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楽しくてうれしくて特別な“おそろい”

とっても楽しみにしていた、久々の友達との再会。


友達のこさよちゃんは最後に会ったときよりも強くなってて、しっかりしてて、なによりも自分の子供への愛情に溢れてて、前よりもすごく素敵な女性になっていた。

引っ越しをして心機一転、今の生活が本当に幸せ、って笑っている顔を見れてすごくうれしかった。


あらためてお互いの近況なんかを報告してランチしたあと、2人でふらふらと百貨店をまわったり、スタバへ行ったり、本屋へ行ったりと、ランチだけするつもりだったのに気づけば、私たちはあちこち移動していた。

こさよちゃんは、
「行きたいとこある!」
「次ここ行きたいから着いてきて!」
って自分の意見をちゃんと言ってくれる人で、そんなふうに自分が行きたいところに自由に連れ回してくれる感じ、私は結構好きだ。


そして百貨店でこさよちゃんが行きたかったお店を探していたとき、あるお店でとてもかわいいガラスのピアスをみつけた。

思わず私もこさよちゃんも、「これかわいい!!」と興奮。

私はたまたま、ずっといい感じのガラスのピアスを探していて、なかなか見つからなかったところだった。

そして、ほかのお店をまわりながらも先ほど見たピアスを忘れられない私たちは、「ねえ、おそろいで買っちゃう?」と話して、そのピアスを2人して買うことにした。(正確には、私はピアス、こさよちゃんはイヤリング。)


30代になっておそろい、なんて、学生みたいで少しだけ恥ずかしい気もしたけど、そのピアスを買ったとき、普段する買い物の、何倍もの高揚感があった。

それはもちろん、かわいいピアスを見つけられたこと。
だけどなによりも、そのピアスを私もこさよちゃんも
お互いがかわいい、と共感しあえて、2人で同じものを買えたからだった。


そのとき、そういえば大人になってからなにかものを「おそろいで買う」っていうことはなかなかなかったな、ってことに気が付いた。
そもそも、友達と買い物へ行くっていう機会が全然ない。

でも思い返してみれば、アパレルの会社員時代に、社内販売で、仲の良い同僚とおそろいで服を買ったことがあった。

そのときも、おそろいで服を買えたことがすごくうれしくて、「この服、会社に着てくる日を合わせようね」と言い合ったことをよく覚えてる。

きっと、おそろいでなにかものを買う、ってその相手と一歩距離が近づいたような気がして、普段の買い物の何倍も楽しいしうれしいんだと思う。

あらかじめ「おそろいで何か買おうね」と約束したわけではなくて不意に出会ってしまうものだから、余計に。


ただ単に素敵なものを買った、ってだけじゃない。
むしろ買った「もの」よりも、2人でわいわい言いながら同じものを買う「時間」が、なによりも楽しくて、1番意味がある気がした。
そんな特別感が「おそろい」にはあった。

ひと昔前の、クレジットカード会社の有名なCMのセリフ、「思い出はプライスレス」って、まさにこういうことを言うんだろうな。

次会うときは、このおそろいのピアスをお互いにつけていこうね、ってこさよちゃんと約束をした。
おそろいをつけて会える日がすごく楽しみだ。

最後に、ピアスを置いておくケースも2人で「かわいいね」なんて言って買うのを迷っていたら、なんとこさよちゃんが私の分も買って、プレゼントしてくれた…!本当に優しい子なんだよなあ。

そしてこさよちゃんと駅でバイバイした後、念のため、本当に念のためで、ピアスとイヤリングが間違えて入ってないか袋の中身を開けて確認したらなんとしっかり間違えていて(!)私の方がイヤリングになっていて、あわててこさよちゃんに電話して、走って改札前で袋を交換したハプニングもすごくいい思い出…。


自分が素敵だ、と思ったものを、相手も素敵だと感じる。
同じ感性を共有し合えることのうれしさ。

2人で共感しあって買った同じものは、見るたびに、身につけるたびに、一緒に買った思い出も蘇ってくる。

久々にこさよちゃんと再会をして、そんな素敵な「おそろい」を、思いがけず2つも手に入れることができた。
それは私にとって、楽しくて、うれしくて、特別な思い出になった。

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