見出し画像

獣医・ペットショップ2件を回ったエピソードと、学んだこと

今日は、午前中にトリキシーを獣医に連れて行きました。午後は、2件のホリスティックベースのペットショップを訪れました。思考力、判断力、アサーティブコミュニケーション能力が試されるタフな日でした。心温まる癒しの瞬間もありました。脳と精神が揺さぶられ、色々考えさせられた一日でしたので、今日の出来事を記事にします。
 
まずは、獣医での出来事からお話します。トリキシーの便秘が悪化してきたので、獣医を訪れました。前回診てもらった獣医と同様、今回の先生も、触診や肛門検査の限りでは異常はない、との事でしたが、それでは何の解決にもならない為、レントゲンをとって、腸の中を見てもらう事にしました。すると、奥の方に糞が詰っているのが見えたとの事で、その場で浣腸処置をしてもらう事になりました。しかし、浣腸後も糞が出なかったとの事で、家で出るのを待つようにという指示を受け、便をスムーズに出す口径薬とあるペットフード社の獣医監修のペットフードの処方箋を渡されて、その病院を後にしました。手作りローフードをあげている事について獣医は、栄養バランスを保つのが難しいので、処方箋のフード(ウェットでもドライでも)にスイッチする事をお勧めしますという事でした。
 
家にトリキシーを連れ戻ってから15分もしないうちに、小指にも満たない小さなものがすぽっと出ました。アシスタントの方に、水っぽいものがべちゃっと出てもビックリしないでねと言われていたので、続いて下痢の便がどんどん出てくるかと思いましたが、それきりでした。しばらく様子を見ていましたが、トリキシーの様子は元気でしたので、私はペットショップに行く事にしました。

先生に言われた通りの餌を買いに、大手のペットショップに行こうかとも思ったですが、餌の原材料を調べてみて、やはりローフードを続けてみようと思いました。そして、代替医療で便秘に効く、ナチュラルなサプリメントは無いかと思い、以前から訪れたいと思っていた、ホリスティックのペットショップに行きました。 

そこには、ハーブ由来のサプリメントや完全バランスのローフードなど、従来のペットショップとはかなり異なる商品がずらっと並んでいました。イメージ的には、Whole Foods のペット版のような雰囲気で「こういうペットショップに来たかった」と心が躍りました。

しばらくすると店員が声をかけてくれたので、トリキシーの便秘の状況を説明した所、*slippery elmというハーブのオイルを勧めてくれました。もともと北米のインディアンが使っていた薬草だそうです。「フードに混ぜてあげると、30-40分でつるっとウンチがでるよ」と断言し、いとも簡単に便秘が解決するかように勧められたので、そんなに効くならと購入してみる事にしました。
 
すると、その店員は、店頭のローフードも勧めてきました。勧める理由については獣医と同じでした。私が手作りしている事について、栄養バランスが偏るから良くないとの事でした。しかし、すすめられた商品は、手作りの4倍ぐらいの値段の上、作り置きしたものがまだ1か月分ほど残っていたので今日は結構ですと断りました。

その店員は気を悪くしたようでした。声のトーンを落として、どこで買った肉を使っているのか尋ねてきました。近所のスーパーの名前を答えると、他の店員に「ねえ、彼女、PublixとかThriftyの肉を使っているんだって」と話を振った後「人間のスーパーで購入する肉はペット用ではない」「バクテリアがいてペットに与えるのは危ない」「きっと今あなたの猫のお腹の中はバクテリアに侵されている」と不安を掻き立てるような事を並べてきました。そして「滅菌済みでバランスも完璧なこの肉あげないと」と結局、商品を売り込んできました。 
 
さすがに押し付けがましかったので、この店のウェブサイトのリンクに貼ってある記事を思い出し「記事通り、バクテリア対策に3日間冷凍保存してから生肉をあげてます」と言いました。店員さんは「え?記事?」と、もごもごした後、それ以上は何も言いませんでしたが、重ねて気を悪くしたことは明らかでした。

その後、さらに商品棚を見ていると、パンプキンピューレがありました。店員さんが、これも便秘に良いのよとその缶を手に取りました。この店員の機嫌を直すために買う事も出来たのですが、やはり、それはおかしな話なので、ここはアサーティブにならないと、と自分に言い聞かせて「せっかくですが自分で茹でたもの与えていますから」と断りました。すると、彼女は顔を真っ赤にして「え?あなた自分で茹でたものあげているの?」と、私が毒入りパンプキンでもあげているかのような、あきれた表情で言いました。この時、他の店員2人も一緒になって私を冷めた目で見ているのが伝わりました。

こんなに疲れる店はさっさと出ようと、とりあえずオイルを購入して、店を後にしました。よっぽどの事が無い限り、ここにはもう来店することはないでしょう。
 
その後、気を取り直して、もう一軒のホリスティックのペットショップに行きました。ここは以前にも訪れた事がある店で、オーナーのおばさん自らが店番をしていて、親切に接客してくれたお店です。今回もそのおばさんが店番をしていて、親切に接客をしてくれました。トリキシーの便秘の話、今朝の病院でのエピソードを親身になって聞いてくれて誠実な人柄が伝わりました。私がトリキシーに良さそうなものありますかと訪ねるまで、押し売りもしませんでした。しかも、訪ねた後に勧めてくれたのは、サンプルサイズのオーガニックのプロバイオティクスでした。レギュラーサイズを勧めたり、合わせて他の商品も売れたのに、勧めたのは4ドル程の商品です。

これだけで帰るのは申し訳ないので、ローフードを買って帰る事にしました。しかし冷凍庫を開けると、私が欲しかったラビットの商品がありませんでした。おばさんは、機転を利かせて、別の小さなパックを手に取って、これもけっこう良いのよと勧めてくれました。小さなパッケージだったので、値段の心配をする必要もないので、今回はこれを買って帰る事にしました。
 
おばさんと私はペットの食事についての話題で楽しく会話をしっぱなしでした。会計時も、私は話に夢中だったため、合計金額がやけに安いなと思ったものの、深く考える事はなく店を後にしました。そして、家に戻りレシートを見てようやく解ったのですが、安かったのはその肉をサービス品として扱ってくれていたからでした。

先ほどのショップでの冷たい扱われ方に疲れた分、このおばさんの優しさが身に沁みました。上記では省きましたが、動物病院のスタッフの対応もさばさばしたものだったので、気が滅入っていました。先生は、単に目の前にある仕事をこなす、といった感じで、早口でとっつきにくく、トリキシーに対するコンパッションも一切感じられませんでした。浣腸後トリキシーの肛門の周りを拭いてあげることもせず、汚れたお尻のままトリキシーを返されました。ナースと受付の方も、イライラしている感じで、全体的にとげとげしい雰囲気でしたので、この病院のスタッフに心を開いて話す事は出来ませんでした。

このように、トリキシーの心配に加え、複数の人のネガティブなエネルギーに触れて、精神的にダメージを受けていた一日でした。でも、このおばさんの優しさにより、ふっと肩の力が抜けて、ふわっと明るい気分になりました。そして、このおばさんの行動は、綿密なビジネス戦略というより、私が大変な日だったのを察してくれて、さらに、その場で生まれた心の交流というか信頼みたいな感覚から、思わずサービスしてくれたものだと感じています。親切に心を持って接してくれたおばさんに感謝し癒されました。

というわけで、今日は、トリキシーの便秘をめぐって、3つの場所に出向き、複数の方と話しをしました。心配、不安、フラストレーション、懐疑心、喜び、感謝の気持ちなど、色々な感情が渦巻いた一日でした。また、思考力、判断力、アサーティブコミュニケーションスキルなども試され、脳のリソースをどっさり消耗した一日でした。

追記:
*slippery elmを3日間使いましたが、うちの子には効きませんでした。獣医から頂いた口径薬が効き助かっています。


[🧐今日のエピソードからの学び・感想🧐]

私達は日ごろから、色々な人に出会い、大小様々な事をアドバイスしてもらいます。同じ人でも、良心がベースにある時も、思惑がある時もあります。また、人の意見が正しい時も、間違っている時も、グレーな時も、部分的には理にかなっている時も、角度を変えて考えれば頷ける時も、色々なパターンがあります。また、短期、長期で考えた時に見方が変わってきたりもします。その他、言葉で上手く説明できなくても、自分の心に従うべきだ、その人の意見に従うべきだと直感が働く時があったりもします。

判断する為には、色々な要因と意見があり、混乱する事があります。そんな時、私達に出来ることと言えば、信用できそうな人の意見を鵜呑みにする以外にも、人がなぜそう言うのかの背景を考えてみたり、メタコグニション(thinking about thinking:自分の考えについて考える) スキルを使って、自分の考えを客観的に確認してみたりと、ちょっと立ち止まって考えて、自分にとってのベストを導く努力を怠らない事だと思います。








 
 
 
 
 
 




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?