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老年学(Gerontology)って知ってますか?

みなさん! こんにちは!!
僕はロサンゼルスにある南カリフォルニア大学(USC)で大学院生をしています。
そこで出会った老年学という学問について紹介したいと思います。

老年学とは

加齢に伴う心身の変化を研究し、個人と社会の様々な課題の解決を目指す学問…
と言われてもピンとこないと思います。
「老年」という漢字からして老後のこと寿命をなんか研究しているのかな、、、なんて想像できると思いますが、実は「人生そのもの」を考える学問なんです。
1907年に免疫学者のメチニコフが提唱したのを始まりに、生物学、医学、経済学、社会学、社会福祉学、人文学 哲学、政治学… など理系や文系に関わらず幅広く「人生」というものを研究する学問です。
考えてみれば人は生を受けてからずっと「加齢」していくのです。老いは65歳を過ぎてから急に始まるのでは無いのです。
世界3大差別と言われる「人種差別」「性差別」「年齢差別」。そのうち最も認識の低く、いまだに「許容範囲」とされているのが「年齢差別」です。それをなくすこともこの学問の大きな目的です。また「人生」と言っても壮大なので具体的には、人類がかつて経験したことのない「高齢社会」をどうつくっていくのか
年金」の問題や「社会保障」の問題などについても考えます。
「高校生時給」なども年齢差別の一つであると考えます。同じ仕事内容なのにも関わらず「高校生」というだけで給料が低いのは明らかに年齢による差別です。
アルツハイマーや老化による視力の低下、聴覚など健康面ついても考えていきます。
このように様々な領域で「加齢」について考えていく学問なんです。

そんな中でも僕の通うUSCはこの「老年学」という学問では最大級の規模を誇る学部です。生物医学などDNAの観点から老化について調べる研究者もいれば、社会学の観点からセオリーの枠組みから高齢社会を考えている人もいます。

日本は世界で最も多くの高齢者を抱えている国です。そんな日本がどんな高齢社会に対する政策を打ち出すのか参考にしようと多くの国が注目しています。しかし今のところ画期的な政策は打ち出せていません。これから多くの国が高齢社会を迎えます。ここで日本が高齢社会のモデルを示せれば経済とは違った域で日本の存在感を世界へアピールできるのではないのでしょうか?

今日は今、最も注目が集まっている学問「老年学」(Gerontology)についてでした!

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