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「好きでも嫌いでもない人」に嫌われない最強テクニック


人間関係で活用できる心理学を3つに分類しました。

・好きな人に好きになってもらう心理テクニック
・好きでも嫌いでもない人に嫌われない心理テクニック
・嫌いな人が関わって来なくなる心理テクニック

今日は人間関係の大半を占める、「好きでも嫌いでもない人から嫌われないためのテクニック」を解説します。

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こんにちは。

谷塚総合研究所・心理学部の塚本です。

世間の大半を占める心理学のテクニックは、「人から好かれるためのテクニック」です。

ですが、多くの人からの好意というのは、時に自分自身を苦しめるものになります。


期待と欲求が、人間関係に軋轢を生じさせる

人からの好意というのはとても嬉しいものです。

人間関係における重要な欲求の一つに「自身が重要な人物でありたい」というものがあります。

どんな人であれ、自分自身の人生の主役を演じたいのです。
私だってそうです。

人生の主役として、そこで関わる人に良い影響を与え、ともに成長したい。
自分自身が他人に、良いものを与えたい。与えることが出来る人でありたい。

人からの好意というのを分解して考えれば、期待欲求です。
好意を抱く他人に対し、自身が関わることで良い影響を与えたいという欲求。
自分を通して、誰かの人生が良くなるという期待。

多くの場合相手からの好意というのは、あなたの存在自体に与えられたものではなく、あなたの人生を通して生じるストーリーに対する期待。
そこからあなたのストーリーを感じたいという欲求から来ています。

存在自体に与えられる好意というのは「無条件」であるべきで、母から子へ与えられる愛情のようなものです。
親は子の存在自体を愛しているのであって、行為によって愛の形が変わるといったものではありません。

ですが他人からの好意というのは、あなたの存在自体に与えられたものではなく、あなたの外見や性格、行為や関係に対して与えられるものです。

つまり、他人からの好意というのはあなたの行動や性格の変化によって、いくらでも変わるものだと言えます。
相手が抱いている好意は、あなたの現在のストーリーに対するものなのです。

あなたの人生のストーリーが変化すればどうなるか?
相手はあなたのストーリーに対して、期待と欲求を抱いています。
つまり、あなたの人生のストーリーが変化すれば、あなたに抱いていた期待は崩れ去り、それは失望へと変化します。

相手があなたに抱いていた欲求は、好意から形を変え、ネガティブなものへと変化してしまうのです。
この現象を防ぐために、多くの人が自分自身のストーリーを変化させることが出来ず、自分自身が望まない。そして周りの他人が期待する人生のストーリーを歩んでいます

私たちは、他人との良好な関係を維持しつつ、自分自身が望むストーリーを歩んでいくことは出来るのでしょうか?
もちろん可能です。


重要でない関係の好意は、お互いを苦しめる

他人からの好意の始まりは「影響」です。

それは、与えるもの・受け取るもの、どちらでも同じです。

人から人へ、影響の受け渡しが生じる時、人は人に好意を抱きます。

あなたによって、相手の人生のストーリーに変化が起こるとき、相手はあなたに欲求を抱きます
それがポジティブなものであれば、相手は期待と好意を抱きます。
それがネガティブなものであれば、相手は逃げたい気持ちと嫌悪感を抱きます。
つまり相手に影響を与えると、相手はあなたを「好き・嫌い」と判断するのです。

逆に、相手から影響を与えられると、相手はあなたに期待し、あなたの人生のストーリーに対して欲求を抱きます。

他人から嫌われないためには、お互いに影響を及ぼさないこと。
これが最良です。

ですが、人生で関わる人に対して、お互い影響を及ぼさないというのは可能なのか?
もっとも簡単なテクニックとして、「目」を使います。


「見る」ことで本能を刺激する

普段、人間が目から得ている情報は「見ている」のではなく「見えている」というものです。

進化の過程で「目」というものは、自分が必要なものの場所を特定することと、自分が逃げなくてはいけないものを感知するために備わっています。

自分にとって必要なものを見つけたときに人の目は初めてそれを「見る」のですが、それ以外の場合において人の目は「視界に入るすべてが見えている」という状態なのです。

でなければ、自分に対する危険に気づくことが出来ません。

人間というのは多くの時間を集団生活で過ごしてきたため、周りの人が何かを「見ている」とき、その目を見て視線の先に何かがあるということを察知できるようになっています。

これは、人間の進化の過程で自然と備わった能力です。

そして、その「見る」という行為において、まわりの人間はまず「危険」を察知します。
危険を察知した際、人間は集中していた物事から一度離れ、その視線の先にある危険を確認しようとします。
生きることを最優先にしてきた動物としての本能です。

人間関係の影響から逃れるため、この「見る」というテクニックは、非常に有効です。

あなたが何かを「見る」とき、そこにいる人はあなたの視線から、危険なものがあると確認します。
それにより、何らかの影響が生じる前に、相手の脳に危険という警笛を鳴らすのです。

他人と接している際、このテクニックを何度か活用すれば、相手はあなたと影響を及ぼしあっているような状態ではなくなります。
危険が迫っていると本能が認識するからです。


具体的なテクニック

「見る」という状態を作るのは、すごく簡単です。

普段の私たちは、視界に入るものが「見えている」状態です。
その見えているもののなかから一つ、意識を向けて「見て」ください。
「ん?」とか「あれ?」といった感じですね。

意識するだけで瞳孔はピントを合わせるために動きます。
人間はそのわずかな瞳孔の動きさえ察知するのです。
目を細めたり、声を出したりする必要はありません。
ただ意識を集中させるだけで、あなたの目は勝手に反応します。

たったこれだけです。

会話が盛り上がり何らかの影響が及ぶようなとき、あなたはただ視界に入っているもののひとつに対し、意識を向けるだけでいいのです。

簡単すぎて信じられないようなテクニックですが、これだけで他人と影響が及びあうことはありません。
そして相手が察知しているのは本能によるものなので、相手に気づかれることもありません。


テクニックの注意点

相手はあなたに対して好意を抱きにくくなります。
それは、相手とあなたの間に影響が生じにくくなるためです。

ただ、お互いに影響しない以上、相手があなたを嫌うこともありません。

注意として、自然に活用してください
不自然に「見る」ことを多用すれば、相手はあなた自身に危険を察知します。
それ自体が相手に対する影響であり、相手はあなたに嫌悪感を抱きます。
つまり、嫌われます。

直接相手を「見る」のはやめてください。
それは、相手自身を危険だと認識しているようなもので、相手は無意識に警戒します。

なるべく少ない回数でその場を乗り切れるのが望ましいです。
多用すれば、それ自体が「影響」です。


まとめ

・好き嫌いは、両者に生じる「影響」から発生する。
・影響は欲求を生み出し、それが好き嫌いのもととなる。
・嫌われない最善の方法は、期待されないこと。
・期待されないために、影響が生じないように気を配ること。
・「見る」という行為で、相手の注意を分散させる。
・「見る」こと自体が影響なので、使い過ぎには気を付けること。

人から好かれるためのテクニックと違い、華がなく地味な方法ですが、人から好かれるということは人から嫌われる危険も孕んでいます。

誰にでも人間関係に対する欲求があり、誰かに対して良い影響を与えたいと望んでいます。
人と関わる以上、自分自身を含めた「影響」との関係は逃れにくいものです。

ただ、自分にとって大切なのは、自分にとって大切な人との関係であって、多くの他人との関係ではありません。
嫌われなければ、好かれることは簡単です。
将来、多くの他人だった相手が自分にとって大切な人になったのであれば、お互いに影響しあう関係になればいいだけの話です。

最後まで見ていただき、ありがとうございました。


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