チャーリー / ウイスキー日記

マイブームはウイスキーのお勉強。これは知らなかった!という気づきをご紹介します。 第1…

チャーリー / ウイスキー日記

マイブームはウイスキーのお勉強。これは知らなかった!という気づきをご紹介します。 第16回ウイスキー検定1級・全国1位。 第12/16回ウイスキー検定シングルモルト級・全国1位。 マスター・オブ・ウイスキー資格保有。 ついでに、ビールや他のお酒の情報もナナメ読み! サントリー勤務

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「日本国産ウイスキーの定義」と「スコッチウイスキーの定義」を比較!

■前回まで2023年の日本国産ウイスキーの輸出が、16年ぶりに減少した理由について、 「2024年4月から施行された、ジャパニーズウイスキーの定義の浸透も影響しているのではないか?」 というお話をしました。 では、 の違いって何なんだ? という声が聞こえて来そうなので、今回から数話にわたって少し詳しめに解説したいと思います! ■日本における酒税法上のウイスキーの定義日本政府が、ウイスキーメーカーから税金(酒税)を徴収するために、「こういうものをウイスキーとして課税しま

    • 『ジャパニーズウイスキーの定義』の浸透が、日本国産ウイスキーの輸出減少の原因に!?

      ■前回まで今回は、この「ジャパニーズウイスキーの定義の浸透」について、お話ししたいと思います。 ■ジャパニーズウイスキーの定義の浸透2021年に日本洋酒酒造組合が制定した「ジャパニーズウイスキーの定義」。 日本国産ウイスキーの輸出に、この影響が出てきている感じがするのです。(データ的根拠は持ち合わせていないのですが・・・) 実にわかりにくいのですが、 なんです! ■ジャパニーズウイスキーの定義ざっくり言うと、日本の酒税法が定義する「ウイスキー」よりも、日本洋酒酒造組

      • 「日本産ウイスキーの輸出減少」と輸出相手国の「景気」。そしてジャパニーズウイスキーの定義。

        ■前回からの続きです。《日本国産ウイスキー》中国への輸出が急減!!|チャーリー / ウイスキー日記 (note.com) 2023年の日本国産ウイスキーの輸出は、前年を大きく割り込みました。 (数量・金額とも大きく前年マイナス) 202312_whisky_statistical_data.pdf (jwic.jp) 酒類の輸出動向(令和5年分)|国税庁 (nta.go.jp) ポストさんてん日記 酒類の輸出状況(日本酒・ウイスキー・ビール) (fc2.com) そ

        • 《日本国産ウイスキー》中国への輸出が急減!!

          ■前回からの続きです。『日本国産ウイスキー』の輸出が減っているという事実!|チャーリー / ウイスキー日記 (note.com) ■2023年に輸出が前年を下回った日本国産ウイスキー2023年の日本国産ウイスキーの輸出は、前年を大きく割り込みました。 (数量・金額とも大きく前年マイナス) 202312_whisky_statistical_data.pdf (jwic.jp) 2005年に前年を下回って以来、2006年から16年連続で、輸出金額を増やしていた「日本国産ウ

        「日本国産ウイスキーの定義」と「スコッチウイスキーの定義」を比較!

          『日本国産ウイスキー』の輸出が減っているという事実!

          ■前回からの続きです。世界的ウイスキーブーム。からの日本のウイスキーブーム! でも・・・|チャーリー / ウイスキー日記 (note.com) ■日本国産ウイスキーの輸出って減っちゃっています!日本のウイスキーは、スタンダードクラス(角瓶とか)から、プレミアムクラス(山崎とか)まで、「日本でも海外でも入手が困難!」と言われて久しいです。 ただ、日本国産ウイスキーの全体の輸出を確認すると「必ずしも絶好調でない」、というか「結構ヤバくない?」という状況もあるのです! 実は、

          『日本国産ウイスキー』の輸出が減っているという事実!

          世界的ウイスキーブーム。そして日本もウイスキーブーム! でも・・・

          ■世界的ウイスキーブーム前回、世界的なウイスキーブームをご紹介させていただきました。 世界的ウイスキーブーム! そして日本は?チャーリー / ウイスキー日記 (note.com) それでは、日本の状況を確認してみたいと思います。 ■日本のウイスキー市場のピーク日本のウイスキー市場は、1983年がピークでした。 そこから2007年までひたすら縮小を続け、出荷量は約1/5まで減少します。 JWIC-ジャパニーズウイスキーインフォメーションセンター|JW物語 そして、その

          世界的ウイスキーブーム。そして日本もウイスキーブーム! でも・・・

          世界的ウイスキーブーム! そして日本は?

          ■世界的ウイスキーブーム現在、世界でも日本でもウイスキーがブームです。 世界5大ウイスキーと呼ばれる では、クラフト蒸溜所が急増しています! アイルランドなんて、1987年にジョン・ティーリングさんが、クーリー蒸溜所(現在はビームサントリーの傘下)を立ち上げるまで、「北端:ブッシュミルズ蒸溜所」「南端:ミドルトン蒸溜所」のたった2ケ所まで減少。 そのまま、「蒸溜所が無くなっちゃうんじゃないか?」というレベルから、今や準備中も含めると約64ケ所(※1)に激増しています。

          世界的ウイスキーブーム! そして日本は?

          ウイスキー/アイルランド起源説 まとめ 《歴史の授業⑧:最終回》

          ■ウイスキーの発祥を探る旅ついに「ウイスキーの起源」についての最終回です! チャーリーとしては、アイルランド説(状況証拠)を支持します! ■すべて、はじまりはエジプト!紀元前後の古代エジプトに「ビール」「蒸溜技術」「キリスト教」が存在ました。 このエジプトの「ビール」「蒸溜技術」「キリスト教」はヨーロッパ全土へ、そしてアイルランドやスコットランドといった島国へも伝来します。 一方で、エジプトでは「ビールを蒸溜したお酒=ウイスキー」は誕生しなかったのです。 ■蒸溜酒の

          ウイスキー/アイルランド起源説 まとめ 《歴史の授業⑧:最終回》

          ウイスキー/アイルランド起源説 アイルランドで花開いたキリスト教文化 《歴史の授業⑦》

          ■ウイスキーの発祥を探る旅前回からの続きですが、ついに本題へと突入します! この①②について、解説してみたいと思います。 ■キリスト教の伝来はどちらが先か?「ビール」「キリスト教」「蒸溜技術」がほぼ同時期に伝来したとするなら、真っ先に伝わるのは「キリスト教」ではないかと思います。 それだけ信仰という力、伝播力は強いと思います。 日本でもフランシスコ・ザビエルがキリスト教の布教に訪れ、その副産物として様々な文化・物品が伝来しました。 キリスト教はその影響力の強さもあり、

          ウイスキー/アイルランド起源説 アイルランドで花開いたキリスト教文化 《歴史の授業⑦》

          ウイスキー/アイルランド起源説 チャーリー流:ウイスキー誕生ストーリー 《歴史の授業⑥》

          ■ウイスキーの発祥を探る旅前回からの続きです! 上記が通説であるが、もっと早い時代にアイルランドに「蒸溜技術」が伝わり、「大麦の蒸溜酒」が飲まれていたんではないか? というのがチャーリーの考え。 ここまでが前回のお話です。 それでは今回は、アイルランドで「大麦の蒸溜酒」が誕生したタイミングを妄想してみたいと思います! ■通説への疑念だって、紀元前後にエジプトのアレクサンドリアに「ビール」「蒸溜技術」「原始キリスト教」があったわけでしょ? アイルランドやスコットランド

          ウイスキー/アイルランド起源説 チャーリー流:ウイスキー誕生ストーリー 《歴史の授業⑥》

          ウイスキー/アイルランド起源説 蒸溜技術の伝来(公式見解) 《歴史の授業⑤》

          ■ウイスキーの発祥を探る旅前回からの続きです! では、どのタイミングでアイルランドへ「ビール(的なもの)」と「蒸溜技術」は、伝わっていったのか? ■ビールの伝来時期このように4~6世紀頃に、アイルランドやスコットランドにビール(的な大麦の醸造酒)が伝わった可能性が高いです。 ■蒸溜技術の伝来時期メソポタミアで誕生し、エジプトで体系化された『蒸溜技術』。 その伝播には「キリスト教」が大きく関係していると言われています。 具体的には『十字軍の遠征』によって、蒸溜技術はア

          ウイスキー/アイルランド起源説 蒸溜技術の伝来(公式見解) 《歴史の授業⑤》

          ウイスキー/アイルランド起源説 古代キリスト 《歴史の授業④》

          ■ウイスキーの発祥を探る旅前回からの続きです! そもそも、 ここまでが、前回までです。 今回は、その蒸溜技術の伝来に密接に結びついているキリスト教について、「エジプトでの歴史」から確認してみたいと思います! ■エジプトと古代キリスト教アレクサンドロス大王によって紀元前332年に建設された、古代エジプトのアレクサンドリアは、文化・学問・技術の最先端CITYで、そこにはそこにはギリシャの知識階級の人も住んでいました。 紀元前後の時代のことです。 その頃、原始キリスト教(

          ウイスキー/アイルランド起源説 古代キリスト 《歴史の授業④》

          ウイスキー/アイルランド起源説 「ビール」と「蒸溜技術」の伝播《歴史の授業③》

          ■ウイスキーの発祥を探る旅前回からの続きです! それが、どのようにアイルランドやスコットランドに伝わっていったのか? が今回のお話です! ■ビールの伝播紀元前3000年頃にメソポタミアで誕生したビールは、紀元前2000年より前にはエジプトに伝わり、大規模に飲まれていました。 そのビールが、ヨーロッパにいつ・どのように伝播していったのか?を確認してみます。 (※エールハウス=主婦が経営する自家醸造のエールビールを販売する居酒屋) ビールは、紀元前にゲルマン人や、ヨー

          ウイスキー/アイルランド起源説 「ビール」と「蒸溜技術」の伝播《歴史の授業③》

          ウイスキー/アイルランド起源説 『蒸溜技術』と『ビール』の起源《歴史の授業②》

          ■ウイスキーの発祥を探る旅前回からの続きです! このアイルランド発祥説の解説の1回目が前回でした。 「蒸溜技術とビールとの出会い」を推測するには、そもそも『蒸溜技術』と『ビール』が、どこで誕生して、どのタイミングで、「アイルランドやスコットランドに伝わったのか?」ということを調べなくてはなりません。 まずは『蒸溜技術』と『ビール』の起源について確認してみたいと思います! ■蒸溜技術はアラビアから!蒸溜器は、今のところアラビアで発明されたと言われています。 これは、今

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          ウイスキー/アイルランド起源説 大麦のお酒が市民権を得るまで 《歴史の授業①》

          ■ウイスキーのアイルランド起源説前回からの続きで、ウイスキーはどこで発祥したのか?というお話です。 このため「アイルランドの1172年頃説は主張するのは根拠が乏しいよね」というところまでが前回です。 ただ、アイルランド発祥説には2つ目の言い分があります。 今回はそのお話です。 ■アイルランド発祥説②《状況証拠》ウイスキーがアイルランドで発祥したと思われる根拠の2つ目は状況証拠です。 「物的証拠」と「状況証拠」の違いとは?分かりやすく解釈 | 言葉の違いが分かる読み物

          ウイスキー/アイルランド起源説 大麦のお酒が市民権を得るまで 《歴史の授業①》

          ウイスキーというお酒は、どこで誕生したのか?? 《アイルランド?》

          ■前回からの続きです。「ウイスキーというものは、どこで誕生したのか?」について、「5大ウイスキーのうちの、どこかで誕生しただろう」と当たりをつけて、前回までに4ケ国を検証しました。 ただ、「アイルランドにも言い分がありますよ!」というところまでが前回です。 で、今回はそのアイルランド側の主張です。 ■アイルランド説の根拠まずは、「ウイスキーはアイルランドが発祥だ!」という人たちの主張を聞いてみましょう! シンプルというか当たり前というかですが、これがアイルランド発祥説

          ウイスキーというお酒は、どこで誕生したのか?? 《アイルランド?》