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少年兵士

銃を持つ少年の前を通り過ぎる
検問所を通過するだけなのに
車内で背筋が凍る

あどけない少年さえ兵士になる
人を殺すことに躊躇しない
この少年もそのように訓練されているのだろうか

赤茶色の砂が舞う世界の裏側まで来てしまった
やっと裏側まで来たのに
手に汗をにじませ身動きできない

焼けた土の匂い
褐色の肌から立ちのぼる匂い
パームオイルで揚げるバナナの匂い

チョコレートを口にする手と
カカオの実を収穫する手
この手の途方もない隔たりをそれでも埋めたかった
5ミリずつの薄さでも

少年の瞳に心が震えても
夜間走行を止められても
じりじりとペン先で

5ミリずつ
二つの世界を近づけたい

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