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”伝える”むずかしさ

こんにちは。
最近はエッセイもどきをよく書いていましたが、高校のインターハイ予選が始まり、プロもプレーオフに入りバスケが最も盛り上がる時期になったので、今回はバスケのお話です。

詳しく説明していませんでしたが、僕は今U15のクラブチームでコーチ活動をしています。本格的なコーチ活動を始めて今年で3年目になります。徐々に子どもの特性や年間の流れを掴めてきましたが、毎回の練習・ゲームで反省してばかりの日々です。

さて、今回は子どものために叱ることの難しさの話です。あくまでも”怒る”ではなく”叱る”。注意する。指摘する。という意味で感情任せな罵倒ではありません。

僕が行っているチームは人数が多く、県外からも熱心に通う子が多いです。あまりに人数が多いので、ゲームでは複数のチームに別れて行います。僕はこの前のカップ戦で、3年生のチームを一度見ました。多くのチームが作れるということは、僕にとってはそのゲームに限りHCができるのでありがたいことですが、子どもにとっては競争です。当然ながら、3年生でもトップチームに入れない子も出てきます。僕が見たチームはトップチームではない3年生チームでした。

コーチにとって1番辛い仕事は何でしょうか。
チームを勝たせること。メンバーを決めること。保護者からの目。人それぞれあると思います。僕の場合は、育成世代のコーチなのでゲームに勝つことはほぼ考えていません。メンバー決めは監督が行います。僕はメンバー表を渡されて、その日限りのチームを担当します。保護者さんに関しては、担当が僕みたいな若いコーチで申し訳ないと思いますが、思うことがあっても静観してくださり感謝しています。

僕がコーチとして1番辛く感じる仕事は、”伝える”ことです。良いことを伝えるのは簡単ですが、「残念だけどあなたの今の実力はこれです」と伝えなくてはいけません。誰だって人に悪いことを言いたくないです。でも、ダメな部分をきちんと伝えることが、その子のためになります。これはコーチの責任であり、伝えないことが優しさではありません。

担当したチームの3年生はトップに入れず、苦しい思いをしながら練習を頑張り続けているんだと思います。僕は毎回の練習にいないし、3年生は基本監督が練習を見るので、最近の彼らの状態を知りません。
それでもゲームの内容は最悪でした。2年生チーム相手に簡単なミスを繰り返し。すぐにメンバーを変えて戦いましたが、効果はなし。正直言ってプレーの内容なら1年生の方がマシだと思ってしまうくらいでした。

なので修正が必要でした。あまりの状態にどうすればいいかわからず、僕は結局叱るという行動を取りました。
でも、適切な叱りではなかったです。
「正直やってる内容が1年生レベル」といった後はよく見る”不機嫌なコーチ”を演じました。怒鳴るというより呆れているタイプのあれです。
今思っても最悪です。チーム自体も最悪の雰囲気になっていました。

しかし、一度最悪な状態にする必要があると思っていました。
ハーフタイムで「なぜお金を払ってバスケをしているのか」「自分たちの目標は何か」という話をして、後半は一つひとつプレーの良いところ・悪いところを評価しました。結果的に後半で逆転し、20点差つけられた前半とは真逆の内容になりました。

ゲーム後にコーチ陣からは、「3年生の意地を引き出した」と評価していただきましたが、自分としては納得できませんでした。
選手に現実と向き合わせることは大切です。常に競争が付き物のスポーツですが、選手への伝え方は考えなくてはいけません。
一度最悪な状態にしてから、原点に戻る方法しか僕には思いつきませんでした。これは僕の力不足です。引き出しが少なすぎる!!

その日限りのチームで、選手のバックボーンも理解しきれない状況で難しいですが、何かもっと良い方法があったのではと思います。
帰ってすぐに母に電話し、一度精神論で気合いを入れたらその後論理的に指導すればいいとアドバイスしてもらいました。
アシスタントコーチの葛藤になる部分かもしれませんが、限られた中で選手がよりよくなる指導をして、適切な方法で伝えなくてはいけません。何度もノートを見返して、トライ&エラーをして成長するしかない。

うまくまとめることができませんでしたが、選手に伝えるということは難しいと感じた話でした。下書きに溜まってる記事が多いです。ちょこちょこ更新していきます。ではまた。

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