アルコールは水より比重が軽いから・・・
■アルコールは、水よりも軽い。
前々回、前回の続きです。
この「アルコールは水より軽い」という事実は、お酒飲みには重要なポイントです。
■比重が軽いお酒と重いお酒
ウイスキー(アルコール度数が高い)方が比重が軽いので、ハイボールをつくる際は、「軽く混ぜるだけでOK」です!
ソーダを入れる時の流速で、ある程度、攪拌される上に、そもそも比重が軽いから混ざりますから、「ハイボールをつくる際のステア」は、『軽く一刺し』程度でOK!
ステアしすぎて、炭酸が抜けてしまうよりは、
というハイボールもつくり方も、個人的にはアリだと思います!
そして、この「ウイスキーの比重が軽い」という性質が、ウイスキーフロートという飲み方を可能にする理由でもあります。
◇ウイスキーフロート
ウイスキーフロート ウイスキーのおいしい飲み方 ウイスキー入門 サントリーウイスキー (suntory.co.jp)
■ハイボールをつくるコツ
ハイボールのつくり方の話になったので、一緒にお伝えさせていただきます。
ハイボールをつくるコツとしては、
と、より美味しいハイボールとなります。
これは、
のを避けるとともに
効果があるからです。
実際に、「氷入りのグラスにウイスキーを入れた状態(割り材なし)」で
・きちんとステアしたもの
・ステアしていないもの
でつくったハイボールや水割りを飲み比べると、味わいに違いを感じます。
特にウイスキーの水割りで、これを比較試飲すると、違いがわかりやすいです!
■アルコールと温度と体積
こんどは比重でなく体積のお話です。
米国プルーフにしても、英国プルーフにしても、測定時の前提条件として温度が設定されています。
アメリカとイギリスのプルーフ(アルコールの強さの単位)の違い | 記事編集 | note
これは
アルコールは温度が下がると体積が減る
性質があるからです。
そのため、蒸溜業者は、税金を申告する時には、樽を冷やすことで「計測されるアルコール量を減らそう」としたこともあったそうです!
節税(脱税!?)については、いつの時代も考えるものですね。
■英国プルーフがもたらせたウイスキー
昔のスコッチによく見かけるスペックが、Alc.43%のウイスキーです!
これは、1816年に制定された法律で、英国で販売できるウイスキーは、「英国75プルーフ以上」と定められたからです。
だから、昔のスコッチはAlc.43%のものが多く、それに倣った昔も日本のウイスキーもAlc.43%のものが多いのです!
今は英国内で販売されるウイスキーは、EU基準の「アルコール40%以上」となっているので、Alc.40%で発売されている商品が多いです。
ちなみに、バーボンの瓶には、大体、アルコール度数とプルーフ表記が併記されています。
一方で、スコッチの瓶を見ても、プルーフ表記はありません。
これは、英国プルーフは、米国プルーフのように「アルコース度数の2倍!」みたいに、スパっとした数字でないので、ややこしいから英国プルーフは記載しないのではないかと思います。
■その他のウイスキーのアルコール度数のアレコレ
ウイスキーのアルコール度数には、お伝えした「43度」や「40度」の他にも、「47度」や、日本のエコノミークラスでは「37度」というものも見かけます。
これも当然、そのようにしている理由があるのですが、それはまたいつか記事化したいと思います。
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