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祖母から聞いた不思議な話

今日もお疲れ様です。
ドラッグストアのお釣りで新5000円札に出会いました。びっくりした💦


祖母が12歳の頃に体験した不思議な話。

祖母は友達と遊んだり、筍を採りに自宅から少し離れた山によく行っていた。

その日もいつものように友達と山で遊び、気付けけばかなり時間が経っていた。
そろそろ帰らないと、と思い歩いていたのだが
いつまで経っても山から出られない。
一緒にいた友達と「何かおかしい」と話し
小枝や葉っぱを集めて、今自分達が立っている場所に置いた。
それを背にして歩いたのだが、やはり出られず
さっき置いた小枝や葉っぱが足元に…
同じ場所をグルグル回っている…
マズイ…祖母は嫌な予感がしていた😱

歩き回って疲れていた為、足を止め辺りを見回す。
ガリガリ、バタバタバタ、ガリガリ
ガリガリ、バタバタバタ、ガリガリ
妙な音がする。

目を凝らして前方を見ていると何かが木と木の間で動いている。

一緒にいた友達が小さな声で
「あれ?何?」と指を指す。

「さぁ……」

祖母達が見ている間も
動いている物は、木に爪でガリガリと傷を付け
また反対の木まで移動しガリガリと傷を付ける
これを何度も繰り返していた。

「あれ、人だよね?」友達が言う。

祖母には人に見えなかった。

「人?人じゃないよ。」

それでも友達は続ける。
「人だよ。服着てるし、足もある。木に何か書いてるよ。」

その言葉を聞いて祖母は確信する。
化かされている、と。

目の前で動いている物体は祖母の目には狐にしか見えなかったからだ。
祖母は昔この山で人間が狐に化かされる話を両親から聞いていた。
ある人には人間に見えるが、ある人には動物に見えると。

「帰り道聞いたら教えてくれるかな?」
友達が動いている物に声を掛けようとした。

絶対声をかけちゃ駄目だ!

そう思った祖母は急いで友達を止めた。

「やめて!声かけないで!」
友達に言い、動いている物に気付かれないよう 2人は木の陰に隠れた。

見つかったら帰れなくなるかもしれないーー
祖母はそう思っていた。

何度も木の間を行き来し木に傷をつけていた音がしばらくして聞こえなくなった。

居なくなった事を確認し、山を下る。

同じ場所に戻る事もなく無事に山を出る事が出来た。


次の日、昨日と同じ場所に行って見ると
木には爪のような物で引っ掻いた跡が沢山残っており、木と木の間には動物の足跡が無数に付いていてやっぱり狐だったんだと確信し、少し怖くなったと言っていた。

祖母は幼い頃、母親と一緒に山に行った時
今回の事と同じ経験をしていて、動いていた物が人間に見えていたから
「着物着てる人がいる。」と母親に言った途端顔色が変わったそうです。

しばらくして山から出た時
「さっきのは人間じゃない、狐だよ。人間に見えたお前は化かされてたんだよ。」 
と言われたそうです。

幼いながらもその事を覚えていたから
友達と一緒に
山から出られたんだよと言っていました。


以上、私が聞いた
祖母が体験した不思議な話です。












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