今回はウイスキーの話ではなく、『酒精強化ワイン』の話をしたいと思います。 ■大航海時代とは?皆様、歴史で勉強したと思いますが、おさらいです。 そして、この大航海時代には、アルコールの製造技術が進歩しました。 それは、長い航海でもお酒が腐らないように、保存性を高める必要があったからです! ■酒精強化ワインとは?シェリー、マディラ、ポート。 皆さん、具体的に何かは知らなくても、フレーズは聞いたことがあるお酒だと思います。 これらは、スペインやポルトガルでつくられる『酒精強化
■3回蒸溜はアイリッシュ・ウイスキーの得意技!3回蒸溜は、ポットスチ・ウイスキーにはじまる、アイリッシュ・ウイスキーの得意技であると、ご案内しました。 アイリッシュ・ウイスキーならではの『ポットスチル・ウイスキー』|チャーリー / ウイスキー日記|note アイリッシュ・ウイスキー(ポットスチル・ウイスキーとモルト・ウイスキー)において、3回蒸溜は、法律のレギュレーションとして規定されているわけではありませんので、2回蒸溜のアイリッシュもあります。 ただ、19世紀後半に、ア
■多様性に富むアイリッシュのブレンディッド・ウイスキーアイリッシュ・ウイスキーの魅力のひとつは、「ポットスチル・ウイスキー」という独特なウイスキーカテゴリーがあることであると、先日、お伝えしました。 そのポットスチル・ウイスキーがあるおかげで、アイリッシュのブレンディッド・ウイスキーは、スコッチ・ウイスキーや、ジャパニーズ・ウイスキーにはない多様性があるのです! スコッチやジャパニーズ・ウイスキーでは、ブレンディッド・ウイスキーは、「(ア)モルト+(イ)グレーン」で、つく
■ポットスチル蒸溜のグレーン・ウイスキー前回、「ポットスチル・ウイスキー」にはじまり「ポットスチル蒸溜のグレーンウイスキーの可能性」について書きました。 実はすでにそのような原酒を使ったウイスキーが、商品化され発売されています。 かなり、メジャーなブランドですが、皆様、わかりますでしょうか? 答えは、「響12年」です。 ■響とは?1989年、サントリー創業90周年を記念して発売された、サントリー最高峰のブレンディッド・ウイスキーです。 当初は、年数表記はありませんでした
■色々な穀物を使っていた「ポットスチル・ウイスキー」前回、ポットスチル・ウイスキーについて、ご説明しました。 アイリッシュ・ウイスキーならではの『ポットスチル・ウイスキー』|チャーリー / ウイスキー日記|note 麦芽に課税されるようになったアイルランド島で、節税対策で「大麦麦芽」に「未発芽の大麦」が加えられるようになったわけですが、加えられたのは「未発芽の大麦」だけではありませんでした。 「未発芽の大麦」に加え、 「オート麦」 「小麦」 「ライ麦」 といった4種類の
■ポットスチル・ウイスキーとは?いきなり「ポットスチル・ウイスキーとは?」と質問されたら、 「お前、何を言っているの? それって、ポットスチルで蒸溜したシングルモルト・ウイスキーのことじゃないの?」 と答えてしまいそうです。 基本的には、アイルランドでしか、「大麦麦芽以外」を、「ポットスチルで蒸溜する」といったウイスキーづくりはしません。 そして、アイリッシュ・ウイスキーにおいても、「モルト・ウイスキー」、「グレーン・ウイスキー」のカテゴリーは、基本的にスコッチ・ウイスキ
■一般的なモルトウイスキーとグレーンウイスキ-の定義前々回と前回は、この中の【C】の「珍しいタイプのグレーンウイスキー①」について、カフェ式モルトを中心にお話しさせていただきました。 創業者:竹鶴の流れをくむ珍しいスペック! 『ニッカ・カフェモルト』|チャーリー / ウイスキー日記|note カフェ式モルト 新しい展開|チャーリー / ウイスキー日記|note 今回は、【D】の「珍しいタイプのグレーンウイスキー②」を解説させていただきます。 ■なぜ大麦麦芽以外を使いは
■はじまりはニッカ・カフェモルト竹鶴のこだわりの詰まったカフェ式蒸溜機を使い、大麦麦芽を100%つかった、珍しいスペックのウイスキー「ニッカ・カフェモルト」。 《前回記事》 創業者:竹鶴の流れをくむ珍しいスペック! 『ニッカ・カフェモルト』|チャーリー / ウイスキー日記|note このニッカ・カフェモルトは、2013年にヨーロッパ先行発売、2014年に日本でも販売が始まります。 そのスペックの斬新さにおいて、イギリスのスピリッツ専門誌「THE SPIRITS BUSIN
■一般的なモルトウイスキーとグレーンウイスキ-の定義前回のおさらいです。 今回は、この中の【C】の「珍しいタイプのグレーンウイスキー①」について、解説させていただきます。 ■カフェ式? CAFFEE式??このスペックの代表的な商品では、ニッカの「カフェモルト」があります。 このカフェとは、スタバのようなCOFFEE(カフェ)ではなく、COFFEY(コフィー)のことで、人の名前です。 コフィーさんは、イーニアス・コフィーというアイルランド人で、商業的に使えるレベルの連続式蒸
■問題:この中で、グレーンウイスキーはどれでしょうか?ちなみに、このクイズは、【C】が激ムズとなっています。 ■答え:グレーンウイスキーはこれだ!Aはモルトウイスキーです。 そして、A以外は、すべてグレーンウイスキーということになります! ■一般的には、【A】と【B】の原酒しかありません!一般的な、モルトウイスキーとグレーンウイスキーの定義は、こちらです。 一般的なウイスキーの解説には、【C】【D】は書かれていません。 それは、スコッチウイスキー(ジャパニーズも一緒)の
■シングルグレーンウイスキー知多の原材料 知多は、連続式蒸溜機で作られているグレーンウイスキーです。 このグレーン(穀物)は知多においては、トウモロコシのことですが、ここで、ウイスキーについて詳しい方は、「ん? モルト??」と思うのではないでしょうか? ■グレーンウイスキーって?そもそもグレーンウイスキーとは、どういうものかをご説明します。 一般的なウイスキーの分類としては、 この場合、モルト原酒もグレーン原酒も1種類ではなく、何種類もブレンドして味を調整することがほと
■大麦は大きく分けて2種類ビールやウイスキーの原料となる「大麦」ですが、まずは、六条大麦と二条大麦の2つに大別することが多いです。(正確には、四条種などもありますが、あまり一般的ではないので、ここでは省略します。) 六条大麦と二条大麦をそれぞれ英語で書くと、 それぞれの大麦を、穂の上からのぞき込んだ時に、麦粒が「六列に並んでいるか」、「二列に並んでいるか」という見た目の違いで、そのように名付けられています。 この「麦粒が六列に並んでいるか、二列に並んでいるか」は、写真など
■21世紀に飛び出した超新星 台湾・カバラン蒸溜所!ジャパニーズウイスキーの関係者をはじめ、スコッチウイスキーづくりを知る人は、基本的には「冷涼」な環境でないと長期熟成は難しく、「長期熟成」によってこそ、原酒をより「まろやかに」「上品に」仕上げることができると考えていました。(当然、熟成のピークはきちんと管理する必要がありますが。) 今も基本的にはその考えは間違いではないと思いますが、型破りな野郎が現れました! 台湾のカバラン蒸溜所です。 台湾の地で、缶コーヒーなどで有名な
■産業として始まったジャパニーズウイスキー日本のウイスキーづくりは、鳥井信治郎が『産業』として、立ち上げたビジネスがはじまりです。 その鳥井信治郎(サントリー創業者)は、竹鶴政孝(ニッカウイスキー創業者)を工場長に据えて、本邦初のウイスキーづくりをはじめました。 サントリー創業者の鳥井信治郎が、日本初の本格ウイスキー工場である山崎蒸溜所を立ち上げるにあたり、三顧の礼をもって、工場長として迎え入れたのが、竹鶴政孝(のちにニッカウイスキーを創業)です。 当時、竹鶴政孝は、スコッ
■世界に冠たるスコッチウイスキーウイスキー。その発祥は、スコットランドともアイルランドとも言われますが(現在はアイルランド説が優勢っぽいですが)、現時点で、ウイスキーといえば、やっぱり「スコッチウイスキー」が、メジャーです。 それは、他の国のウイスキーに比べ、スコッチウイスキーは、圧倒的にNo.1の流通量であり、伝統的なモルト蒸溜所の数でも他国を圧倒しています。 シングルモルトウイスキーのブランドとしても、グレンフィディック、グレンリベット、マッカランをはじめ、名前を挙げは
■ジャパニーズウイスキーの熟成の特徴は?スコッチは長期熟成派! https://note.com/charlie_244/n/n1fa8356a00c5 バーボンはダイナミック熟成派! https://note.com/charlie_244/n/nf51cd25269e1 《問題》 それでは、ジャパニーズウイスキーの熟成の特徴とは? 《答え》 日本の気候風土、すなわち『日本の四季』が、その味わいを育むという点が、ジャパニーズウイスキーの大きな特徴の一つといえます。