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【選挙ウォッチャー】 東京五輪と新型コロナウイルス(#3)。

 今日は、皆さんと「絶望」を共有しなければなりません。
 東京は既に、入院したくても入院できない状況に突入していますが、これからますます新型コロナウイルスの感染者は増え、かつての大阪や兵庫のように、たくさんの人が病院に辿り着く前に亡くなることでしょう。この記事がリリースされる頃には、既にそういうニュースがチラホラ聞こえるようになっているかもしれませんが、これは避けることのできない未来です。
 本来、ワイドショーで朝から晩まで感染爆発のニュースを取り上げなければならないのに、あれだけ中止を求める声がありながらも東京五輪を強行開催してしまったせいで、ワイドショーのテーマは「メダルラッシュ」が中心となり、ちっとも深刻な状況であることが伝わらず、ひとまず東京五輪が閉幕し、ワイドショーが閉会式の話題を終えるまでは、感染が膨れ上がり続けるのではないかと見ています。
 こういう話をすると「不安を煽るな!」と言ってくるネトウヨがいるのですが、菅義偉総理大臣や小池百合子都知事ぐらいのアホになると、「そうは言っても、どのみちあと1週間で終わるんだし」ということで、どれだけ感染者が広がっても中断する道を選ぶことはないと思います。なので、これから起こるかもしれない「最悪のシナリオ」を頭に入れておかなければなりません。


■ これから起こり得る未来のシナリオ(8月1日版)

 あらかじめ断っておきますが、僕はこういう世の中になることを望んでいるわけではありません。ただ、もしこのまま無策を続けるようなことになると、このようなシナリオになっても不思議ではないので、もし直近で遊びに行く予定がある人がいるとするなら、こういうことも考えておいていただきたいと考えています。

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 皆さんもご存知の通り、東京の新規感染者数は爆発的に増えています。これは新型コロナウイルスが「指数関数的に増える」という性質だからで、ここまでがどれだけ低く抑えられていたとしても、このグラフの一番右の高い部分に対して2倍に増えていきます。要するに、7月1日のグラフや7月2日のグラフが低かったとしても関係なく、一番右の7月29日のグラフを基準にして2倍に増えるということです。
 このままだと8月第1週には早くも5000人を超え、オリンピックが閉幕する頃には、東京だけで7000人から8000人の新規感染者数になると思いますが、やたら声の大きい「手を洗うヤブ医者のBaka」をはじめ、いろんな賢いフリをしたバカたちが「PCR抑制デマ」を流したせいで、日本ではPCR検査の数が不十分になってしまいました。そのため、どこかの段階でPCR検査が飽和状態に陥り、一見すると、感染者が増えていないような錯覚に陥るタイミングが出てきます。見た目は感染力が鈍化しているように見えますが、それは検査が追い付いていないだけで、本当は1万人以上の感染者がいる状態に陥るということです。
 そして、実際に1万人以上の感染者がいると、一定の割合で重症化する人が出てくるため、感染者は4000人から5000人ということになっているけれど、入院を希望する人はどんどん病院に来るようになり、自宅で亡くなる人が増えてしまいます。そして、このデルタ株は子どもにも容赦なく感染するため、「若い人は重症化しないので心配しなくてもいい」というわけではありません。そうすると、未就学の児童が入院できなくて亡くなるようなケースさえ出てしまいかねないということです。
 では、ピークアウトはいつなのかということですが、これは8月15日頃になるのではないかと思っています。科学的根拠もなくピークアウトの日を予測するのは良くありませんが、どうしてそうなるのかということを想定すると、オリンピックの閉幕と関係あります。
 ワイドショーやネットニュースは、今、東京五輪のメダルラッシュのニュースばかりです。大変喜ばしいことに、日本人選手が大活躍しており、さまざまな競技でメダルを獲得しています。僕のスマホには、誰かが金メダルを獲るたびに「金メダルを獲った」というニュースが速報で流れてきます。どこかで大きな地震があったり、ものすごく愛されている有名人がお亡くなりになった時と同じ扱いで、金メダルのニュースが次から次へと送られてくるのです。スマホを持って現代的な生活をしている人は、オリンピックに興味がなくても、オリンピックのニュースに強制的に触れさせる環境になっているわけです。そうすると、あの選手が金メダルを獲得するまでには、どんなエピソードがあったのかという話も出てきて、まだまだオリンピックの話題は止まりません。要するに、8月8日に閉幕し、その翌日に余韻に浸るまでの間、新型コロナウイルスの流行は忘れられます。
 そして、8月10日になって初めて「オリンピックをやっている間に新型コロナウイルスが大変なことになっている」というニュースが流れ、みんなが超ヤバいことになっていることに気づき始めます。ちょうどお盆の時期と重なり、みんなが自粛するようになって、ようやく緊急事態宣言らしい動きが実現することになり、感染にはタイムラグがあるので、8月15日頃になって、ようやくピークを迎えるというわけです。ただし、もっと早くピークを迎える可能性がないわけではありません。もし東京五輪を開催している最中でも、人々があまりに増えまくっている新型コロナウイルスに恐怖を感じて自粛するようになれば、もっと早くピークを迎えるかもしれませんが、いずれにしても、政府主導で感染がコントロールされているのではなく、誰かが犠牲になることによる「恐怖」によってコントロールされることになるので、政治家は何も仕事をしていないも同然です。
 仮に8月15日頃から新規感染者のピークが減ったとして、すぐに病床が空くわけではありません。ベッドが空くようになるまでには最低でも1ヶ月ぐらいはかかります。そうすると、9月15日頃までは「緊急事態宣言」が解けませんし、人々は政府が補償を出さなくてもロックダウン状態を実現すると思います。これは感染しても入院できず、自分たちのまわりの人たちが死んだり、死にかけたりすることで「本気でヤバい」ことを体感するからであり、そうなると「お酒を提供しないから居酒屋に行かない」というレベルではなく、ガチで近所の蕎麦屋にも寿司屋にも行かなくなり、ますます多くの店や会社が倒産するし、経済的なダメージはオリンピックの経済効果をはるかに上回るレベルに達します。
 パラリンピックは8月24日から開幕しますが、オリンピックに比べて放映権などがおいしくないので、菅義偉政権や小池百合子都知事は、あっさりと中止を決断すると思います。オリンピックの時にはさんざん「アスリートの努力が!」と言ってきたネトウヨ論壇人たちも、パラリンピックが中止になることには何も思わず、むしろ「障碍者が感染したら大変だからね」ぐらいのテンションで、パラリンピックだけが中止になるのが「日本」という国です。そこには潜在的な障碍者差別が存在します。
 何はともあれ、「オリンピックはできたけど、パラリンピックはできないと判断したから中止を英断したんだ!」と、まっとうな政治をしてきたかのような口を利きながら、国民に何の説明も補償もないまま、9月1日を迎えることになります。
 9月1日になると、学校が普通に始まります。我が日本には「緊急事態宣言中はタブレットを使って授業をする」みたいなことがないので、子どもたちが学校に集まって、子どもたちにも感染が広がります。新規感染者は8月15日をピークに下がり始めますが、9月20日前後には第6波に向かってグラフの角度が怪しくなり始め、この頃には河野太郎ワクチン担当大臣が張り切って「ワクチンを打て」と言っていて、とにかく国民にワクチンを打つように大キャンペーンを貼ります。相変わらず頭の悪い論壇人を出演させているマスコミも「とにかくワクチンを打とう!」と乗っかり、「ワクチンさえあれば明るい未来が待っている」という演出をします。
 しかし、どうやらワクチンの効果は半年も持たないようで、第6波ではワクチンを接種したはずの高齢者が新型コロナウイルスに感染して死ぬということが起こり始めます。それでも「ワクチンがあれば大丈夫だ!」と言いまくって、アホのネトウヨも「俺たちの河野太郎!」と乗っかり、なんと、次の総裁選では河野太郎さんが総理大臣、萩生田光一さんが官房長官という政権が誕生すると思います。さすがに菅義偉さんのままでは戦えないため、総理大臣が河野太郎さんになるというシナリオです。


■ 選手村での感染がどんどん拡大している

 こうしている間に、東京五輪の選手や関係者の感染も少しずつ広がっています。僕が作っているエクセルの表もどんどん大きくなり、大変なことになっています。実はここ数日、N国党の裁判関係で忙しく、バタバタしていたので更新できなかったのですが、改めて、更新を再開いたします。

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 ちょっと前までは、チェコやオランダの選手に集中していましたが、ここ最近はいろいろな国にまたがるようになっていて、日本人の関係者にも感染が確認されています。競技で言うと、ボートの選手がかなり多いですが、陸上の選手からも見つかるようになっていますので、これから感染者が増える可能性は否定できません。濃厚接触の疑いで63人が一時的に隔離したという話がありましたが、もしかするとPCR検査で検出されるようになるのはもう少し先かもしれません。


■ アストラゼネカのワクチンを解禁する意味

 これまで日本では使ってこなかったアストラゼネカのワクチンを、40歳以上には使えるようにするそうです。ファイザーやモデルナのワクチンは既に供給が減っているので、ワクチンの接種率を急いで伸ばすウルトラCとして、アストラゼネカのワクチンを打てるようにするようです。
 しかし、デルタ株が主流になっている現在の日本で、アストラゼネカのワクチンに意味があるとは思えません。世界ではデルタ株にアストラゼネカのワクチンは効果は見込めないとされて、改めて、ファイザーやモデルナを打ち直すという現象が起こっているほどです。「ワクチンを打ったから大丈夫だ」と飲み会に行こうものなら、たちまち感染して、あのワクチンは何だったんだろうということになりかねません。
 実は、アストラゼネカのワクチンを打った後に、ファイザーやモデルナのワクチンを打つと、ファイザーやモデルナのワクチンを2回接種するよりも高い抗体価が得られるというデータもあるようですが、日本政府がやろうとしていることは、そういう強い抗体を作るための作戦ではなく、単純に「ワクチンを接種した」というアリバイに過ぎません。
 一応、ワクチンを打つ前に、どんなワクチンを打つことになるのかという説明があるはずなので、事前にアストラゼネカだと分かっている場合は、考え直してみることをオススメします。まったくと言っていいほど効果がなくても打つという人はそれでもいいのかもしれませんが、リスクとベネフィットを考えた時に、「ただリスクを背負うだけ」ということになりかねませんので、可能ならファイザーやモデルナを選んだ方がいいと思います。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

 本当に酷い国になっちまったもので、みんなが情弱であることをいいことに、とにかく「ワクチンを打ちました」というアリバイのために、ほとんど効果のないワクチンを打ってくるアホアホ政策が始めました。これで選挙の時には「ワクチンを打って日常を取り戻せる!」などとアピールしているのですから、とんでもなく頭の悪い話です。
 これは何を意味しているかと言うと、やっているフリができれば、効果があろうがなかろうが関係ないということです。つまり、国民が完全に情弱だと思われているので、極論、ワクチンだと言いながら生理食塩水だったとしても良いのだと思います。
 それもこれも僕たちが政治に無関心であり続け、もっと言うと、新型コロナウイルスに対しても無関心であり続けたために、完全にナメられるようになってしまったという話です。やっぱり政治家に対して、ちゃんと怒らないといけないのだと思います。物を申していきましょう!

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