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今日もチャラチャラしていきまーす。

二七歳。社会人。三茶あたりの子。

『面談希望です』
そんなにちゃんと申し込まれるのも珍しいなぁ笑

と言うことで、面談しにこちらの方へ来てくれることになった。
今回、写真は求められなかったので交換していない。
『俳優の〇〇に似てると言われます』
あー、醤油顔ね。それだったらいけるかも。

期待はせずに現地へ向かいました。
『暑いので短パンで失礼します』
夏感出してるのは嫌いじゃないよ。
時間前に彼が到着した。
『駅前の郵便ポストの横にいます』
わかりやすくてよろしい。

四〇メートルくらい前からポストの横を見てみると短パン男がいた。

真っ直ぐ向かわず横に逸れる私。

いかん。全然タイプじゃない。
短すぎる短パン男だ。
しかも細くない。普通かもしれないが私好みじゃない。

あー、どうしよう。帰りたい。
でも来てくれたしなぁ。
もしかしたら変態ポテンシャル秘めてるかもしれないしなぁ。
よしっ。

意を決して、彼が待つポストに向かった。
「うっすー!おまたせー!」
チャラさ全快の登場ぶっかま。
「どうも」
大人しめ。
パンツそんなに短いくせに人見知りか。
タイダイ柄のTシャツに白シャツ、短すぎる短パン。夏全開ですね。
「とりあえず行こっかー」
あー、タイプじゃ無い。掠ってもいない。

「こっち来ることあるー?」
「友達が住んでるので何回か来たことあります」
「へー」
興味のない返事。

やっている飲み屋に入った。
来る前から少し飲んでいた私。
「生で」
とりあえずビールで仕切り直す。
「僕はレモンサワーで」
一杯目からレモンサワーかよ。
いいんだけどさぁ、面談来てるなら相手と同じもの頼むでしょ。
会社で上司がビール頼んだらビール一択なんだよ。これだから平成ジャンプはあれなんだよ。
あれってなんだ。
好きなもの飲んでいいんだけど。

「めっちゃ汗かいてるね」
「サウナ行ってから来たので」
「流行りのサウナーか」
健康的でいいんじゃないですか。
「女の子ってあんまサウナ行かないですよね」
いやいやいや、私の周りサウナ女子めっちゃいるけども。
もうちょいリサーチしてください。
お姉さん厳しい。

やっぱり顔も中身もファーストインプレッションも含め頑張ってもやれないなぁ。
私の中で面談は既に終了している。
うーん、雰囲気は前情報の俳優に寄ってなくもない?全く似てはいないよ。

そして気づいてしまった。

あ、歯茎だ。
終了です。


とりあえずお酒は頼んだので乾杯して、インタビューしてみた。
「結構アプリで遊べてる?」
「全然ですよ。会ったのは二人くらいです」
「一人目は?」
「若い子で、ご飯だけ奢ってきました」
「へぇ、その次は?」
「歳は同じくらいで楽しかったです」
「やれた?」
「まぁ…はい…」
はっきり言いなさい。
「一勝一敗ね」

「チャラさんはどんな方と会いましたか?」
それから私が会った男の話も少しだけしてあげた。せっかく来てくれたからブスだけどサービスしないとね。
「ぶっちゃけてくれて嬉しいです」
「聞かれれば言うけどねー」
「僕も飼われたいです」
飼いはしないし誰も飼ってない。
そして自分からお願いしてくる子無理なんですよね。
私が気に入らないと無理。ブスも無理。ごめん!

かなり大人しい大阪出身男子で、ほとんど質問してあげないと喋らないタイプだった。うるさくなくていいからもっと頭使って会話しろ。
つまらん。

「そろそろ出ようか〜」
飽きたし。
トイレに行くついでにお会計してくれた。
ご馳走さまです。

帰り際になって更に無口になる彼。
あれ、大丈夫かな。
どうやって誘うか考えてるのかな。

外でタバコを吸うことに。
彼は辞めていたが一本あげた。

私は帰りたかったので速攻で吸い終わったが、めちゃくちゃゆっくり吸う彼。
いや、もうええて。

やっと吸い終わって駅に向かう。

無言の彼。
何か言ってくるかな。

先は無いからいいんだけど。

駅に着く直前。
「おうちお邪魔して一緒に飲むのは無しですか?」
やっと絞り出したー。
頑張った。
「無しだねー」
からのバッサリ。
容赦ない。

改札で見送って解散。

速攻でアプリを開いた。
『今日空いてない?』
やりとりしていた近場の二人にメッセージを送ってアプリを閉じた。
自分から誘わないようにしているけど、このままで休日を終わらせるなんて勿体ない。


それから家近の友達と飲みに行くことになった。
飲んで返事を待つ。


まだ夜は終わらせない。

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