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【選挙ウォッチャー】 東京都議選2021・中野区選挙区レポート。

6月25日告示、7月4日投開票の東京都議選。大激戦の中野区は、定数3に対して5人が立候補していました。このうち、沢口祐司さんはワクチン陰謀論のカルト野郎なので、実質的に4人の戦いなんですが、自民・公明・立憲・都民Fの戦いとなっており、唯一の落選となる政党がどこなのかというところが非常に面白くなっております。「公明党が落選する可能性の高い選挙区だ」とも言われており、かなりワクワクしながら見守ったものでした。

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高倉 良生 64 現 公明党(都会党政調会長)
荒木 千陽 39 現 都民ファーストの会(党代表)
西沢 圭太 41 現 立憲民主党(党都幹事長代理)
出井 良輔 47 新 自民党(元区会議長)
沢口 祐司 66 新 無所属(実質的に「つばさの党」)

実は、取材した時点では、都民ファーストの会の代表である荒木千陽さんが落選するかもしれないとマークをしていました。ところが、最終日に小池百合子都知事が真っ先に激励に訪れたのは、代表の荒木千陽さんのところであり、どれだけ小池百合子都知事に寵愛されているのかがよくわかり、「小池百合子の右腕」は、やっぱり選挙に強かったです。ただ、これから東京都では爆発的に新型コロナウイルスの感染者が増えていき、多数の死者が出ると思いますが、今日の今日まで手を打ってこなかったことには、大きな責任があります。小池百合子都知事のみならず、都民ファーストの会の議員たちがポンコツだったからだということに、やがて多くの都民が気づく日が来るでしょうか。


■ 沢口祐司候補の主張

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今回、多くの皆様に警鐘を鳴らすためにも、かなりのボリュームで伝えなければならないと思っているのが、沢口祐司さんです。最近、なにかと世間を騒がせている「ワクチン陰謀論者」の候補であり、沢口祐司さんをサポートしているのは、立花孝志とタッグを組み始めた「つばさの党」です。誰だって子供の命は守りたいですから、「子どもへのワクチン大丈夫?」というキャッチフレーズを採用することで、思わず耳を傾けてしまうのですが、その主張はべつに子供向けのものではありません。要するに、ワクチンは体に悪いんだという主張とともに、「コロナはただの風邪」だと訴えるものです。

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まず、沢口祐司さんはマウスシールドです。仲間と話す時はノーマスクですが、街頭演説をする時には、何のエチケットか知りませんが、マウスシールドをしています。ただし、「コロナはただの風邪」という主張に集まってくる人たちは、基本的にノーマスク。本人がマウスシールドをしても、そこに集まっている聴衆が全員ノーマスクなので、超ヤバい空間が出来上がってしまいます。沢口祐司さんは、中野区でダーツバーか何かを経営されているようなのですが、それまで普通に飲食店を経営していたオッサンが、いきなり政治家の道を志すことになったキッカケは、「つばさの党」の連中が集まっているコミュニティーに参加してしまったことです。

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沢口祐司さんの街頭演説を手伝っているのは、「つばさの党」の榎本太志でした。2019年の参院選に立候補した時から僕のセンサーは反応していましたが、この男もまたゴリゴリの「コロナはただの風邪」の論者で、黒川敦彦とまったく同じ考え方をしています。彼らは、国民主権党の平塚正幸と同じで、ネット上に蔓延るデマを信じて脳味噌をアハつかせている人たち。いわゆる「ネットde真実」になっている人たちです。ネット上のデマに躍らされてしまう人たちに年齢や性別は関係ありません。若い人だから脳味噌をアハつかせてしまうというわけではなく、そこそこの年齢になってから脳味噌をアハつかせる人も多いのです。沢口祐司さんは御年66歳なので、この年齢で脳味噌をアハつかせているのは、だいぶキツいです。

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確かに、ワクチンの副反応という点では、そこそこ深刻な問題です。欧米での実績と異なり、なぜか日本では副反応が激しく、武田薬品工業製のモデルナのワクチンでは、約75%の人に発熱などの副反応が確認され、半数以上の人が38度以上の高熱を出しています。きょうび、ワクチンでこれだけ深刻な副反応が非常に高い確率で出るというのは、通常であれば欠陥品ということで絶対に承認されないわけですが、これだけ新型コロナウイルスが流行してしまうと、重症化や死亡リスクを減らす「リスクとベネフィット」の観点から、やむを得ない部分が大きいです。だから、子どもに大人と同じ量のワクチンを打っていいのかどうかは大いに検討される必要があるし、こういう問題こそ「手を洗うヤブ医者のBaka」みたいな人間が、HPVワクチンを推奨するためにノールックで「打つべき」とか言ってくるので、より慎重に議論されなければならない問題だと思います。沢口祐司さんが言っていることにも一理あることには一理あるのだけど、沢口祐司さんが主張している理由が「mRNAワクチンを打つと、5年で死ぬ」みたいなデマがベースになっているので、大切な話が「デマ」で括られてしまうのです。

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沢口祐司さんを応援している人たちも、なかなかのパチキレ具合で、まず基本的にノーマスクです。「コロナはただの風邪」だと思っているので当然なのですが、いよいよ東京はそんなことを言っている暇はなくなり、かなりの人数が感染し、自宅に放置されてしまう予測です。「ワクチンを打つな」と主張している人たちがワクチンを打っているはずもなく、おまけにマスクもしないで行動しているとあらば、あまりに無防備すぎて、簡単に感染してしまうことでしょう。気を付けている人でさえ感染してしまう時代がそこまで来ているのに、気を付けていない人が感染しないはずがありません。おそらく東京では「コロナはただの風邪」と言ってしまう人たちは根絶される運命にあるのではないかと思います。実際、アメリカなど地獄が広がった地域では、この手の主張をする人たちは根絶されてしまいました。本人やその家族が感染してしまい、激しく後悔しているからです。おそらく沢口祐司さんをはじめ、この界隈にいる人たちは身をもって新型コロナウイルスの恐ろしさを体験し、二度とこんな主張はしないと思っています。ある意味、主張できていた時代は「平和だった」と言えます。

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続いて応援演説をするオバサンは、ソプラノ歌手をしているそうで、このオバサンが演説する頃にはギャラリーが20人ぐらいに増えていました。どいつもこいつもノーマスクをキメていて、僕だけがガッツリと「KF94マスク」を着用している感じです。オバサンは、案の定、コロナ陰謀論を饒舌に語ったかと思うと、何のサービスなんだか知りませんが、アカペラで「ふるさと」を歌い出しました。

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オペラが全然わからない僕には、オバサンの独特の節の「ふるさと」がうまいんだか、うまくないんだか全然わかりませんでしたが、とにかくプロの歌声に酔いしれるノーマスクの聴衆たち。しかし、こうなってくると政治的な主張というより、オバサンのソロコンサートと言った方が適切で、あまりにカオスすぎて、なんでオバサンの歌を聞かされているのかも分からなくなってしまったのですが、後ろから「ファーーーーー、ファーファー、ファーーーー!」という音が聴こえてきて、何だろうと思ってパッと後ろを振り返ったら・・・。

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ババァがハーモニカでセッションかましてきました! っつーか、なんでハーモニカを持参しているんだ! 「ふるさと」を歌うことを打ち合わせしとったんか! 打ち合わせしてなかったんだとすると、いきなりドンでセッションしとることになるんで、とんでもないハーモニカのプロだということになりますけど、一番ビックリすることは、このハーモニカ婆さんも「コロナはただの風邪」だと思っている仲間の一人だったということです。通りすがりの婆さんがハーモニカで合わせてきたのではなく、沢口祐司さんがここで街頭演説することを聞きつけ、さっきから演説しているオバサンたちと一緒に「コロナはただの風邪」だと言いたくて駆け付けた婆さんなのです。っていうことは、まさかと思うんですが、この婆さん、ワクチンを打っていないのでしょうか。そういえば、ソプラノ歌手のオバサンが沢口祐司さんと握手する時に「ワクチンを打ったら体から毒素が出るんで、握手もできなくなってしまうから」と言って、今なら安心して握手できるという感じで手を握りしめていました。そのオバサンがハーモニカ婆さんと自然に触れ合えていたということは、この婆さんから「ワクチン毒素」なるものが出ていないということになろうかと思いますので、超ヤバいです。

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この中に1人でも感染している人がいたら、この人たちは一瞬にして全滅しますし、何よりハーモニカ婆さんの命が危ないです。しっかり感染症対策をしていて、その上で「子どものワクチンの副反応はいかがなものか」を議論しているのなら、この人たちの話を聞いてみようと思えますが、この人たちのベースにあるものが「コロナはただの風邪」であることは、支援者たちがこぞってノーマスクであることからも明らかです。僕はこれまで、この手のヤバい主張をしている人たちを「ハーバービジネスオンライン」などでも記事にしてきて、危険なカルト思想であることを皆さんに伝えてきたつもりですが、もう警鐘を鳴らす必要がなくなってしまったことは、ある意味では皮肉です。というのは、これから東京は「コロナはただの風邪」という主張がまったく通らなくなってしまうぐらいの地獄が広がり、こんなことを言う人は絶滅すると予測されているからです。

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それも良いんだか悪いんだかという話ですが、戦争を体験した爺さん婆さんが、全員が全員、口を揃えて「戦争なんかやってはいけないんだ」と言うのと同じです。あの世代で「もっと戦争をした方がいいんだ」という人はいません。戦時中は全員で「戦争で勝つぞ!」なんて言っていたのに、あまりに悲惨だった戦争の体験から「戦争なんて、ろくなものではない」ということが肌身に染みているのです。今、戦争を知らない世代が、例えば、丸山穂高のようなバカが「戦争するしかない」なんてことを平気で口にできているのは、まさに「体験したことがないから」だと思います。僕たちが東日本大震災を経験して、津波が来ると聞いたら一目散に逃げるというのが常識になったのも体験しているからで、あの当時は海に津波を見に行くような人たちもいたし、逃げない人もたくさんいたのです。今、日本に「津波ぐらい余裕でしょ」の人がいないのと同じです。これから僕たちは肌身をもって体験することになるので、これから「コロナはただの風邪」だと主張する人もいなくなってしまいます。そして、黒川敦彦の「つばさの党」も糾弾される立場です。アフターコロナの時代には、しっかりデマの責任を取ってもらうぐらいのことが必要だと思っています。


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