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簪❀夜の牡丹と蝶❀ Pivoine et Papillon La Nuit ピヴォワーヌ エト パピヨン ラ ニュイ

♢♢テーマイメージ♢♢
夕暮れの気配も消えた夜空から
静かに月光が降り注ぐ
向こうに見える穏やかな湖の黒い水面には
白々と明るく一筋の光が描かれる

ひらひらとそよ風と踊る蝶々は
優雅で不規則な軌跡を描いて
大輪の花を咲かせた牡丹へ向かっていく

夜のただなかで輝く麗しい花はまるで
神秘的で幻想的なオーロラのごとく
暗闇にも埋もれずに瑞々しい花弁を
誘いかけるようにゆらりと揺らした

和柄模様のウッドボタン(釦)と、花のボタン(牡丹)の意味をかけて、牡丹のイメージを取り入れた作品です。
つまり駄洒落です(`・ω・´)ゞキリッ

牡丹は古くから親しまれている花なので、調べると色々と出てきて興味深いです。
が、そのためにminneとCreemaの作品説明文の上限文字数に両方とも引っ掛かり、文章を削る作業に追われました……(笑)

牡丹には和風のイメージもありますが、原産地は中国とされています。かなり昔に日本に渡ってきたようですね。
その見事な花姿から、原産地である中国では牡丹の別名に「花王(ファーワン)」や「花神(ファーシェン)」という呼び方もあるそうです。

かの有名な美女たる楊貴妃と、彼女を寵姫とした唐の玄宗皇帝も牡丹の花を好んだとされています。李白が皇帝の命令を受けて詠んだ楊貴妃の美貌を讃える漢詩「清平調(せいへいちょう)」にも、美しさの象徴として牡丹が登場します。

本作品ではその豪奢なイメージを表すために「セラス」──ギリシャ語 “σέλας” で「オーロラ」という名称を付けられたパールを使っています。

古くから親しまれる牡丹は、多くの花言葉を持ちます。
優雅で堂々とした花の印象から、富貴(ふうき)、高貴、壮麗、王者の風格という花言葉があります。
逆に、花弁が多く中央を隠しているような咲き方や東洋のイメージなどから、恥じらい、思いやり、誠実な感情、謙虚という花言葉もあります。
一見すると反対のイメージに思える花言葉が並びます。同じ花に対して様々な花言葉がつけられているのも面白いですね。

牡丹と言えば多数の花弁を持つ大輪の花のイメージですが、大変に良く似た印象の花に芍薬があります。両方の花が登場する「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という綺麗な女性をたとえることわざもありますね。
咲いた花だけを見ると、見分けられない人も多いのではと思います。私も恐らく見分けられないでしょう(笑)
ですが、花単品ではなく全体を見るととても大きな違いがあります。牡丹は木、芍薬は草に分類されます。蕾や葉の形、花弁の形も違うようです。

ちなみに、英語でもフランス語でも、牡丹と芍薬は同じ単語になるそうです(笑)
英語ではピオニー “Peony” 、フランス語ではピヴォワーヌ “Pivoine” と言うそうです。

冬牡丹は12月〜1月が基本的な花期とされていますので、2月現在の今は終わってしまっています。
これから4月、5月にかけて通常の牡丹の花期を迎え、その後6月にかけて芍薬の花期が来ます。
地域にもよると思いますが、近所では何となく寒さの緩みを感じ始めました。やがて来る春が楽しみです(⁠*⁠˘⁠︶⁠˘⁠*⁠)⁠.⁠。⁠*⁠♡

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※Creema の掲載はこちら