見出し画像

100日後におでかけする大学院生【#23】医療学生、自分が病気だと知る

こんばんは。おでかけ志願者のちゃんたです。
今日はおうちでパンを作りました!実験みたいでとても楽しくて、ハマってしまいそうです🥐

さて前回は、私が強迫性障害になったきっかけについて書きました。
今回は、自分が強迫性障害だと知った経緯と、現在までのことを書きたいと思います。

「しきたり」という名のマイルール

私は小学生の頃に強迫性障害を発症し、その後大学2年生になるまでの7年間、自分が強迫性障害だと知りませんでした。

強迫行為を「しきたり」と呼び、家族にも誤魔化しながら、自分だけのルールとして強迫行為をこそこそ行う日々でした。

引っ越しや誕生日、新年度といった自分なりの節目には、強迫行為を減らそうと努力していましたが、なかなかゼロにはならず。

しかし高校生の頃には、生活に支障が出ないくらいには、症状が落ち着いていました。


自分が病気と知る

転機は大学2年生のときでした。
私は医療系専攻なので、精神医学の講義がありました。当時はコロナ禍のためオンライン授業でした。

その日は、神経症性障害の講義でした。
私はパソコンで授業スライドを眺めながら、
「いろんな病気があるんだな」と他人事のように聞いていました。

そして、先生が強迫性障害について話し始めたときの衝撃は今でも忘れられません。

⚫︎ 儀式行為
⚫︎ 確認行為
⚫︎ 数字へのこだわり
⚫︎ ものの配置・対称性へのこだわり
⚫︎ 加害恐怖

「これ、自分のことじゃん!!」
と、思わず叫びました。

「不潔恐怖と洗浄」を除く、ほとんどの症状が自分に当てはまっていることに気づき、衝撃を受けました。

そして、何よりも安堵しました。

これまで正体不明だった自分の行動が、きちんと名前のついた現象(病気)だったこと。

そして、自分だけではなかったことに。

決して喜ぶべきことではないですが、
「50人に1人も同じように苦しむ人がいる」と知り、私は孤独感から解放されました。

自分が病気だと知ったのに、安堵する気持ちが一番大きいだなんて、思いもしませんでした。

これって治せるの!?

自分が強迫性障害だと知って、一番衝撃だったこと。それは、治療法があることでした。

もちろん、どうにかしたい気持ちはそれまでもありました。でも、どうやって調べればいいか分からなかったのです。

どんな治療法があるか、どうすれば上手く付き合えるか、病名さえ分かれば、ネットで検索することができました。

それからは、以前よりも強迫性障害と上手く付き合えるようになりました。生活への支障も比較的小さくなっていたため、受診はせずにいました。

(その後、適応障害になって心療内科を受診した際に、ついでのような形で正式に診断されましたがね…。)


精神医学の知識は大事

私はこのような経験から、
「自分が病気だと知ること」は非常に重要であると感じました。

自分の中の正体不明で、謎の現象病気だと分かるだけで、心持ちが変わり、選択肢がとても増えるのです。

身体的な病気とは異なり、精神的な病気は具体的な症状や痛みがない場合も多いと思います。

言葉では表しにくく、周りには言いずらい症状もあり、病名が分かるまでに時間がかかることもあります。

私のように、何年間も病名が分からず、もしくは病気であることすら知らず、苦しみ続けてきた方も少なくないでしょう。

自分や周りの人が精神疾患であると、一刻も早く気付くことができれば、治療や対処法などの選択肢は確実に増えると思います。

そのためにも、精神医学の知識がより広まってほしいと、願うばかりです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?