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森岡氏の”誰もが人を動かせる”を読んだ

 2年前に書かれた著書だが、4月からの職場での環境変化も多いこの時期に、マネジメントという観点で本を探していたところ、著名マーケターである森岡氏の著書を発見。

 あらすじは、先の見通せない今の時代に必要なのは、自分の意志と選択で未来を変えるための「リーダーシップ」。自分も人も活かせる存在になるために何をすればいいのか、最強スキルを獲得するためのノウハウが詰め込まれている。

 リーダーシップは、意図的に経験を貯めることで、身についていく後天的なスキルである。一度しかない人生を、自分自身が「やりたいこと」を実現させる人生へとシフトチェンジするきっかけを提供する。

 著者自身も、最初から優秀なリーダーだったわけではない。苦しみながら、どのように「人を活かす」「人を本気にさせる」スキルを身につけていったのか。自身の「悪戦苦闘のリーダーシップ」を、エピソードを交えて書かれている。

 個人的に印象に残った点は3つ。

①3WANTSモデル
周囲の人の支持を集めやすい目的が明確であること。その目的には3つの特徴がある。巻き込みたい人にとっても魅力的であること、集団としての能力が必要であること、自分自身が本気であること。まずはこの3点を満たす目的を設定することが、リーダーシップを発揮する上で必須の条件となる。

②一緒にやるということ
自分が戦闘でやりを振り回すのではなく、仲間(部下)を自分より前に行かせること。目的と戦略だけ仲間と認識合わせて、仲間を信頼して責任を負わせること。80点しか取れずとも問題なし。そして仲間に0か100でしか動かせない上司はクズ。リーダーとは人を動かすことであり、ともにやることである。(山本五十六の言葉を引用)

③自己愛の強い”痛がりさん”からの脱却
周囲や世間体やばかり気にする日本人は致命的にリーダーシップ能力が弱い。自己愛を守るために、自分自身の能力を過小評価し、セルフアウェアネスができていない。現状を一刻も早く把握し、行動・経験を積み重ねることでのみ現状打破をすることができる。

上記以外にも、
・人には確実に欲がありその点を重要視すること
・褒められることや周囲と比べてでしか考えれない、外発的なモチベーションのみに依存する人たち
・マネジメントするために、その人の好きを見つけ、認めること等

かなり示唆に富んだ内容・エピソードがちりばめられていた。

プレイヤーであることとマネジメントをする能力は全く異なり、森岡さんもかなり苦しんでいたそうな。仲間の強みを見つけ、伸ばし、信頼することがリーダーシップとして非常に大切になる点。

昨月読んだ”善良と傲慢”でもテーマになっていた”自己愛”が本書でも言及されている点が個人的に興味深かった。

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