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【藤井風 花MV】死を抱きしめて
絶望を抱きしめるような、あまりに美しいMVだった。
突如プレミア公開された花のMV
このMVは完全に予想外だった。予想外っていうか、もはや斜め上を突き抜けてる。
私は当初、藤井風が花束を抱えながら陽だまりの中を歩いているようなそんなMVを想像していた。
そう、ガーデンMVのような、温かくてほっこりするイメージ。
それが、全く違った。
息を呑むほど美しくて、綺麗で、儚くて。
喪失感があるのに、どこか希望を感じられるような温かいMVだった。
もう言いたいこと山ほどあるんだけど、一つずつMVを紐解いていこうかな。
まず衝撃の冒頭シーン。
全身黒ずくめの爆イケ風に気を取られていたら、衝撃にぶん殴られました😇
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棺桶を引きずってるし、その棺桶の中にいるのは花に囲まれている藤井風!?
ちょっと待って。頭がついていけない。
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この黒ずくめの藤井風は、死神かな。
もしくは、死んだ肉体。
死のモチーフであることは間違いないよね。
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黒ずくめの風が車に乗って棺桶を運ぶんだけど、
みんなが思ってること言ってもいい?
いつの間に免許取ったの!?😳
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ごめん、そこをツッコまずにはいられなかった🙏
普通に運転してるけど、バイクの免許しか持ってなかったよね?
このMVのために免許取ったのかな。
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この遺影を見た瞬間、胸がギュッと苦しくなった。
生と死を表現する上で必要な演出だって分かった上でもなお、これはツラい🥲
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この棺桶から起きて踊り出すのは、「魂」だと思ってる。
この時点でもう「人」ではないんだよね。
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お線香を咥えるシーン、このMVの中で最も美しいシーンの一つでしょ。
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この行為って普通に考えたら非常識だし、マナー違反ではあるけど、死んだことでこの世のあらゆるルールやしがらみから解放されて、魂はひたすら自由である、ってことの象徴かなって思った。
しかも、お線香をあげる相手は「自分」だもんね。
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そして、魂は舞う。
ひたすら自由に。
足取りは軽やかだ。
その姿は清々しく、神々しい。
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日が暮れてもなお、魂は踊り続ける。
それは弔いであり、祈りだ。
人生の最後に、こんな風にありのままで笑っていられたらどれほど幸せだろうか。
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ここも印象的だった。「ああ、もうやり切った。これで未練はない」とでも言いたげな、どこかホッとした表情。
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藤井風の表現力に、ただただ脱帽。ライブやMVを見るたび思うけど、表現力が年々増してる気がする。
そしてMVの最後には、粉になって消えていく。ここは『青春病』の「いつの日か粉になって散るだけ」って歌詞に通じるものがあるよね。
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本当に過去イチで衝撃のMVでした。
一気に見終わった後、私は泣いてしまった。
藤井風の死生観に改めて向き合って、その考えの深さに愛を感じた。共感できるし、それに何度も救われてきた。
でも、同時に藤井風本人が消えるシーンが恐ろしいほど美しく鮮明に描かれているから、正直見ていて辛かったのも事実。「僕はこんなに幸せだから、だからどうか僕がいなくなっても悲しまないでね」って言われてるみたいで胸が苦しかった。
私は自分が消えるより、藤井風が消える方が辛い。
このMVは色んな解釈ができると思うから、風民と一緒に「ここはこういう意味じゃない?」みたいに話したいな。
チーム風公式で解説動画、出してくれないかな。
◆死を抱きしめるということ
死は本来、悲しいものだ。
でもこのMVの中では、一度も泣くシーンが出てこない。
いずれ粉になって消える身であるにも関わらず、踊る姿からは悲壮感が感じられない。むしろ何かから解放されたかのような清々しい表情だ。
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人はいずれ死ぬ。
そんなことはわかっているけど、実際に死に直面したらそう簡単に受け止められるものではないし、「誰もがいずれ死ぬんだから」なんて言葉で片付けられるものでもない。
死はひたすら悲しくて、ひたすら残酷なものだ。
だけど藤井風は、その絶望の先にある希望を描いた。
『まつり』の歌詞でも「生まれゆくもの死にゆくもの 全てが同時の出来事」と言っていたように、生と死は常に隣り合わせだ。
だからこそ、死を恐れるのではなく、死すら抱きしめる。
「いつか死ぬ」という事実を受け止める。
命を軽んじているわけではない。むしろその逆だ。
死があるからこそ、生きることを愛することができるのだ。
死を意識することで、今を大切に生きることができる。
自分を精一杯愛することができる。
そうやって自分の内なる花を咲かせることができたら、それはとても幸せな生き方ではないだろうか。
MVの中の遺影にさえ胸を痛めてしまう私には、そこまで悟るのはまだ難しい。
でも「死」という変えられないものがあるのならば、人生最後の瞬間に「ああ、色々あったけど楽しかったな」って思えるように、今を大切に生きようと思う。少しずつでいい、大切にしていこう。
だから神さま、来年はライブで藤井風に会わせてね。
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