民を守る党は破綻します。破綻しないためには、また新たな借金を増やすことになる。まさに典型的な借金地獄です。こうなってしまうと、この状態でお金を貸してくれるのは、闇金ウシジマくんが経営しているカウカウファイナンスぐらいしかありません。立花孝志代表は「選挙くん」と呼ばれることになるでしょう。

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僕たちは今、闇金ウシジマくんの「選挙くん編」を見せられている気分なんですが、かつて立花孝志代表は「俺を誰だと思っているんだ。政党助成金でお金を返せないことぐらい知っている」と断言していたことがあるので、立花孝志代表が政党助成金でお金を返せないことは十分に理解した上で、このデタラメ解説をしていたということになります。騙されているのは立花孝志代表のことを「数字の天才」とか「選挙の天才」とか「選挙界の秋元康」とか思っているN国信者たちなのですが、立花孝志代表は「政党助成金で借金の返済をすることができない」ということを知らないバカをターゲットにして、わざとデタラメな解説をして、お金を集めていたということになり、これは思いっきり詐欺にあたる可能性があります。そう、立花孝志代表のところに来るのは、トナカイでもサンタクロースでもなく、裁判所仕込みのA4の紙を持ったオジサンと、複数の段ボールを持ったオジサンたちです。これを一般的には「X'mas」ではなく「X-Day」と申します。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

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立花孝志代表は、昨日の午前10時54分頃、えらいてんちょうさんが凸してきた案件について、葛飾警察署に被害届を出しに行くと話していました。その後、午後2時18分に堀江貴文パイセンのミュージカルのリハーサルに行く話をしていて、午後3時22分にはハーレム状態の写真をアップしています。しかし、午後4時45分頃になって、急遽、記者会見を中止するという話と警視庁に行かなければならないという話をしています。

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18時からの記者会見を中止してまで警視庁に行かなければならない。いつもの立花孝志代表であれば、被害者になったのですから、それこそ鬼の首を取ったように裁判をちらつかせながら、加害者となっている人をディスりまくり、被害届を提出した後もわざわざ解説動画で大騒ぎです。ところが、このメッセージを最後に立花孝志代表は音信不通です。N国信者の皆さんに向けて「もちろん被害者として」なんて書いていますが、本当のところはどうなのでしょうか。今日の僕のお昼ゴハンは「かつ丼」にしたいと思います。

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