見出し画像

【選挙ウォッチャー】 大阪府議選2023・大阪市中央区レポート。

 3月31日告示、4月9日投票で、大阪府議選が行われました。
 大阪市中央区の定数は1となっており、4期目を目指していた大阪維新の会の現職と、自民党の30歳の新人による一騎打ちとなりました。ベテランに若手が挑む構図となり、自民党の若手が期待できそうな逸材だったら、今年がダメでも4年後には当選できるかもしれないので、今からチェックしておきたいところです。
 ただ、ここまで3選挙区を見てまいりましたが、自民党から立候補している奴が、どいつもこいつもポンコツで、「それなら維新に投票した方がええやん!」となる状態でした。この中央区は、どうでしょうか。

坂上 敏也 64 現 大阪維新の会
山中 良介 30 新 自民党

 誠に申し訳ございません。かなり珍しいミスですが、選挙ボードにピントが合っていませんでした。写真を撮影した後にチェックをすれば良かったのですが、このデータしか残っていませんでした。
 こんなミスに備え、念のため、解説動画も用意しておりますので、ぜひ動画をご確認ください。たまにこんなことになってしまうので、いつかは良いカメラを買いたいと思います。


■ 大阪市中央区・選挙ボード解説動画


■ 大阪万博の今を伝える(#4)

当時は万博会場を見渡せる観覧車も人気があったという

 どうして1970年の「大阪万博」が伝説的なイベントになったのか。
 万博記念公園の中にある1970年の「大阪万博」の展示品の数々を見てきて、僕が感じたことは「実質的に遊園地だったから」ではないかと考えています。当時の子供たちに「月の石」を見せたところで、どこからどう見ても「ただの石」にしか見えず、「よくわからないけど、なんかすげぇ!」以外の感想があったのかという話です。知的好奇心を満たす、さまざまな展示品があったとは思いますが、小学生にして「なるほど、これが月で採取した石ですか。実に興味深い。それで先生、月の石というのは主にどのような成分でできているんでしょうか?」と言ってしまうような奴は、全体の1%もいなかったのではないでしょうか。
 つまり、当時の大阪の小学生たちが「大阪万博」に夢中だったのは、近未来的なロケットの展示品に知的好奇心をくすぐられたのではなく、ロケットの形をしたアトラクションが、めっちゃ面白かったのではないか。だとすれば、「大阪万博」を成功させるためのカギは、どれだけスゴい展示品を用意するのかではなく、どれだけ子供たちを楽しませるアトラクションを用意できるかということになるのではないでしょうか。

2025年の大阪万博の基本構想(大阪市のホームページより

 改めて、大阪市が発表している「大阪万博」の基本構想を見ると、アトラクションらしきものが用意されているニオイは全然しません。全部で3つのエリアにわかれていますが、グリーンワールドは「屋外イベント広場」がある程度。ウォーターワールドは、ほとんど水なので、水上イベントをやると言っていますが、人が存在できる場所ではありません。そして、メインとなるのがパビリオンワールド。ここには中央に森があり、たくさんの建物が連なるばかりで、ジェットコースターのようなアトラクションがあるわけではありません。
 この計画を見るに、どうやら水上ショーなどのイベントを楽しむ雰囲気に仕上がっており、1970年の「大阪万博」のように子供たちが夢中になって楽しめるような空間にはなっていません。はっきり断言しますが、こんなことなら入場料260円(小中学生80円)を払って、テントやボールを持って、万博記念公園に行った方が圧倒的に面白いです。
 そもそも「万博」なんてファミリーで遊びに行ってナンボみたいなイベントのはずなのに、家族連れで面白くなさそうな設計になっている時点で、どうかしています。いろいろなメディアで「2025年に大阪万博を開催します!」とは言うものの、その「大阪万博で何を楽しめばいいのか?」という根本的な話がまったくありません。あと2年しかないのに、「大阪万博」の目玉が何かも分からないのです。これはけっして「時代が変わって、昔のように元気で日本ではないから」とかいう次元の話ではなく、単純にイベントを計画している奴がゲロを吐くほどの無能なのではないかと思わずにはいられません。
 こうした状況から察するに、2025年に「大阪万博」をすることはするけれど、イベントそのものが成功するかどうかは、けっこうどうでもいいと思っているのではないかと思わずにはいられません。「大阪万博」を口実にいろいろな道路やハコモノの建設が進むことがメインで、もっと言えば、半年間の期間限定のイベントよりも「カジノ建設」の方が大事なのではないかということです。しかし、そうなっちゃうと、そんな適当に開かれるイベントが成功するはずもありませんので、実際の入場者数が計画の半分くらいになってしまうのではないでしょうか。それでも大阪維新の会としては、全体的な「経済効果」という物差しで語ると思いますので、イベントそのものはしょっぱいことになっても、「全体的には成功だった」と言い張ることになるのではないでしょうか。


ここから先は

3,003字 / 3画像
この記事のみ ¥ 100

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。