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□ドボクスキー 台湾を行く□③学会の式典に参加

9月に台湾を訪問した際の記録を書いています。今回の台湾訪問は観光旅行ではなく(←ここ重要!)、日本の土木学会の代表団の一員として、アジア土木学協会連合協議会(ACECC)ならびに台湾の土木学会である、「中国土木水利工程学会(CICHE)の創立50周年の行事や式典等に出席し、講演の段取りなどを行いました。その合間に、台北市街を少し動き回った様子を、前回までにお伝えしました。(前回の記事はこちら)

今回は、少しだけメインの行事の様子をお伝えするとともに、もう少し台北市内を回った様子をお伝えします。

■ACECCならびに、台湾の土木水利工程学会

アジアの土木学会の連合組織として、1999年に発足しました。正式名称は、”The Asian Civil Engineering Coordinating Council”と言います。今では日本、韓国、台湾、フィリピンなどのアジアだけでなく、米国、オーストラリアなども加入し、合計17か国が集まる組織になっています。

この17か国のメンバーが、様々な技術委員会を作り、国際的に技術交流を行うなどの場を定期的に設けています。今回は、この定期的な会合を開催するタイミングが、丁度台湾の土木学会である、中国土木水利工程学会(CICHE)の創立50周年の節目と重なったため、その祝賀会ならびに記念国際セミナーが開かれました。

こちらは、中国土木水利工程学会の創立50周年式典で流れた記念ムービーです。(映像で見ていただくと、何となくイメージが湧くかと思います(笑))。

■当日の様子

以下、会期中に開催された行事のスナップをいくつかご紹介します。

ACECCの会合出席メンバーで訪れたテクニカルツアーの様子。
新北市のMRT三鶯線の駅建設現場の説明を受けています。
同じテクニカルツアーで、新北市新美術館
建設プロジェクトの説明を受けています。
美術館の前で、ツアーに参加した皆さんとの記念写真。
こちらは、9月20日に開催された、国際フォーラムの様子。
日本の土木学会の田中会長が講演する様子。

私のミッションは、日本の土木学会長の講演の段取りがメインでした。盛況のうちの講演は終了。途中の「土木の魅力を伝える」コンセプトムービーの英語版を流し終えた際には、開場から拍手喝采を受けるほどの盛況でした。(そのムービーはこちらです)

20日の午後に開かれた、日本と台湾の若手技術者のフォーラムの一幕。
洋上風力発電プロジェクトなどの紹介がありました。
こちらは、21日に開かれた、台湾の中国土木水利工程学会の
50周年記念式典の一コマ。
各国の学会の会長や幹部が壇上に上がりました。
途中からは、台湾の各土木系機関の応援合戦のようなものが始まり、
バースデーケーキで、各国代表が記念撮影する場面も。
何だか学会というよりは、祝賀パーティーの要素が強い場所でした(笑)。

いくつかの会合や式典に参加しましたが、各国の代表がスピーチや講演、ツアー、祝賀会など、様々な場で交流することができ、学会で集まるというのは、こういう集まり方もあっても良いのでは、と改めて認識したところでした。

■台北市内を巡る(その3)

ということで、こういうミッションを確実にこなしつつ、いくつかあった空き時間に台北市内を探訪した模様をお伝えします。

祝賀会会場の隣に、台北101があったので、登ってきました。
新宿にもある、「LOVE」のオブジェ。
台北にもあるのですね。こちらも人気フォトスポットでした。
展望台からは、台北市内が一望できます。
沢山の高層ビルが建ち並ぶ街です。
いくつかの映えスポットがあったので、思わず撮影。
ちょっとやってみたくなりました(笑)。
建物上部にある、制震ダンパー。
マスコットは、この球形に「101」が顔になった、
ちょっとキモかわいい系のキャラです(笑)。
台北101駅からメトロに乗り、台北駅へ。
台鉄の台北駅の地上部分。
すごく広い吹き抜けのホールが特徴的。
駅の外には、汽車が展示されるスペースが整備中でした。
少し歩いて、旧台湾総督府(現:総統府)の建物を見学。
内部見学は、残念ながら午前中のみなので、外側だけを見学。
こちらは、台湾銀行台北支店。1938年の建築です。

■国立台湾博物館へ

そしてこちらは、国立台湾博物館。
元々日本統治時代から総督府が作った博物館でした。

国立台湾博物館。とても素敵な建物でした。中も見学してきました。

とてもきれいな館内。入館料30元(約150円)は破格です!
かつては、児玉源太郎と後藤新平の記念博物館
として作られていました。
台湾に元々住んでいた原住民の衣装や、
これは日本統治時代の石器等が発掘された場所を調べた地図。
戦前の研究が、台湾の地域の歴史を知るベースになっている部分も。
台湾周辺の生環境を展示しているエリアも。
子供向けのビジュアルに訴える展示も多いのが特徴。
屋外展示として、2両の機関車が展示されていました。
鉄ちゃん魂が揺さぶられます(笑)。
こちらは、台湾の鉄道の第1号機関車「騰雲」号。
1888年の清朝時代に走り始めた機関車です。
その説明板。
そしてもう1両は、日本で東京~横浜を最初に走った機関車の1両、
「9号機関車」。1871年製造。1901年に台湾にやって来ました。
その説明板です。
向かいの奥の建物も、台湾国立博物館の「古生物館」です。
これも30元のチケットで入れる、優れものです!!
古生物館の玄関前。元々は「日本勧業銀行」だった建物です。
古生物の展示だけかと思ったら、この場所で元々営業していた、
「台湾土地銀行」の歴史館も併設されていました。
金庫の跡地が展示施設という、とてもおしゃれな空間。
戦前の台北市内の様子と、銀行などの配置。
旧清朝時代の城の門と城内の様子がよくわかります。
日本勧業銀行(→第一勧業銀行→みずほ銀行)の
台湾での業務が始まった頃の書面。児玉源太郎総督宛です。
こちらは戦後の水利工事。銀行と土木って、やはり密接に関係しますね。
そして、「古生物館」と言うだけあって、
ちゃんとそういう展示も立派にありました。
これらが2館合わせてたったの30元で入れるのは本当にすごい!!

■最後に、再び学会の祝賀会へ戻る

21日の午後は、台湾の国内の人たち向けの学会プログラムだったので、その間に、こんな感じで、台北市内をその間に巡っていましたが、再び学会の祝賀会に戻りました。その会場は何だか物々しい雰囲気。そして訪れたのは・・、

台湾の蔡英文総統のスピーチが。
海外の学会代表との記念撮影。
多数のSPに囲まれていますが、和やかなひとときでした。

まさかこのタイミングで、国の最高指導者をお見かけするとは。祝賀ムードも最高潮でした。

■終わりに

そんな感じで、台湾での学会関係の行事は、とても有意義に過ぎていきました。その間に見学した台北市内も、とても印象的な訪問ばかりでした。それではこれで帰国・・、ではなく、実はここから、少し台湾滞在を延長し、台湾南部も含め、土木遺産を巡る訪問に出かけました。次回以降でそんな場所をお伝えしていきたいと思います!

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