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【詩】夜を超える

どうも眩暈が収まらない


頭がふらふらする


蛇口から水を頭に浴びせた


余計に頭がくらくらしだした


目頭を押さえながら


その場に座り込む


特に気持ちが悪くなったわけではない


ただ、目が回っている


どうしたんだい


心の影から声が聞こえる


もう立っていられないのかい


その声は心配してるような声ではない


それを振り払いながら膝を伸ばす


よそう


そう思いながら心に喝を入れた


子牛が初めて立つような震えた足で立ち上がると


流星が靡く夜空に帆をかけた

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