シェフの７日間日記 最終日 旅はつづくよ

一ヶ月締め切りが延びたアレをやっとやり終えたシェフですボナセーラ

最終日のきょうは、シェフ業よりもおそらく好きなこと。旅することについて書こうと思います。

いつもと違う場所に行くこと。ちょっと想像しただけでもワクワクします。遠くても近くても、そこで日々を営む人々を見るだけでもとても楽しくなります。シェフは壊滅的に方向音痴なので、近所なのに知らない道をフラフラ歩いていると迷います。信じられないだろうけどほんとだよ。

旅の楽しみの一つは食です。例えば、ニューオリンズの揚げ立てベニエにバケツ一杯の茹でザリガニ。見た目はアレだけど元気が出るオクラのガンボスープ。シカゴへ向かう途中に立ち寄ったガスステーションの、ソーセージ焼きたてホットドッグ。タイで初めて食べた新鮮な果物ランブータンとマンゴスチン。

パリの朝は甘いブリオッシュにカフェオーレ。メルボルンで風に吹かれながら食べたバニラアイスクリーム。ロスアンゼルスはチャイナタウンのコアな飲茶にドジャードッグ。ギリシアの濃ゆいヨーグルト。羊を焼いてピタパンに挟んだギロピタ。レストランの入り口で、表情の硬いおばちゃんが捏ねているジョージア名物、チーズたっぷりのパン「ハチャプリ」。

東京ってすごい街で、世界中の料理が食べられます。現地に行かなくても、ひょっとしたら現地よりも美味しく食べることができます。うん。それはとても素晴らしく恵まれたことで、ありがたいなぁと思います。

でもやっぱりシェフは現地へ足を運んで、そこの空気や景色、雑踏も込みで味わいたいなぁとおもいます。

さて、ポンテボッカ ７周年企画「シェフの７日間日記」はこれでおしまい。少しでも楽しい気持ちになっていただけたなら幸いです。

それではまた。どこかで。ciao ciao!