学校が苦手な生徒・児童には「保健室の先生」がカギだと思う

私は、小学校中学年で2ヶ月ほど不登校→休みがちな子
中学校では欠席日数が受験に関わるため、時折休みながら通いました(結局影響は出まくりましたが)

そんな不登校経験者が、小中での保健室の差から感じたことを知ってもらえたらなと思います
(高校はかなり短い期間しか居ませんでしたので省きます)

誤解されないように先に言っておきますが「小学校の保健室」と「中学校の保健室」の差ではなく、
あくまで「私の小学校の保健室」と「私の中学校の保健室」の差です。

要は「ちょうど居た養護教諭さんがどのような感じなのか」の差です。
この差によって、児童・生徒へどう影響が出るのかだと考えてください

私の小学校の保健室

小学校では辛い時も、辛くない時も保健室に通いました。
雰囲気が優しく、話しかけやすい。そんな先生が2〜3人いらっしゃる保健室でした

ホームルームが終わったら担任の先生と雑談をし、ある程度話して教室を出て、今度は保健室で雑談する。

私はコミュニケーションは苦手ですが、話すのは好きですので…
先生方との雑談は何より楽しい時間だったんです。

辛くない時にはただ楽しく雑談してくれて
辛い時は無理強いはさせないで、話を聞いてくれて『ここに居ていいよ』と言ってくれるような感じです。


中休みと昼休みには体調不良や怪我をした子、保健室が居場所という子が1:2ほどで集まるような…
(もちろん体調不良の子が居る時は、誰一人騒がず静かに話していました)

不登校を経験した子、不良で手に負えない子まで…
様々なタイプのお世話になっている子たちが、常連メンバーでした

私のように学校嫌い、体も弱くてクラスでは大人しい子も保健室では笑顔で話す。
私は打ち解ければおしゃべりですが、もっともっと寡黙な子も楽しそうにしていたんです

不良の子は普段は「関わらない方がいい、校内の有名人」という感じでした。
ですが、保健室では常にピュアで楽しそうな笑顔で。
…あぁこの子は本当は優しい子なんだなと思うほど、周りに気遣いをできる子だったんです
年上の私も体調が悪い時に『ねぇ大丈夫?こっちで横になってれば?』と言ってくれたのを覚えています。


いわゆるマンモス校だったので、不登校や登校渋りのある子も多く…そんな子たちにとっては特別な場所でした。
保健室登校をする子も何人かいました


教室復帰をすすめられた訳ではありませんでしたが、
保健室が無ければ、私が不登校から教室復帰することも無かったと思います。

まだまだ子どもの年齢で、全く落ち着くことの出来ない認識の学校へと通う事は…あまりにも負担が大きすぎます

ひと時でも落ち着ける。そんな存在は年齢に関わらず、誰にでも必要だと思います

そんな場所があったからこそ、時々休みつつでも教室復帰し、イベントも委員会も参加する。
「ほぼ普通に楽しく通うこと」ができました

私の中学校の保健室

中学校の保健室は、小学校とは全く違いました

養護教諭の先生はツンツンとした態度の方で、体調が悪く授業に戻れるか聞かれた時に
『早退したいです』と言えば
『あのさぁ?したいかしたくないかじゃなくて、出来るか出来ないか聞いてるんだけど?』
と返される

これがかなり辛かったです…
打ち解けられないと喋れないんです。高圧的に来られてしまったら大人しい子は萎縮します

小学校の保健室は優しい雰囲気でしたが、中学校の保健室は冷たくて…
例えるなら広くて人も少ない、でも清潔感はある病院のような雰囲気でしたね

当然、小学校のように雑談をしに行くこともありませんでした。

3年生の受験が終わり、進学先も決まり卒業まであと1ヶ月もない。
そんな時期に"初めて"学校が苦手で辛い、と半泣きで保健室で話しました

正直この時も、教室にはとても入れない精神状態で
仕方なく… という感じで入りました。

流石にいつもよりは冷たくなかったですが…まぁ「いつもより」
『いじめられてる訳ではないの?』『で、なんで嫌なの?』『なんで今まで言わなかったの?』
…質問ばかりで事情聴取のように感じました。

ツンツンしていて、責められはしませんでしたが優しい言葉なんてほぼかけてもらえませんでしたね


なぜ私がギリギリまで悩みを打ち明けなかったのか、
それは「小学生なのか中学生なのか」ではありませんでした。

一年生の頃に、体調不良で保健室に行った時に感じた「冷たさ」
これが3年弱も1人きりで悩みを抱えて、辛ければ保健室に行くのではなく休んだ理由です。

小学校の頃にあった「ひと時でも落ち着ける」そんな場所が無いと感じたんです。
だから学校へはギリギリまで知らせませんでした。

スクールカウンセラーさんは小学校でも使ったことがなく「家庭の問題、いじめに対する相談を受け付けてます」という感じだったので、
いじめられてはいなかった私は利用しませんでした。

結局どうすれば良いか分からず、仮病を使っていたので…
担任の先生も「体が弱いから休みがちな子」という認識だったと思います


「保健室」という存在

保健室は本来、体調不良や怪我の対処のための場所です。
ですが同時に「学校が苦手、嫌いな子が真っ先に相談できる場所」であるべきだと考えています

学校によっては、月に数回しか話す機会がなかったり、予約が必要なスクールカウンセラーさんよりも
毎日空いている保健室を先に頼る方が、より多くの児童・生徒が救われます。

行きにくい予約制の病院、行きたい時に行けば診察してくれる病院。
同じ値段なら『今日は体調悪いな』と感じた時、どちらを利用しますか?

そしてその病院で担当されたい先生は、
親身になってくれる優しい先生、事務的にやる事しかしない先生。
選べるのならどちらを選びますか?


「保健室が無ければ教室復帰できなかった」

この言葉に嘘はありません。
もし不登校になった小学校中学年の頃、中学校のような保健室の環境だったら…
きっとクラスメイトと"一緒に"卒業写真を撮ることは無かったでしょう

保健室と担任の先生、きっと情報は共有してくださっていたんだと思います。
担任の先生ともよく雑談をしていたのもあるかな?と思いますが、気にかけてくださっていました


「養護教諭さん」の仕事は、正直私はあまり知りません。
保健室に行った時に優しく話を聞いてくれれば、悩んでいる本人から話してみたいと感じるはずです

「気軽に頼っていいんだ」という印象だけでもあれば、気が楽になると思います。


もしこれを読んでくださった親御さん、もしくは学校の先生がいらっしゃれば、
『辛ければ保健室を頼るんだよ』とお子さんにさりげなく教えてあげて欲しいです。

本人が頼るかどうかは、養護教諭さんの性格にかかっていますので、必ず心が軽くなる保証はありませんが…
周りの話を聞く限り、基本的には優しいようです。

ご拝読ありがとうございました。






そこそこ新設コースで情報がまだほとんどないですが、在校生目線で「在籍中の通信制高校のコース紹介」をしています。
非通学型を極めたコースを紹介しているので、気になった方に読んでいただけると嬉しいです
(こちらになります : https://note.com/cheese_fondue/n/neb5ed8e0e0e4)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?