相続税のルーツは?

 日経夕刊で相続税は日露戦争の戦費を賄う為に出来たという話を読んだ。その後、日本ではその時々の政府の政策の影響で変遷してきた。

 戦前は日本の家族法が戸主制度をとっていたため、原則戸主を継ぐ長男が受け継ぐ相続性がとられており、相続した戸主は家族の面倒を見るという立前で相続税も軽減されていたようだ。

 それが戦後は相続財産の多くは残された配偶者の為という発想のもと、配偶者向けの控除の制度が拡充し、現時点では配偶者の相続財産は1億6千万円まで課税されない。法定相続分も戦後直ぐに比べ配偶者の相続分が増えているのはご承知の通り。

 税率や控除額はその時の経済情勢等によって変化してきた。だがこれに対して既に所得税を払った資産にかかる2重課税だという批判と、親ガチャによる不平等解消手段として使うべきという意見がある。国際結婚による外国税制との調整、家族の形の変化等の問題も出てきている。今後の議論を待ちたい。


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