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カルムィク共和国の郷土料理 Махан Шёлтягян(Махн шөлтәһән)

ロシアには、24の共和国があります。

その共和国の1つにカルムィク共和国というのがあります。
カスピ海の北西に位置し、首都はエリスタと言います。
カルムィク共和国は、仏教徒が多い国で、お寺などもあります。

そのエリスタに夫は1年間だけ住んだことがあります。

夫は、独身の時に一人で住んだので、当時の食事は、レストランで食べることが多かったようです。

「レストランで食べた、Махан(マハン)というスープがおいしかった。」と、ある日言いました。

「どんなスープ?」と訊くと、「羊の肉を使ったスープ」と言います。

義母は、絶対に作らないスープだから、義母が故郷に帰省中で、家にいない時期に作るしかないと思いました。

義母のバケーションはいつかをきき、そのときになったら、作る計画でいました。

ソビエト時代は、羊の肉が一番安かったようですが、今、モスクワでは、羊の肉は高いようです。
そして、あまり売られていません。(夫が知らないだけかもしれません)
夫が「羊の肉をどこで買えるかな?」とつぶやきました。
私は、近所のスーパーを何軒もまわり、羊の肉が売られているのか、いくらなのか、どこで買うのが得かを調べました。
たしかに、売っていないスーパーもあるし、売られていても、羊の肉の数は、他の鶏肉や豚肉、牛肉に比べて少ないです。
さらに、分量が少なくて、値段が高いです。
調べているうちに、スーパーで買うよりも、肉屋さんで買う方がいい気がしてきました。
それで、ある時、スーパーの横にある肉屋さんに立ち寄って、およその値段が分かりました。量り売りをしてくれるところです。
イスラム教徒用の肉屋さんでした。
夫と一緒に肉屋さんへ行き、肉を買ってきました。
1㎏で610ルーブル(約1050円)という肉で、670gを409ルーブル(約703円)で買いました。
この他に必要な材料は、羊の肉、玉ねぎ、ジャガイモ、塩です。

夫は、レストランで食べただけで、実際に作ったことはありません。
私も、食べたことがありません。

さて、どうなるか?
最後の味の確認は、夫の記憶をたよりにします。12年前の記憶なので、たよりになるかどうか・・・

肉に骨がついているので、少し切り落とそうとしましたが、切り落とせない部分があり、そのまま鍋に入れました。

そして、塩を入れて、灰汁をとりながら、2時間茹でます。

1時間後

1時間半後

骨が肉から外れるくらいになってきました。

2時間後
半分に切った玉ねぎを入れます。

4等分したジャガイモを入れます。

ジャガイモがやわらなくなって、最後に夫に味を見てもらったら、完成です。
Маханを作るのに、いろんなレシピと動画を見ましたが、胡椒、ローリエ、ディルなどを入れるレシピもありました。
今回は、塩だけ使いました。

そして、夕ご飯。

翌日のお昼。
冷蔵庫から鍋を出したら、羊の肉は脂が多いので、ゼリー状になっていました。

温めて、食べました。一晩たったので、濃厚になっていました。

夕ご飯で最後となり、骨だらけです。絶対にレストランでは見られない光景です。


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