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南大沢:土木構造物めぐり

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筆者が住んでいる八王子市南大沢地区を中心に、地元土木構造物やその周辺の光景などを取り上げていきます。
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2021年9月の記事一覧

【南大沢土木構造物めぐり】No.61 中山地区の谷戸を歩く

八王子市 中山地区。丘の上の北野台団地から、急坂を下った谷底にある平地。耕地と住宅地が混在するこの地区。ニュータウンの中とは異なり、昔ながらの谷戸の雰囲気を残しつつ、少しずつ進化したその街を歩きました。 スタート地点は、絹の道の回で紹介した、道了堂の脇にある、鑓水給水所から。絹の道は、この地域ではちょっと有名な歴史の道です。過去のレポートはこちらを参照ください。今回はこの絹の道から一歩脇を歩く散策です。 鑓水給水所は、東京都水道局の水道施設です。峠のてっぺんのように、周囲

【南大沢土木構造物めぐり】No.60 浅川までちょこっと遠足(復路:北野から多摩丘陵を歩く)

いつもの多摩ニュータウン・南大沢からの遠足。往路は南大沢から下柚木・南陽台・長沼地区を経由して、日野市の平山城址公園駅までを歩きました。平山城址公園駅から、京王線に2駅揺られて、北野駅から、打越・絹ヶ丘・下柚木をめぐる復路の遠足を始めたいと思います。 復路のスタートは、北野駅です。車ではよく通る街ですが、電車ではめったに行かない場所です。 北野駅は2面4線の高架駅。地方の新幹線の駅などにもどこか似た駅前広場です。高架下もお店が入っています。 バスロータリーのバス乗り場。

【南大沢土木構造物めぐり】No.59 浅川までちょこっと遠足(往路:南大沢から日野市・平山まで)

お彼岸の3連休中日は、台風一過のすっきりとした晴れの日。南大沢からちょこっと遠足。昔の遠足は、交通機関を使わずに遠くまで歩く遠足。それを実行してきました。普段職場までは電車で出かけているので、そこそこ遠出をするのですが、週末はほとんど遠出はせず、車を使ってもせいぜい近所で買い物をするだけ、という毎日になっています。今日は、少し「遠足」をしてきました。 遠足のルートは、南大沢→下柚木→南陽台→長沼→(日野市)平山が往路。京王線で平山城址公園から北野まで2駅電車移動し、復路は北

【南大沢土木構造物めぐり】No.58 アートな街の風景

多摩ニュータウン・南大沢はパブリックアートがたくさんあります。あまりに数が多すぎて、まだまだ知らないことだらけですし、知っていたとしても、題名が何で、誰が作って、何を表現したいかがわからないことが多いです。今回は、アートな街の風景を取り上げたいと思います。 この記事を書くきっかけは、最近土木学会×noteのテーマ投稿に、「よんほんばしら」のある街という題名で、南大沢5丁目のパブリックアートを投稿したのがきっかけです。ほかのアート作品も数多くあるので、それを紹介したいと思いっ

【南大沢土木構造物を歩くモデルコース】ルート② 絹の道とその周辺の土木施設めぐり

南大沢付近を歩くモデルコースの2つ目は、多摩ニュータウンの端部付近を歩き、歴史を感じながら、なぜか通な土木構造物も楽しんでしまうというコースです。そのコースの主役は何と言っても「絹の道」なのですが、このモデルコースは、ただの絹の道めぐりに留まらず、絹の道のこと以外も欲張りに学んでしまおうという欲張りなコースになります。 【絹の道とは?】 八王子といえば、「桑都」と呼ばれるくらい、かつて養蚕で栄えた街です。八王子から埼玉、群馬にかけての関東平野一体は、生糸の製造で栄えており、

有料
100

【南大沢土木構造物めぐり】No.57 お隣の駅・多摩境駅周辺を歩く(後編:小山・堺地区を歩く)

地元・南大沢から目と鼻の先の隣町、町田市にある多摩境駅周辺を歩いています。尾根のてっぺんから境川まで一直線に下っていく急勾配の坂が、この街の特徴。坂の街の中に、いろんな魅力的な場所があるので、紹介したいと思います。 (前編はこちら) 【①多摩ニュータウンは縄文人の楽園だった】~田端環状積石遺構のストーンサークル~ 駅から歩いてほど近い場所に不思議な石碑を発見。多摩ニュータウン通りからほんの少し入ったところに見つけました。 【都史跡 町田市田端環状積石遺構】 中に入ってみ

【南大沢土木構造物めぐり】No.56 お隣の駅・多摩境駅周辺を歩く(前編:駅前周辺)

南大沢から京王線で電車に揺られることわずか約2分。今回の舞台は、隣町である、多摩境駅周辺です。多摩境駅は、過去に紹介した尾根緑道のある長い尾根を越えた先で、町田市にあります。ここは一言で言うと坂の町。標高の高い尾根のてっぺんから、神奈川県との県境に流れる境川の高さまで一気に急勾配で下っていきます。京王線の多摩境駅は、南大沢側はトンネルを抜けたすぐ先の掘割の中にあるのに、橋本側はもう高架構造の駅になっています。表紙の写真は、駅前ロータリーのある橋のところから、高架下まで一気に駆

【南大沢土木構造物めぐり】No.55 八王子のお隣を訪ねて ~多摩市・唐木田駅周辺を歩く~

多摩ニュータウン・八王子市内は東西に広い印象がありますが、少し頑張って歩くとお隣の町にもたどり着きます。今回は、すぐお隣の多摩市・唐木田駅のまわりを歩いた記録です。 多摩市と八王子市の境目は、週末になると多くの人でにぎわうショッピングモール、「ぐりーんうぉーく多摩」や、大型電気店、酒屋などが立ち並ぶ場所にあります。尾根幹線道路沿いが、多摩市の最西端に位置する場所です。 住宅地の真ん中にある、多摩市と八王子市の市境。ここを越えると、京王堀之内に向かう生活圏が、小田急線・唐木

【南大沢土木構造物めぐり】No.54 八王子市の多摩ニュータウン東部周辺を歩く(後編)~松が谷・東中野地区~

前回紹介した、鹿島・大塚地区と多摩市の愛宕・和田地区に続き、松が谷地区と、東中野地区を歩いてきました。多摩ニュータウンでも少し早めに開発されたこの地区と、その周囲の昔からある農村風景がポイントの地区です。起伏に富んだエリアでもあり、興味深い構造物などを紹介します。 (前編はこちら) スタートは、由木東事務所の前から。道路の上に道路が立体交差し、その上をモノレールが越えていく、非常にダイナミックな立体交差が、ニュータウンの緑の中で繰り広げられます。 【大塚橋 1971年11