公的年金、最高額を計算してみた
公的年金、一体いくら貰えるのか?
年金受給者やその世代に近づいた方は、ねんきん定期便もあるし、自分で調べる方もおられるのである程度金額を分かっていることでしょう。
念の為、FPの端くれとして理論上貰える最高額を計算してみました。
公的年金は国民年金と厚生年金に分かれます。
国民年金は最高で40年✖️12ヶ月=480ヶ月納めることが出来、満額納めると約80万円(年によって見直される)が貰えます。ちなみに勤め人でも厚生年金保険料を納めていれば、国民年金保険料を同時に納めていることになるので将来貰えます。
厚生年金は勤め人で厚生年金保険料を納めていれば、その額と年数に応じて国民年金にプラスして貰えます。ではこの厚生年金の額はどう計算されるのでしょうか?
厚生年金は加入期間と加入期間の平均標準報酬額によって決まります。
加入期間は最大で16歳から70歳です。
54年✖️12ヶ月=648ヶ月
標準報酬月額の最大は65万円。標準賞与の最大は1回150万円で年3回が限度です。
ちなみにこれを年収に換算すると
65✖️12+150✖️3=780+450=1230万円
これ以上報酬を貰っていても標準報酬額及びその負担保険料は変わりません。
給与最大で賞与最大の時の標準報酬額は
65+(150✖️3➗12)=102.5万円。
これらを算式に当てはめると
(102.5✖️5.481)/1000)✖️648ヶ月=364.048
これが厚生年金の理論上の最高額です。
国民年金+厚生年金=80+364.08=444.08
約444万円が公的年金の最高額となります。
しかし、新人から退職まで平均年収が1230万円という方はなかなかいそうもない。しかもそれ以上貰った年(例えば年間2,000万円とか)でも標準報酬の最高額は月額65万円と賞与3回150万円ずつに抑えられてしまうから、平均でこの額になることはほぼない。しかも54年という期間年金保険料を払う方もなかなかいない。ということで、おそらく公的年金444万円を貰う方はいない。(おられたらごめんなさい。)
厚生年金の平均は年180〜200万円ぐらいと言われる。最高額は300万円ぐらいか?
すると、国民年金の最高額80万円と足して
80+300=380万円。380/12=31.6万円ぐらいが
最高ではないでしょうか。
平均的なところでは
年間80+180=260万円。260/12=21.6万円ぐらいかな。
この額だと今月収100万円とか年収2,000万円の方からすると「えっそんなものしか貰えないの?」とがっくりするかもしれません。
これはあくまで試算なので、付加年金とか加算のある方もいますので個々に異なります。しかし公的年金は80〜380万円ぐらいなので、現役時の報酬に比べれば、格差が少ないと思います。もしこれ以上欲しいなら企業年金や個人年金で上乗せする必要があるとは思いますが。
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