今の小学生に求められる英語力を考える
こんにちは。4回目の今回は『娘の英会話ロボット チャーピーとの学習レポート-第二弾-』と『今の小学生の将来を見据えた英語力の備え方』について書いていこうと思います。
ちなみに娘はこれまでに20日間、『チャーピー先生』の英会話レッスンを継続しています。
小学校で約700単語、中学校でさらに約1800語が必須に
『みんなのチャーピー先生』は、トピック毎に新しい学習テーマが設定されているため、トピックが変わるたびに、新しい語彙を学習することになります。
BOOK1の学習内容の一部
「トピック13: It's Friday today.(今日は金曜日です。)」を例にとってみると、このトピックに出てくる単語は全部で38語。
そのうち、19語はトピック1~12の間にすでに習っていて、あとの19語がこのトピックで初めて学習する新出単語です。
【既習の19語】
Charpy, day, do, don't, good, I, I'll, I'm, is, it, it's,
like, morning, no, see, today, what, yes, you
【新出の19語】
books, Friday, Fridays, later, Monday, Mondays, on,
read, Saturday, study, Sunday, Sundays, Thursday,
Thursdays, Tuesday, TV, watch, Wednesday, why
我が家のようにひとつのトピックを4回に分けて学習する場合は、4回の学習の中でこの19語を新たに学ぶことになります。
受験生でもない限り、大人の私たちが聞いても「なかなかたくさん覚えないといけないのだな」と感じる量ですが、2020年度より小学校で全面実施となった新学習指導要領では、小学校のうちに600語から700語が指導されることになっています。
さらに、中学に入ると1600~1800語を新たに学ぶことが決まっています。ということは小学校卒業までにこの700語を習得しておかないと、中学に入ってから単語の暗記だけで苦労することが容易に想像できます。
そう考えると、なるべく早いうちから「5単語ワンレッスン」(4回のレッスンで約20単語)のペースで学習を始めておくと、後々かなり楽になりそうです。
ちなみに、『チャーピー先生』の収録語彙数は以下の通りです。
・フレーズ数:1,457文
・単 語 数:1,104語
学習意欲に合わせたペースで学習ができるのは、小学2年生まで
娘の英語学習の計画としては、小学1、2年の間は『チャーピー先生』で「聞こえたままにマネできる」ことのみを目標として、「学習語彙を暗記させる」「英文を読ませる」ことはおこなわないつもりです。
もちろん、自然に語彙を暗記してしまうかもしれませんし、もっと語彙を覚えたいと思い始めるかもしれません。あるいは、テキストブックに書かれた英文を読みたいと思い始めるかもしれません。そのような学習への欲求が自ら高まれば、それに合わせた学習を加えていこうと思います。
このように子供の学習欲求に合わせたペースで学習を進められるのは、義務教育で外国語教育が始まる前の小学1年生と2年生のメリットだとも言えます。外国語活動が必修化となる小学3年生からは、「学校のペースに合わせる」ことが余儀なくされることになります。
我が家では、ステップ3の「スピーチ」をイラストにして、チャーピーの後に続けて5回くらいリピート練習するようにしています。イラストを取り入れたことで、「スピーチを覚えないといけない!」というプレッシャーから解放されて、スピーチ練習を楽しむようになりました。その子に合わせたペース、方法で学習を進めることは本当に大事です。
新基準!小学校卒業までに英検5級取得
さらに、『チャーピー先生』には、この小学校で学ぶべきとされる600~700語に加えて、「英検5級の頻出語彙」が収録されています。これは、小学校の外国語教科化に伴い、英検5級が小学校卒業程度のレベルとみなされるようになると考えられるためです。
英検は中学受験にも有利とされています。取得している級に応じて加点されたり、英語のリスニングテストが免除されたりといったメリットがあります。英検4級取得者に限っては、英語の筆記試験が免除される優遇措置まで存在しています。
英語学習者の英検取得が必須とは考えませんが、試験合格を目標にすることは、学習へのモチベーションを維持するためにも非常に効果的です。さらには、資格を取得しているおかげで、自動的に受験校から英語力を認められ英語テストが免除されるわけですから、みんなが必死になって英単語を暗記しているその時間を、読書をしたり、他の教科の学習をしたりといった有意義な時間に充てることができます。
娘には、小学校卒業までに『チャーピー先生』を繰り返し何ラウンドも学習させることで、小学英語として、かつ中学英語の準備として、さらには英検受験の下地として、十分な語彙力を身につけさせることができたらと考えています。
学習を習慣化するため、6月に学校が再開して以来、休まず毎日学習するようにしています。もちろん誕生日だって『チャーピー先生』と勉強したよ!
小学生のうちから「単語」や「文法」は、塊(チャンク)で覚えたい
『チャーピー先生』の特長として、単語を単体で学ぶ形をとらず、「単語」「構文」はすべて文の中で、ひとつの塊(かたまり)として学ぶという学習方式が採られている点があります。
文や塊(チャンク)で学習する利点は、単語や文法をばらばらに学ぶ学習と異なり、ひとつの英文や塊の中で「文法」「語順」「構文・パターン」「語彙」を同時に身につけることができることです。コミュニケーションの道具として英語を捉えた場合、語彙や文法等を「使える形」で身につけておくことはとても重要です。
「大学受験のためにあれほどがんばって暗記した単語や文法事項が、いざ会話で使う段になると、文をどう組み立てたらよいかまったくわからない!」といった経験は、親世代ではよくあることです。あの苦労は受験合格で報われたと考えれば、役には立ったと言えなくはないのでしょうけれど。
私自身は、「付加疑問文」や「仮定法過去完了」等の、高校当時に複雑極まりないと感じていた文法事項の実際の使い方は、高校卒業以降、映画のセリフや小説などを教科書として、割と楽に使えるレベルまで習得し直しました。
トピック12の練習文 “It’s very cold.(とても寒いです。)” の “It’s very ~.” のパターンには、他のトピックですでに3回触れているため、coldという新出単語が入っていても、楽に聞き取り、上手にリピートしていました。
4語の文は楽勝!5語の文は苦戦
「学習語彙数」や「塊(チャンク)で学習」の続きになりますが、『みんなのチャーピー先生』は、単純に「学習単語数=学ぶ量」ではありません。「学習英文の量」が、実際に学習者が学ぶ量となります。
先に例として挙げた「トピック13」の場合を見ると、重複を除く学習英文は26文ありますので、26文を学ぶことで、既習分と新出分を合わせた38語の単語とこのトピックのターゲットセンテンス(この章で覚えたい重要構文)を同時に習得することになります。
【重複を除いたトピック13の学習文】
1 It's Friday today.
2 What day is it?
3 It's Sunday.
4 It's Monday.
5 It's Tuesday.
6 It's Wednesday.
7 It's Thursday.
8 It's Friday.
9 It's Saturday.
10 Do you like Mondays?
11 Yes, I like Mondays.
12 I read books on Monday.
13 Do you like Sundays?
14 Yes, I like Sundays.
15 I watch TV on Sunday.
16 Do you like Thursdays?
17 No, I don't like Thursdays.
18 I study on Thursday.
19 Yes, I like Mondays.
20 What day is it today?
21 Why?
22 Good morning!
23 I'm Charpy.
24 I watch TV on Friday.
25 I like Fridays.
26 I'll see you later!
すでに学習済みのターゲットセンテンスや、単語を入れ替えただけの同じパターンの文も含まれますが、4回の学習で26文を学習するのですから、小学生、特に低学年生や今まで英語が未経験の児童にとってはなかなかハードかもしれません。
BOOK1で学習する英文は、9割が4単語以下で形成されていますが、中には5、6単語の文もあります。
【トピック13の英文の語数】
1語: 1文、2語: 9文、3語: 2文、4語: 9文、5語: 5文
小1の娘の場合は、1文の単語数が5語以上になると、聞き取ることも、マネすることも、難易度が一気に上がるようで、クリアになるまで何回か繰り返し練習しています。
【文の語数による難易度 -小1の娘の場合-】
1語~3語: 問題なく聞き取り、上手にマネできる。
4語: 単語によっては聞き直すこともある。聞き取れれば上手にマネできる。
5語以上: 聞き取れた後も、何回か練習しないと全文をマネできない。
BOOK1は9割が4単語以下の文ですが、BOOK2に入ると5割が5、6単語で構成された文になります。BOOK1をマスターしてからBOOK2に進むことで、無理なくステップアップできそうです。
トピック9のターゲットセンテンス ”I don't have a black crayon.(私は黒いクレヨンを持っていません。)” は6語で構成されているため、娘は苦戦していましたが、初回から「"I" ん~?"black crayon"」と、日本語の発音とは全く異なるクレヨンを一発で聞き取れたことが感動的でした。この単語が一回で聞き取れてマネできるのは、さすが6歳児!
構文パターンが自然に染み込む「繰り返し学習」
『チャーピー先生』で学習するターゲットセンテンスは、全42トピックの中で繰り返し学習できるようになっています。
たとえば "I like ~.(~が好きです)"という基本の構文を例に見てみると、以下ように複数のトピックで取り上げられています。
【BOOK1に収録されている “I like ~.” の構文パターン数】
トピック 4 I like pink.「私はピンクが好きです。」(他14文)
トピック 5 I like basketball. 「私はバスケットボールが好きです。」(他10文)
トピック 9 I like my pencil case very much. 「私は自分の筆入れが大好きです。」
トピック10 I like bananas very much. 「私はバナナが大好きです。」
トピック11 I like onions. 「私はタマネギが好きです。」(他9文)
トピック13 Yes, I like Mondays. 「はい、私は月曜日が好きです。」(他4文)
トピック14 I like bananas very much. 「私はバナナが大好きです。」
トピック17 I like bacon on my pizza. 「私はピザにベーコンがのっているのが好きです。」(他1文)
トピック18 I like books very much. 「私は本がとても好きです。」(他1文)
トピック20 I like rabbits. 「私はウサギが好きです。」(他5文)
【BOOK2に収録されている “I like ~.” の構文パターン数】
トピック21 I like summer. 「私は夏が好きです。」(他3文)
トピック22 I like English. 「私は英語が好きです。」(他11文)
トピック23 I like helping my mom. 「私はお母さんを手伝うのが好きです。」(他1文)
トピック25 I like pizza and pasta. 「私はピザとパスタが好きです。」
トピック27 I like grilled fish very much. 「私は焼き魚が大好きです。」(他1文)
トピック28 I like reading them. 「私はそれらを読むのが好きです。」(他1文)
トピック29 I like cooking, too. 「私も料理をするのが好きです。」(他4文)
トピック30 I like spring the best. 「私は春が一番好きです。」
トピック31 I like them very much. 「私はそれらが大好きです。」
トピック32 I like walking in a park. 「私は公園を散歩するのが好きです。」(他4文)
トピック33 I like squirrels. 「私はリスが好きです。」
トピック34 No, I like watching the game. 「いいえ、試合を見るのが好きです。」(他3文)
トピック36 I like animals very much. 「私は動物がとても好きです。」(他3文)
トピック38 I like your shoes. 「私はあなたの靴が好きです。」(他1文)
トピック42 I like pink. 「私はピンク色が好きです。」(他14文)
今回は"I like ~."の構文だけを見ましたが、なんとその出現回数、118回!これだけ繰り返し練習すれば、「~が好きです。」と言いたいときには、すぐに口をついてこのパターンが出てくることでしょう。
このように、テーマが変わっても重要な構文は何度も繰り返し練習します。適度な間隔を置いて繰り返し同じ構文に触れることで、自然なかたちで構文のパターンが定着するように構成されています。
小学生も大好きな『鬼滅の刃』。付属のパズルシールとは別に、ステップをひとつ終えたごほうびにこのシールを貼るようにしています。
娘は、“I like Mitsuri(甘露寺蜜璃[かんろじみつり]).“ だそうです。構文パターンがきちんと身についています!
20レッスンを終えて
・チャーピーは上手く言えたら、必ず(かなり表現力豊かに)褒めてくれるため、レッスンの回数が増すごとに、英語に対する自信がついてきた。自信がついてくると、なかなかクリアにならない難しい文章も、根気強く練習するようになった。
・チャーピーをきっかけにして、英語への興味が出てきたため、夜寝る前にも「もっと英語がやりたい。」と娘から言い始めた。そこで、アルク社の『キクタンキッズ』と『キクタン小学生』をiTunes Storeでダウンロード購入し、その日にチャーピーと学習したテーマと同じ(あるいは既習の)トピックをリピート練習するようにした。この寝る前のリピート練習は、娘からリクエストが入って以来毎日続けている。
・チャーピーの決まり文句 “Step 1, Step 2, Step 3. Which one?” などを、チャーピーと同時に言っては楽しんでいる。これは、知らず知らずに耳に入り、それが繰り返されることで自然にフレーズを覚えてしまう『耳タコ現象』。短期記憶の入り口は「音」なので、「門前の小僧」同様、何度も繰り返すうちに自然と記憶に定着しているのだろう。基本的にチャーピーは日本語を話さないため、この「知らないうちに学んでいる」現象が起きやすいのだと思う。(なお、チャーピーの「決まり文句」や「ほめ言葉」は、10トピック毎に、表現が豊かになり、学習者のレベルと共に進化する。)
・5レッスンくらいまでの「なんちゃって発音」から、回を追うごとに「ネイティブのようなきれいな発音」ができるようになってきた。チャーピーのネイティブ発音(スピードも容赦なくかなりナチュラル)を毎日最低10分は聞き続け、それを「なんとか音としてアウトプットする」練習を重ねている結果だろうと思われる。それもあって、他の日本人学習者向けのリスニング教材の英語は、楽に聞き取れる様子。(英検ジュニアのサンプル問題を試しに解かせてみたところ、全問を正確に理解し正解していた。)リスニングと発音は切り離せない相関関係があることを実感。
20レッスンを終えて、この学習レポートが終わってからも、チャーピーとの学習を娘に続けさせたいと心から思っています。英会話のお教室に通わないでこの効果は「すごい」のひと言に尽きます。
コロナ渦で「おうち学習」の教材を検討されている保護者の皆さんも多いと思いますが、英語学習教材をご検討中でしたら『チャーピー先生』を選択肢のひとつとしておすすめします。
次回は、ワーキングマザーの夕方の超多忙なタイムスケジュールについて、その中でどのように子供の学習をサポートしているかをメインに記事を掲載予定です。
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