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介護職に必要な『思いやり、に留まらず考えること』

皆さん、こんにちは。
ちばこです!

すっかり春の陽気で気持ちがいいですね!
先日、河津桜を見に行ってきました。
すでに緑も芽吹き始め、春のエネルギーはパワフルだなぁ〜と、私まで元気になりました!

さて、
介護職に必要な資質(チカラ)について、以前の投稿で言及していましたが、介護職に必要な能力(チカラ)は、なんでしょうか??
※よろしければご覧下さい!
 https://note.com/chibakonomikata/n/n2afba9c6391a

資質である「思いやり」と言う力を育て生かすために必要な能力…
もちろん、たくさんあると思います。
私があげたいと思うのは『考えるチカラ』です。

介護のお仕事は、肉体労働である一面がクローズアップされがちですが、より大切なのは考えるチカラである、といえます。

介護を展開する過程の1番初めに来るのは『アセスメント』です。アセスメントは、情報の収集と分析。介護をうける方に関する身体的、精神的、経済的な側面からの情報、生活歴と価値観、その方の望みと困りごと、ありとあらゆる情報を収集して『分析』します。

この、アセスメントの精度が、ご利用者様の生活にとって有益な介護ができるかどうかに大きく関わってきます。

例えば、こんな事がありました。
『在宅でご主人が介護をしてきたが、今は座椅子からほとんど動く事ができず、排泄もその場でしてしまう。全てに置いて介助が必要で、家族ではみきれない。どうにかならないか?』
そんな相談が持ち込まれました。
これだけ聞いたとき皆さんは、どんな今後の暮らしとケアをイメージされますか?
車椅子を用意する?住宅改修が必要?食事介助?入院や入居が必要でしょうか?

しかし、実際に面談し、既往歴や本人の状態を確認してみると、麻痺を引き起こす要素はなく、筋肉も程よくあり、歩行はできるはず。関節の強張りもなく、食事も食べる量は少ないけれど飲み込む力はある。
そこに見て取れたのは『生きることへの諦め』でした。
生きる気力が戻れば、きっとなんでもまた出来るようになる!そう確信して関われば、みるみる内に元気を取り戻し、付き添えばご自身で移動も出来るようになりました。旦那様も安心され、在宅での日常生活の継続は可能となりました。

こちらはわかりやすい例でしたが、
全介助、という事前の情報を鵜呑みにせず、キチンと情報を収集•分析し関わる事で、状態改善が見込まれる例は、介護の現場には溢れているのでは、とおもいます。

「思いやり」といった資質があるのは大前提です。しかし、相手を思いやり、心情を推し量る。共に未来を描き、よく生きるためのパートナーとして共に歩むには、たくさん考えることが必要です。

前出したよう必要なケアの検討(繰り返されるアセスメントとケアの構築:介護過程)はもちろんの事、他職種連携を円滑にするにはどうしたらいいか、その方の持っている力を生かすケアの仕方はどんなものか、食事を口から取り続けるためにはどんなケアが必要か…常に考えていく必要があります。

また、介護の仕事は生活に寄り添ったものであるため、時代に合わせて変化していく必要もあります。

社会は今ご存知の通り、少子高齢化、核家族化、生産人口の減少、認知症患者の増加、地方の過疎化、生活の多様化、加えてのコロナ禍…などにより様々な社会的課題を抱えています。

デイサービスは、ご利用者様に通っていただくことでご本人の身体的・精神的能力の維持につながる他、社会的なつながりへも寄与します。人との関わりを持つことは人生の幸福度にも大きく影響するとも言われています。また、ご家族にとってはちょっと一休みする時間になったり、お仕事を続けることができたり、無理をしすぎずに暮らしを続けることができたり。入居施設であれば、現在増えている独居高齢者の方の安心して暮らせる先になったり、ご家族にとっては介護離職といった選択を踏みとどまることにもなります。介護のお仕事は、働く世代を支える一面も確かにあるのです。

また、働く人自身を守ることが、長い目で見て社会を支えることにつながっていることも忘れてはいけないことだと思います。働く人自身も幸せに、楽しんで生きることがとても大切です。
ときには人の手を借りて、ときにはテクノロジーの有効活用を考えて、ときには今までのやり方を大きく変えることに勇気を持って。

考えてみると当たり前のこと。
でも、普段は意識せずに過ごしてしまうこと。
思いやりのその先に。目の前の仕事のその先に。
生活が止まらずに進んでいくものなので、ついつい考える間も無く日常が過ぎてしまいがちですが、ときには立ち止まって考えてみてください。

そして、こんなことを常に考えてくれているのが経営者さんや施設長さんかと思います。現場の職員も一緒に考えて行けたら、素敵な職場になりそうですね。
それぞれの視点・視野・視座の違いを意識して対話できたら素敵だと思っています。




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