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【帰省先でのプチ街歩き】①大山崎町を歩く

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。新年最初の投稿は、年末年始の帰省で実現した、帰省先の京都周辺での街歩きです。行先は、京都府乙訓郡大山崎町。大阪府との境界にある小さな町です。所用のついでに少しの時間の街歩きでしたが、とても魅力的だったので、そのほんの一部を紹介したいと思います。

■大山崎町とは?

京都府乙訓郡大山崎町は、京都府と大阪府の境界に位置する自治体で、淀川と山地との間の平地が狭隘になる場所にあります。京都と大阪を行き来する交通手段が必ず通る場所なので、古くから交通の要衝として栄えました。実はいろいろと有名なスポットも多く、
 ・天王山(明智光秀が豊臣秀吉に敗れた地)
 ・サントリー山崎醸造所(ウイスキー「山崎」の産地)
 ・天王山トンネル(名神高速道路の、昔からの渋滞の名所)
 ・大山崎ジャンクション(ただでさえ狭い町のかなりの面積を占める)
などがある場所でもあります。
あ、と書きながら、いくつかは大山崎町ではなく、お隣の大阪府三島郡島本町にあるものがあります。それだけ隣町と関係が深く、過去には府境をまたいだ合併が検討されたこともあるようです。(今でも島本町の電話番号の市外局番は、京都や大山崎と同じ、「075」なのはその名残だとか)
そんな大山崎町周辺をご案内します。

■大山崎町の玄関口・JR山崎駅

まずはJR山崎駅をご紹介します。京都と大阪の中間地点にある、JR東海道本線の駅です。ちょっとレトロで趣のある小さな駅舎の駅です。

駅のプラットホーム。複々線の線路にホームがありますが、外側の線路は通過列車ばかりなので、柵で塞がれています。新快速が高速で通過していきます。

ちょっと見えにくいですが、ホームの大阪方端部付近に、京都府と大阪府の境界を示す標示があります。大山崎町の島本町の境目は、こんなにもさりげない形で存在しています。

ホーム端部付近から向かい側の大阪方面行のホームを眺めています。昔の客車列車時代の低いホームの上に、今のホームが嵩上げされた姿が確認できます。ここは明治9年に開業した古い駅です。

駅舎につながる通路も何だか趣があります。あまり大都市近郊区間の駅のように思えない場所です。

駅のベンチの一部には、サントリーの醸造所の樽を再利用したものがあります。ひそかなご当地自慢。

駅舎から構内を見たところ。京都駅から15分、大阪駅から30分足らずで到着する便利な場所にあります。

■山崎駅周辺を歩く

駅前のロータリーの全景。ちゃんと郵便局とコンビニとバス停がありますが、かなりコンパクトな駅です(笑)。

驚きなのは、駅前ロータリーに面して、「重要文化財 妙喜庵」があることです。千利休が建てた茶室があるようです。

妙喜庵から伸びる細道。古くからの道のようです。こんな小径が駅前には実にたくさんあり、どれも道草したくなるような道です。(あまり時間がなかったので、限られた場所しか探索できていませんが・・)

山崎駅から少し歩くと出てくるのが、旧西国街道。京都から山陽方面に向かう街道です。この道も見どころ満載です。また再訪したいと思います。

こんな感じで、旧西国街道から沿道のお寺などにつながる場所が出てきて、石碑などがさりげなく鎮座しています。

少し歩くと、阪急京都線の大山崎駅に到着します。JRと阪急の駅が近く、平行する2つの線の乗換に便利な駅として知っておくと便利です。

阪急の駅は、高架下に駅舎があるスタイルです。並行してJR東海道新幹線が走っています。阪急の大山崎から上牧までの駅は、新幹線がフルスピードで通過するのが見られる駅として知られています。この区間は、新幹線開業前に阪急が高架工事中に一時的に新幹線の線路を仮線として間借りしたことがあったとか。

駅前にある石碑は、お隣・島本町にある、水無瀬神宮のものでした。

西国街道を少し京都方面に歩くと、今度は新幹線に沿って走ります。JR東海道新幹線、JR京都線、阪急京都線が狭い中に集まっているのも、大山崎町ならではです。ここにさらに国道171号線と、名神高速、京滋バイパス、京都縦貫道なども集まっています。古い西国街道はこれらの主要幹線の間を縫うように走っています。

西国街道から少し脇道にそれると、阪急電車の高架橋をかなり低い空頭で越えていく小径がありました。

車は通れないくらい低い空頭のアンダーパス。この先は個人のお宅のようだったので撮影はしませんでしたが、すごい道路があるものです。

西国街道の一コマ。右折すると国道171号と名神の大山崎ICにアクセスできる看板があります。

左折すると、JRの線路を越えていく小径がありました。暗渠の沢と一体の小径のようです。

JR線を越えていく小径。歩道専用です。複々線の線路なので、余計に狭い道のように感じます。

水路のほうは、線路が小さな桁橋で水路を跨ぐ構造です。こちらも何だかよい感じの橋でした。

踏切を越えると、この小径は今度は阪急電車の上を人道橋で越えていきます。かなり古そうな人道橋です。どうやら小径に平行している沢の水が人道橋の下に流れているようです。ひそかにすごい土木構造物かもしれません。

人道橋の上から大阪方面をみたところ。阪急電車の上をJR東海道本線が交差します。昔から両社の列車が並走する区間で、マニアにはたまらない場所です。

阪急の境界杭。

山側を少し歩くと、JR線が一望できる踏切前に到着します。このあたりは複々線を走る電車がカーブを切る場所で、鉄道の撮影スポットとして知られているところがあります。撮り鉄の先客がいたので、遠慮気味に撮影(笑)。

山崎駅前の踏切から山側に続く坂道。「天王山登り口」です。地元なので、小学校の遠足で登った記憶があります。天王山は、標高250m足らずなので、気軽に登れる山として知られています。歴史散歩には良い場所です。

駅前の踏切。これを歩くと山崎駅に戻ってこられます。短い距離の街歩きですが、とても楽しい散策ができました。

■終わりに

京都と大阪の境目にある、大山崎町の山崎駅付近を歩きました。旧西国街道沿いに古いお寺なども点在し、天王山に登る、サントリーの醸造所を見学するなど、観光できる魅力も大きな町ですが、地元の人以外にはあまりその魅力は知られていないのかもしれません。それだけでなく、魅力的な小径や、たくさんの鉄道・道路などの構造物が林立していて、是非再訪してじっくり探索したいと思いました。実家に近いので、また帰省したら是非チャレンジしたいと思います。

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