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SmartHR に営業として入社して5年が経ちました

こんにちは、チャーリーです。2 年前にこんな記事を書きました。

今回の記事はこの続編です。早いもので入社して 5 年(正確には 5 年半)が経ち、会社の中でも上位 3% の超古参となってしまいました。

この記事を書く目的は以下のとおりです。

あまりプライベートなことは書いて来ていないこのブログですが、株式会社SmartHRに入社して1年近くがたちましたのでその感想を書きます。なぜ突然こんなことを書こうと思ったか。自分が転職とかをするときに単純にそういう「入社しました」記事ってネットにあまり転がってなくて、もったいないなと思ったからです。特に、エンジニアの人たちのはよくジョインしました系記事を見かけますが、営業に関してはホント少ない。この情報のあふれるインターネッツな世の中で、肝心なところが出ていないの、良くない。それなら自社のブログとか転職サイトとかに書けば良いじゃんって思うかもしれませんが、自社のブログだとあくまで会社からの公的な発信になってしまうのでどうしても好き勝手書けない感があるし、転職サイトだとさらにその気があります。(あれって「読んだ人、来てね」って意図があるじゃないですか。)なにより、これはSmartHRの人間としての発信というよりも、個人としての僕・チャーリーとしての人生の一時を過ごす会社としての感想を書きたいわけです。

ということで、会社でも note とかありますが、あくまでこれは個人の雑記として書きます。そのため、ネガティブなことも含めて正直に書きます。

最初に言い訳ですが、あくまで 800 名ぐらいいる組織の中での一個人が、半径 5 メートルぐらいから見える景色です。

会社のこと

社長が変わった

この 2 年半の会社の大きな変化で個人的に一番大きいのが、社長が変わったことです。
経緯は、本人のブログが一番詳しいです。

僕は 2 年前にこんなことを書きました。

そういえば、アジラのCEOが「スタートアップは社長ガチャ」と書いていましたが、SmartHR の社長は SSR だと思っています。

今でもこの想いは変わっておらず、最高にかっこいい退任だったなと思っています。ちなみにほぼ同時期に VP of PMM も退任しています。こちらもかっこいい。

この 2 人の退任を聞いた時、予想していたのが半分、衝撃が半分という感じでした。予想できたのは、僕から見ても「たぶん二人とも、別のことをやりたがっていそうだし今の立場があっていないと感じてそうだな」と思っていたから。ただ、それでも衝撃だったのは、社長と執行役員という立場を手放すことができるのかという点です。普通に考えると、これから大きくなる立場で重役を担いたいと思うじゃないですか。巷ではよく権限移譲をするのが大切という話を聞きます。しかし、どこを見渡してもちゃんと出来ている人のなんと少ないことか。これを言行一致させているのは本当にすごいです。自分の今後の生き方を考える上でも、とても影響を与えた出来事です。

ちなみに、社内ではこの出来事は好意的に捉えられているのですが、某ブックマークサービスのコメントで穿った見方をされていたりして、僕は勝手にムカついていたりしました。

後任の芹澤さんも会社のバリューを体現しまくったすごい人なので、マジで経営陣の選手層厚いなと思っています。

二人がつくった Nstock という会社も順調に前に進んでいるようで、採用もしています。スタートアップの株式報酬をアップデートするという最高におもしろそうなミッションなので、興味がある人がいたら、ぜひ。

会社が大きくなって、事業も成長している(前回に引き続き)

2 年前も同じことを書きましたが、順調に成長しています。

2 年前に思い描いていたような成長を、ほとんど理想通りに達成しているのは振り返っても奇跡的だなと思います。

特に感慨深いのは、入社時より話に出ていた「SmartHRの一番の価値は従業員データベースがしっかりしていること」「そこからプラットフォームになり、SmartHRを軸にもっと多くの課題解決ができるアプリを展開する」という構想に、着実に足を踏み入れていることです。

僕は、あんまり自分の人生で大きな成功体験がないのですが、当時信じていたものを頑張り続けたら本当に叶うんだなぁと夢を見ているような気分ではあります。

導入企業もすごく増えていて、「誰もが知っている企業」にも導入いただいていたり、「自分がよく知っているあの企業」にも導入いただいていて、日本の働き方をちょっとでも変えていけているのかなという実感があります。


営業組織が強くなった

2 年前と比べて営業組織で大きく進化したのが2つあって、「チームの拡充」と「仕組みの強化」です。

チームの拡充に関しては、2 年前は存在しなかったキーアカウント担当やプリセールス、教育・採用担当といったチームが生まれて、これまでできなかったことができるようになってきました。これらのチームは今はもう営業組織になくてはならないものになっていて、改めて分業したり専任チームをつくるのメリットってすごいなと感じています。これまでは営業の誰かが似たようなことをやっていたり、誰にも頼らず個々人がやっていたんですが、それを一箇所にまとめてプロフェッショナルになることで、前より圧倒的にバリューが出るようになりました。

また、仕組みに関してもこの2年でだいぶ整いました。これは営業を重ねる中でデータが溜まってきたことも大きいです。以前よりも正確な受注予測が立てられるようになり、どういうステップを踏むと受注しやすくなるかが分かるようになりました。そこから、「必ずこのステップを踏もう」というルールがある程度共通認識を持てるようになりました。以前はどうしても「なぜかめちゃくちゃ売れる営業」がいて、その理由があんまり分からなかったんですよね。

ちなみに、上記のような組織も仕組みもめちゃくちゃ特殊なことをやっているわけではなくて、おそらく営業本を 10 冊読んだら 5 冊ぐらいには書いてあるような当たり前のことです。ただ、それを自社の条件に落とし込んでカスタマイズしたり、共通言語にするのは本を読むのより遥かにハードルが高い作業で、「こうなったらいいよね」と思ったときから 2 年ぐらいかかった気がします。これらは自分が推進したわけではないですが、横目に見ていてとても感慨深いです。

リモートワークと従業員数の増加で生まれた変化

2020 年 3 月から全員が出社するという空気がなくなり、さらにその頃から従業員数が倍以上になって、「リモートワーク後の SmartHR しか知らない」従業員がほとんどとなりました。

リモートワークと人数の増加、どちらが大きな要因かは分かりませんが、それによってぶっちゃけた話、仕事しづらいシーンは増えた気がします。例えば、

  • 以前より他部署にどんな人がいるか、どんなキャラの人がいるか分からなくなった。

  • 横連携のコミュニケーションが難しくなった。

  • 他部署のペインを自分ごととして捉えづらくなった。

ただ、このネガティブさは僕の中で、「憂鬱なもの」というよりも「解決すべき課題」みたいなものと捉えています。よくスタートアップは 10 人の壁・30 人の壁・100 人 の壁みたいに言われますが、僕は 25 人ぐらいのときに入社して 30 人の壁も 100 人の壁も感じなかったんですよね。それが 500 人とかを超えて、「とうとう来た、これがみんなの言っていた壁か!」という感じ。なんとなくクリアしてしまった問題に、みんなできちんと向き合わないといけなくなったのが今、という印象です。僕を含めて古くからいた人も、まさか会社が 800 人規模とかになると思っていなかったので、困惑している状態。

そこで必要なのは、今までより丁寧な対話とか、組織構造やルールのアップデートな気がします。まさに昨年の後半からは、新 CEO を中心にゴリゴリ改善に着手してくれています。

最近ひしひしと感じているのが、大企業を作った人たちってすごいなということです。数千人以上で統率を取って継続した事業運営するの、神様かな。

個人のこと

文化祭の 1 ヶ月前ではなくなり、全国大会出場を目指す部活になった(あくまで自分の意識としては)

入社時に「今の SmartHR は文化祭の1ヶ月前ぐらいな雰囲気。毎日徹夜するほどの忙しさではないけど、もうすぐ文化祭が起こるぞ!という高揚感がある」と聞いていました。

実際に入社して 3 年ぐらいは僕もそのとおりで、文化祭の 1 ヶ月前が 3 年続くというタイムリープみたいな状態だったんですが、最近は徐々にそんなこともなくなってきました。会社が大きくなり、僕も社歴が長くなり、「一ヶ月後に毎月予想もつかないことが起こる」という状況ではなくなったのが大きそうです。

じゃあどんな状態かというと、あくまで僕の感覚としては冒頭の「全国大会出場を目指す部活」みたいな感じです。

数年前の SmartHR はまだ競合も少なく、どこかの会社やサービスと比べてどうかよりも、自分たちが市場に受け入れられるかを意識していました。そこには自分(会社)と相手(顧客)しかいませんでした。それが、ここ数年は明確に競合が増えてきて、そこにどう勝つかを意識するシーンが増えました。また、「クラウド人事労務サービス」という市場が明確に認知され、自分たちがそこのマーケットリーダーと言われることも増えたため、その期待を裏切らないようにしないといけないという思いも生まれました。

純粋に楽しさでいったら、正直もっと会社が小さかったときのほうが楽しかった気がします。ただ、今はもっとやりがいとか使命感みたいなもののほうが先に来ていて、それに応えられるのが楽しいって感じです。

部活と表現したのは、自分自身の課題感として「もっと成長しなければ!」という意識があるからかもしれません。

役割が変わった

2 年前の記事でチーフというマネジメント職になったと書きましたが、その後 2020 年 10 月からは「マネージャー」という役割になりました。チーフが数名で構成されるユニットを束ねるのに対して、マネージャーは複数のユニットを束ねる形となります。人事会議に参加したりして見る情報の範囲や権限が拡大しました。だいたい 30 人ぐらいのメンバーを見ています。

マネージャーになってからは、これまでよりも「お客さん」や「メンバー」よりも「組織」という実態のないものに向き合う時間が増えました。それらはこれまでの業務よりも難解で答えがなく、そして自分の力不足を痛感するような悲しいことが多かった気がします。

個人の感情と組織のどっちを優先するのか。ルールを逸脱するタイミングはいつか。人を育てるとはどういうことか。なぜいつもロジック通りにことは進まないのか。などなど。

しかしながら「こんなことになるならマネージャーにならなきゃよかった」というのとは思ったことはなくて、逆にマネージャーになってよかったなと思っています。なぜなら、なってみないとマネージャー視点で物を見ることは、自分はしなかったからです。僕がもしマネージャーにならなかったら、たぶん代わりに誰か別の人がその役割をしていたのでしょう。そして、僕はこの難解な問題と格闘することはなかったわけです。自分勝手ながら、それはちょっと寂しいことです。

そして、僕はまだこのおもしろい問題集の解き方をよく分かっていない状態なので、もうちょっと頑張り続けたいなと思っています。

仕事しまくった

これまで僕が持っていたちょっとしたコンプレックスとして、「死ぬほど働いた経験」がなかったことです。よく起業家の人だったりエリートサラリーマンの本を読んでいると、そういうエピソードがあるんですが、めちゃくちゃ残業しているときでも「時間的にはすごく働いているけど、”死ぬほど働いている”とはちょっと違うな…」と感じていました。

ただ、この半年は自分史上一番働いたなと思います。単純な労働時間とかではなくて、仕事に捧げた熱量とかそういうの。自分の中で「これはやりきった!」と感じていて、長く続く仕事人生の中で一時でもそれを思える経験ができたのはとても幸せなことです。

ちなみに、なんでそういうふうになれたのかでいうと、振り返ってもよくわかりません。会社への愛着もそうだし、立場が変わったのもあるし、その前の期に未達だった危機感もあります。会社の成長に自分が追いついていけないとやばいとかもあるし、頑張っている他の人たちに負けたくないというのもありました。そんな感じ。

かつて一緒に働いていた人が活躍している人の成長を見るのが楽しい

スタートアップに長居していて楽しいのは、自分と同じぐらいの時期に入社した人とか、かつて一緒に頑張った人たちが離れた部署でも活躍しているのを見たときです。入社時に何者でもなかった人たちが、数年して一つの新しい部門を任されて格闘していたり、自分にあった特性を見つけて全く新しいポジションで成果を出していたりするのを見ると、ワクワクします。なんというか、親心みたいなもの?もしくは、もっと恥ずかしい言葉を使うと同志が活躍している、みたいな。

こういうのを感じる機会が多いのは、振り返ってみるとやっぱりスタートアップでチャンスが多いからなのかもなとも思います。

以上です!

最後まとまりがなくなってしまいましたが、5年経つとこんな感じでした。

ちなみに、タイトルで「営業として入社して」と書きましたが、2023年1月よりインサイドセールスに異動しました!今後はエンタープライズ領域のインサイドセールスのマネージャーをやります。

ただいま過去最高にインサイドセールスの採用をしていますので、ちょっとでも興味がある人・軽くでも話を聞いてみたい人がいたら、上記の応募フォームでも Twitter の DM とかでもなんでもよいので、ぜひぜひご連絡ください!

https://twitter.com/chrlohya


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