プチ鹿島 芸人式新聞の読み方(ネタバレあり)
以前から興味深い人だな...と思っていたプチ鹿島さんの文庫「芸人式新聞の読み方」を読了。面白い本!
こんな見た目のひと。たまにテレビ出てるしWEBでもよく連載してるので知ってる人はお馴染みかもしれない。出版社は最近イロイロ話題になってる「幻冬舎」本人が清濁併せ呑むという感じ(キャラ?)なのだからうってつけの出版社かもしれない。
序盤はなんか既視感ある感じ...
プチ鹿島さんの文章はWEBでも読めるのでなんか話題がカブってる気がして「あれこの本読んだっけ?」と不安になってきた。オバマさんがお寿司残した話とかどっかでみたな...と思ったらWEBやラジオだった。
SMAPと森喜朗の話で掴まれた
もう読むのやめようかな...と迷いながら少しずつ進んだらSMAP解散報道の話題に。こっちはあまり読んだことなかったので一気に引き込まれた。伝説のアイドルの解散報道がどのように報じられたか?を時系列に並べてみていくのは臨場感たっぷり!非常に面白かった。そんなに時事ネタ興味ない人でもSMAPファンなら読んでおいて損はない一冊だと思います。
森喜朗の話は単純にサイコー。こんなオジサンいるよね...的な。たしかに「誰が推薦したんだ?」って感じなのにいろいろな重要ポストにちゃっかり就任してるのスゴイ。
真のメディアリテラシー
表紙にもすこし書いてあるけど新聞を擬人化したりするのが面白い。WEBにもあった。
社説の面白さは、お笑いで言ったら大御所の師匠が若手に対していちいち小言を言う場面に似ている。「また師匠がブツブツ言っているよ」と思うようにしたら、社説を楽しめるようになってきた。すると各社のキャラも見えてきた。私は各紙をさらに擬人化してみることにした。
『朝日新聞』は“高級な背広を着たプライド高めのおじさん”
『産経新聞』は“いつも小言を言っている和服のおじさん”
『毎日新聞』は“書生肌のおじさん”
『日本経済新聞』は“現実主義のビジネス一筋おじさん”
『東京新聞』は“問題意識が高い下町のおじさん”
『読売新聞』はずばり“ナベツネ”
これは拙著『芸人式新聞の読み方』(2017年)で発表したのだが、そのあと仕事でお会いした各社の記者が嬉しそうに「当たってますね」と喜んでくれた(社によっては小声でした)。
こういう感じで「楽しく新聞と接するコツ」みたいなことが書いてあって面白い。WEBでもエッセンスの欠片は拾えるけど一冊にまとまったところが価値なのかな?金出しても個人的には損した気分はない。(文庫版特別企画という付録ページもあるし)
新しいタイプの?芸人
ひとくくりに「芸人」といってもいろんな仕事がある。お笑い普通にやるのももちろん素敵だけど「一般人が時間がないからやらない(やれない)ことをかわりにやる」というのも仕事のひとつなんだな...と。もちろんその人のエッセンスを入れたうえで。
いろんな新聞を読み比べると良い
というのはよくよく理解したけどもちろんそんなことしてる時間がない。だから変わりにお願い!みたいな。
楽しい一冊でした。かなり満足。
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