ターゲットによってブランドを分けることについて。(高広さんのブランドについてのnote「”ブランド論”は実務に使えるのか、使えないのか」を読んで、思ったこと)

今日、友達とメッセしてて、どのターゲットに絞り込んで話すか、伝えるかと言う話になりました。友人に出版の話が出てて、その会話の流れから、話題になったのですが、すごい簡単に紐解いて話すか、それとも専門家的に詳しく話すか。自分の知識を全部出しちゃうと、一般層は読んでくれないだろうし、かと言って簡単にしちゃうと、自分も言いたいことが言えなかったり(消化不良になる)。


当たり前の話だけど、どの層をターゲットにするかで、自分の知識の出し方って変わるよな〜と、改めて考えたのでした。


一応、私からは、「小学生でもわかるレベル、普通よりリテラシー高い層、専門家レベル、で使い分け!」をしてみてはと伝えてみたのですが、これだけではわかりにくいので、noteに書いておこうと思ったのです。


実は、このやり方ですが、大学時代アルバイトをしていた地元の進学塾(中学受験の時にも通ってました。)が、20年前にやっていたことなのです。(今から数えると40年前。)この塾は、偏差値40の生徒でも早稲田とか合格させてたんですけど、偏差値なんてのは平均値でしかないから、なんの意味もないことだと教わってました。そんなことより、行きたい大学の傾向と対策をしっかりやって、100点目指さず70点目指せと、勝つための戦略を徹底的に教わりました。(高3の冬)

その塾の肝となる部分だけ引用しておきます。

「全学年共通のテーマは『学習法を学習する』ことにあります。 学習を通して、学習のしかたを学習し成果を上げた生徒は、他の教 科・類似の他の分野における学習法も学習したことになります。次 の学習に要する時間が大幅に短縮されるわけです。もちろん、ここ でも『やって、できた』という自信は、学習にたいする構えとなり 『やる気』を引き出す要因となるわけです。」


私は、私立大学の付属高校だったのですが、吹奏楽部どっぷりで全く勉強してなかったので、内部の進学試験で点数が低くて、浪人して、一般受験をしようと決意し、忘れもしないその年の12月2日に、この塾に再びお世話になったと言う経緯があります。そしたら、今からでも間に合うよって言われて、実際2ヶ月の勉強で、同等レベルの大学に受かってしまいました。舐めてますよね。「あれ、これちゃんと勉強してたら、もっといいところ行けたんじゃね?」って、思いましたけど、勉強嫌いだし、まあいいかって、歴史学が学べる文学部に入りました。


話が脱線してしまった。


この塾は、塾長が大学1年生の時に作ったらしく、1973年だったかな。最初、地元の小学生を集めた、誰でも入れる補習塾をやっていたそうです。その中から、中学受験を目指すような子供達も出てきたので、第2ブランドとして、より勉強ができて進学希望の子達だけが通う塾を作ったそうです。

補習専門塾と予備校型受験指導塾でしばらくやっていたのち、その上位ブランドとして、少人数完全指導の(私が通っていた)塾ができたそうです。(私が小6で通っていた頃は、この塾だけが残ってました。)

この上位ブランドの塾は、予備校型受験指導塾から選抜して、優秀な生徒だけが入ることができるシステムだったらしく、生徒からすると憧れの的だったそうです。上位の塾に入りたいから勉強を頑張るというように、内発的動機付けもできていたと聞いております。(ハイブランドなので、月謝も高かったらしい。それでも価値があるから親は払う。)

この話を自分が大学生の時に聞いて、「なんて頭の良いシステムなんだ」と思いました。塾で先生が「勉強しろ〜!なんでやってこないんだ〜。」みたいな、学校のような状況にはならず、生徒が自主的に勉強へ向かうシステムが確立されており、誰かが頑張れば、俺も負けないぞ!というような循環になっていました。そして上位ブランド塾へ移籍が決まると、周りの子は羨ましがって、俺も頑張ろうってなっていたそうです。

選ばれた生徒は、そのブランドを誇りに、ますます頑張り、ブランドをキズづけないように、進学校へと合格していくわけです。

そして。その生徒たちはのちに有名な大学へ入り、憧れの先輩として、今度は教えに来るんです。モデルケースが近くにいつもいる。(なんというシステム。天才か)


まさに消費者がブランドを作っていくスタイルですね。最近でもよく聞くよな〜と思って紹介しました。高広さんのnoteにもブランドについてのことが書いてあって、その中の一節が響いたので、ふとこの塾の話を思い出したのです。


〜引用〜「これまでのブランドは企業が作れてきたけれども、今ではブランドは”お客さんによっても作られている”と言えるわけで、そうなってくると企業主導なアーカーのフレームワークそのものが有効なのかどうか、あるいはそれをどのように時代にあったものにしていくかが重要になる。〜引用〜

生徒たちが作る塾のブランド価値。ちょっと高広さんの文脈とはずれるのかもしれないが、思い出したので書いてみました。40年前にやってるってすげえな。


その塾長の修士論文のテーマが「オピニオンリーダーのプロフィールに関する一研究」ってやつで、すごい読んでみたいです。洋服が好きな方で、「スタイルとはイメージのリフレイン」って名言いただいて、常に服装やスタイルについて、厳しく指導していただきました。(働いてる時はずっとスーツだった)。安いスーツじゃダメで、ちゃんとブランド物を着ろと。お金はないだろうからって、社販のチケットもらってました。(お金をくれるわけではない)


最後におまけ。この塾の卒業生にはおくりバントの高山くんもいます。

同級生にはテレ東の阿部くんもいた。

亀の子束子でマーケティングやってるやつもいる。

塾長の息子さん何やってるかなってググったら、、、割と近い業界にいた。草。有名になってるし。(一時期バンド一緒にやってた。自分は途中で離脱したけど。あの時はごめん)

変な塾だなあ。

終わり。



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