2022年10月観て良かったYouTube動画
おはようございます、チェ・ブンブンです。
10月に視聴してよかったYouTube動画を紹介します。
1.バーチャルホストクラブ※【24時間生放送】第1部 #ぽんぽこ24 vol.4 あつまれパーリナイッ!!企画(ぽんぽこちゃんねる)
今月はぽんぽこ24の動画を少しずつ観ていった。その中でも毎晩のように観ているのが「バーチャルホストクラブ」である。ホストクラブにやってくる客をもてなす3人のホスト。3分間で、女性客の心を鷲掴みにすると、高い料理、酒を注文する。最終的な売上でNo.1ホストを決めるという内容だ。
配役は下記である。
ホスト役:コーサカさん、卯月コウさん、ピーナッツくん
客役:朝ノ瑠璃さん、郡道美玲さん、フェアリスさん
この配役が織りなす茶番のレベルがあまりに高度で感動した。
第1の客、朝ノ瑠璃さんパート。コーサカさんが連れてくる流れでスタートするのだが、生々しいリアルなカップルトークになっており、まるで盗み聴きしているようなドキドキ感が味わえる。
一方、卯月コウは挙動不審なイキリトークを魅せ、一気にハリボテのホスト像が露見する。それに畳み掛けるようにピーナッツくんが、危険な容姿いじりネタを仕掛けていく。
第2の客、郡道美玲さんパートでは卯月コウさん→ピーナッツくん→コーサカさんの順番で接客をするのだが、前2人があまりにもポンコツ接客を魅せつける。それに対して、コーサカさんは本職の方かと思うほど手慣れた手つきで彼女を落としていく。決して深い話をするわけではない。そっと彼女が学校の先生であること、残業していることを聞き出し、「部活動は残業代出ないよね」と歩み寄る。そして、必殺の囁きを決める。そしていつしか、このホストクラブに通い詰めざる得ない状況を作り出す。コミュ強の会話の凄みを味わえた。フェアリスさん編も面白いのだが、それは実際に観て確かめてほしい。
2.IKZO x TM NETWORK 俺らゲットワイルドだ’19(ポンコツクリエイターch)
7月に実質初めてのクラブに行った。そこでDJが2つの曲の歌詞をサンプリングして対話させる芸を魅せてくれた。この技術に興奮したのだが、YouTubeで凄いものを見つけた。
TM NETWORKの「Get Wild」と吉幾三の「俺ら東京さ行くだ」をミックスした作品なのだが、両曲が反発し合うことなくアスファルト タイヤを切りつけるビートを刻み込むのである。
「アスファルト タイヤ切りつけながら暗闇走り抜ける」
と歌うと、吉幾三が
「車もそれほど走ってねぇ」
とツッコミを入れる。
「Get Wild」パートでは曲を盛り上げるため、合いの手をリズミカルに決める。でも、彼も負けんじと自分の歌をかます。
この相互作用に圧倒された。両曲に対する愛情なければ作れない作品だ。
3.「もしもし」(しぐれうい)
いわゆる凸企画なのだが、公衆電話からかけている設定にすることでどこかノスタルジックな情事を醸し出すことに成功している。この企画はとても芸が細かく、十円を入れるSEを用意して定期的に投げたり、オレオレ詐欺風に語りかけ、相手がそのシチュエーションに乗ることで1時間濃厚な世界が紡がれていった。しぐれういさんは結構、ユニークな企画をやる。ふわふわとした口調ながら、高度な配信をしているのでインスピレーションが掻き立てられる。
4.この企画は言えません。※【24時間生放送】第3部 #ぽんぽこ24 vol.4 あつまれパーリナイッ!!企画(ぽんぽこちゃんねる)
バナナマン日村を別室から遠隔操作してデートを成功に導くパシフィックヒムのパロディ、パシフィック豆第二弾。前回の響木アオ編は、彼女がノリノリでピーナッツくんの気持ち悪い絡みに乗ったため、割と成功していたが今回の相手は難攻不落な因幡はねるさんだ。彼女はピーナッツくん以上に言動が読めない。
車で移動していると、「吐きそう」と言う。
ピーナッツくんがビニール袋を差し出そうとすると、「やめて、メルカリで売れるから」と言い始める。いきなり、修羅場、好感度がみるみる下がり続けていく状況からいかにして最後の花火まで彼女を連れていくのか?
生放送だからこその緊迫感から出る思わぬギャグの数々は、コントや映画で描かれるギャグとは違った手触りがある。無数の選択肢から悩んで選ぶ言葉がほとんど悪手という状況、それが積み上がるように笑いに化ていく様が面白かった。
5.POLYSICS『Let's ダバダバ』(POLYSICS Official YouTube Channel)
今月はPOLYSICSのMVについて追ってみた。下記の記事で既にがっつり書いたので割愛する。
6.名取さな - だじゃれくりえぃしょん【オリジナルソング】(さなちゃんねる)
一見すると「だじゃれ」しか言っていないネタ曲のMVだが、名取さなさんの無軌道配信の世界を描いた作品でもある。こちらも、記事を書いたのでそちらを参考にしてほしい。
7.【つくしあきひと】「メイドインアビス」作者様 #つくし卿襲来!? あき×たま対談バトル!!【犬山たまき】(Tamaki Ch. 犬山たまき / 佃煮のりお)
かつて、アニメと実写の人間がまるで対話をしているかのように動く映画『錨を上げて』が作られた。この時は、作られたアニメと撮られた実写を組み合わせて対話しているように見せかけていた。それから半世紀以上が経った世界では、アニメ(アバター)と人間が同時に対話することが可能となった。
「メイドインアビス」の作者・つくしあきひと氏と犬山たまきさんの対談は、つくしあきひと氏の顔芸、強烈な部屋のインパクトがスパイスとなっている。漫画家のこだわりや独特な趣味についてとことん掘り下げていくこの対談は「メイドインアビス」に興味を持つきっかけを与え、実際に2期である烈日の黄金郷編を観る行動に繋がった。
映画の舞台挨拶やプロモーションにつまらなさをよく覚えるのだが、VTuberの対談、特に犬山たまきさんの対談術を分析すると何か良きアイデアが浮かぶ気がする。ちなみに、つくしあきひと氏はでびでび・でびるさんとも対談をしているのだが、マネキンエピソードに対して全く異なる反応を示していたのが興味深かった。
8.【演奏してみた】4'33'' Vtuber10人で演奏してみた【John Cage】
ジョン・ケージの「4'33」をVTuberが演奏してみた作品。これは、「4'33」の本質に迫る力作であった。「4'33」はホール内で4分33秒もの無音を通じて、観客に周囲への関心を集める。我々が無音だと思っていたものにも音があることに気づかせる。その気づきを共有する、ある種のプラットフォームとして「4'33」は位置付けられると考えることができる。
実際に10人のVTuberが演奏をする。すると、各VTuberの部屋の音が聞こえる。モノを食べる音やキーボードの音、くしゃみが出る。特定の画面が拡大すると、その影から覗き込むものがいる。
我々は、言葉や一定規則に則った音が溢れ出る空間に身を投じている。しかし、それらがなくなると、言葉や音を探そうと感覚を研ぎ澄ましていく。画の中には多くの情報があり、それを通じて意味を理解しようとする。「4'33」における、無音から関心を引き出し、その関心とは意味を探す行為であると導くプロセスをこのような形で描いてみせた姿に感銘を受けた。
9.デスゲームつくろう。(さなちゃんねる)
名取さなさんのテクニカル雑談回。
存在しないメンバーシップ内容を決める配信が盛り上がったため、「デスゲーム」を作る企画が行われた。彼女のこの手の語りはやたらと解像度が高い。以前にもハリー・ポッターソシャゲ案を怒涛の語りで構築していったのだが、今回もキレッキレだった。
デスゲームといいつつも内容が絶妙に映画にならなそうなのがこれまた面白い。地方大会から始めるのだが、それが「レスバ」だったり、インターネットで本名検索してリア充な投稿が出てきたら負けなゲームだったり、物語になりにくそうなアイデアが次々と出てくる。しかし、スタッフに前回の勝者がいるみたいな「あるある」は確実に入れてくるので解像度は高い。
「ウェルカムドリンクにおやすみ剤を入れて眠らす」という字面が可愛かったりして楽しい時間であった。
10.最新AIの力でいらすとやの絵を超リアル化するNovel AI(のばまんゲームス)
ここ数ヶ月、異常なスピードでAI描画技術が発達していき、10月はとあるエロの概念を出力するようにまでなった。そんなAI描画を、ゲーム系YouTuberの「のばまん」が検証した。
DeepLで文章を生成して、それを基にマリオを描こうとする。細かい指示であればあるほどマリオになっていくのかといえば、そうでもない。文章が長いほど、要素がノイズになってしまうのだ。彼の試行錯誤は、AIにどうやって理想の画を描かせたらいいのかの参考になった。
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