見出し画像

藤井風は、世界をちょっと優しくしてくれる

藤井風って最高だよねというお話です。

公開から2週間ちょっとで460万再生超えってやばすぎ!!

ドラマ「いちばんすきな花」見てるけど、1話の仲野太賀の演技が上手すぎて忘れられない😂また出てくれないかな。あのカラオケ店で、男女の友情が壊れた瞬間が一番刺さったわ。あと、松下洸平はああいう「いい人」を演じさせたら天才。
ドラマはラブストーリーじゃないらしいから、最後は4人それぞれがあの空気感のまま友達でいるって感じになるのかな。

◆一人を愛するということ


「いちばんすきな花」の主人公たちは「二人」になれないことに悩んでいたけど、藤井風はこの曲の中でドラマの答えを出してる気がする。

誰もが一人 全ては一つ

藤井風「花」歌詞

ロンリーラプソディの歌詞でも「みんな一人でしょ みんな一つでしょ」って言ってるように、藤井風の考えって一貫してるよね。藤井風に言わせれば「みんなこの宇宙という教室で出会った兄弟であり、姉妹」だから、「全ては一つ」なんだよね。
二人にこだわる必要はないし、一人を孤独に感じる必要もない。だって、みんな元から一人なんだから。

他の誰かに心の拠り所を求めるのではなく、まずは自分を愛してみる。自分と向き合い、自分の心の花を咲かせてみよう。
これは、藤井風なりの答えだし、愛だ。


この「花」って聞けば聞くほど癒しだけど、底抜けに明るいポップソングじゃないんだよね。

歌詞は要約すると、花が咲いては枯れるように全てのことには終わりがある。永遠なんてない。悲しいことも迷いも悩みもいつか可愛く思える日が来るから、まずは自分の中の花を咲かせようって感じでポジティブだけど、曲調にはどこか憂いや切なさがある。

これは、「もがき」だと思ってる。
達観した立場から言ってるんじゃなくて、「こうなれたらいいよね」って理想を自分自身に言い聞かせていて、もがいている最中だからこういう切ない曲調になってるんじゃないかな。最後にリピートされる「My flower's here (私の花はここにある)」も、自分に言い聞かせているように聞こえる。

すごく明るいポップソングじゃなくて、このほどよい脱力感がいい。
しかも、藤井風の声で歌うからいい。
心のスキマに、すとんって落ちて寄り添ってくれる。
ひたすら優しく沁みていく。
藤井風の声ってなんでこんな心地いいんだろう。

人間だから悩むし、もがくし、そんな簡単に吹っ切れない。
自分を愛せたら最強だけど、そこまで強くなれない。
大人になって平気なふりが上手くなっただけで、ちゃんと傷ついてるし、ちゃんと泣いてる。
そういった葛藤もぜんぶ抱きしめて、肯定してくれるような曲。


「花」を聞きながら街を歩くと、世界がちょっと優しく見えてくる。