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【令和】クリスマスだしディレクター女子が結婚できない理由をプロジェクトマネジメントに例えてみた

※この記事は「LIG Advent Calendar 2019」の24日目の記事として執筆しました。

東京都台東区にある「LIG」という制作会社でWebディレクター兼中間管理職をしているちゃんれみと申します。
2017年から2年連続で「どうせクリスマスイブ暇だろう」という理由でアサインされ、ついに今年は自らの意思でこの日を選びました。その結果社長と取締役の間に挟まれるという大役を買うはめに…。

ちなみに去年はこんな記事を書いておりました。
▼クリスマスだしWebディレクター女子に彼氏ができない理由を考えてみた
https://note.com/chanremi/n/n5dd9dc8cde47

さて、今年は去年に引き続きクリスマスイブを独身で迎えるにあたり、Webディレクターの私が結婚できない理由をプロジェクトマネジメントの観点で綴っていきたいと思います。

理由1:要件定義ができていない

30歳を過ぎて独身を続けていると、見かねた優しい友人たちが「紹介してあげるよ!」と声をかけてくれるのですが、続けて「どんな人がタイプ?」って聞かれることがほとんどだと思います。

そんな時に「男性で、未婚で、生きてる人…」みたいな曖昧な回答しかできず、具体的な要件を伝えられないためにミスマッチが起きたり、案件化(紹介)に至らないことが多いです…。

Webサイト制作で「インターネットからアクセスできて、トップページがあって、画像とかテキストがあるやつ…」など当たり前の要件を挙げられても、どんな提案をすればいいかわからないですよね?
恋愛のRFP(提案依頼書)フォーマット、ほしいです。

理由2:WBSの精度が甘い

WBSとはWork Breakdown Structureの略で、プロジェクトの各工程を作業レベルまで細かく落とし込み構造化したものです。

例えるならば、「結婚をする」というプロジェクトに対して、「異性と出会う」「恋人同士になる」「プロポーズされる」などの工程を、さらに「合コンに行く」「LINEを交換する」といった作業レベルまでに落とし込むことで、プロジェクト達成までに必要なタスクを漏れなく洗い出し、スケジューリングや見積などプロジェクトの基盤となる設計をするためによく用いられるのがこのWBSです。

そしてこのWBSの作成を怠ったり、タスクの洗い出しが甘いと必要な工程の抜け漏れが発生し、赤字化やスケジュール遅延などプロジェクトの失敗の原因になることもしばしばです。

かつてWebディレクターの師匠に「まず結婚までのWBSを引け」とアドバイスされたことがありました。やはりWBSとはプロジェクトの基盤だと言えます。

理由3:マイルストーンの設定ができていない

マイルストーンとは、プロジェクトの完遂に重要な中間目標地点のことを指します。

例えば「30歳までに結婚する」というプロジェクトのゴールに対して、1年は交際期間が欲しいから、29歳までには恋人を作って、さらにデート期間を考えると28歳ごろから出会ってないと遅延が発生するな…といった各工程に対して、期日設定をし、それを中間目標とする、プロジェクト進行の指針となる節目のことをマイルストーンと呼びます。

長期間に渡ったり、工程が多いプロジェクトにはこのマイルストーンと期日を適切に設定することが重要です。マイルストーンの設定を怠ると、「あれ、来月30歳なのに誰とも出会ってないや」みたいな致命的な遅延を招く原因となります。

理由4:デッドラインを甘く見ている

マイルストーンと似た考え方なのですが、個人的にはマイルストーンはあくまで理想とする「目標」で、これを厳守することが原則になるのですが、万が一期日を後ろ倒しにするような状況に直面したときのために、あらかじめ設定しておく「まじでこれ過ぎたらしぬ」という限界ギリギリ期日のことを「デッドライン」と呼んでいます。主にそれが遅れることで後続する工程などに影響が出てしまい、プロジェクト全体の遅延を招きかねない工程を指します(その工程そのもののことを「クリティカルパス」なんて呼んだりします)。

例えばただ「結婚する」だけではなく「30歳の誕生日(9月)までに挙式をする」といったプロジェクトの場合、自ずと準備期間などが必要となるため、少なくとも「29歳の3月までにはプロポーズされておく」といったデッドライン設定が必要になります。

たまに期日直前に「本当のデッドどこ?」「デッドのデッドは?」なんて聞いてくる人いますけど、そんなものは存在しない(デッドライン過ぎた時点で詰む)と肝に銘じておきましょう、って常々人に言ってるのに、自分のことになるとできないって不思議ですよね。

理由5:進行管理を怠っている

どんなに精度の高いWBSやマイルストーンが設定できたとしても、それが期日通り、タスクの漏れなく進行しているかの管理がされていなければ、プロジェクトは破綻します。

「今年のクリスマスまでに彼氏作る!」なんてマイルストーン、ちゃんと守られていますか?

理由6:振り返り会ができていない

プロジェクトの振り返りなくして、プロジェクトの成功はない。」と言えるほど、終わったあとのプロジェクトの振り返り会はとても重要です。

良かったことは継続し、失敗したことは改善策を考えるきっかけをつくることで、次のプロジェクトの成功に繋がるのです。
また、この振り返り会はプロジェクトメンバーだけでなく、クライアントなど関係各位を集めて行うことが理想とされています。

しかしこれを恋愛に例えると「終わったプロジェクト(恋)の振り返り会」ということになりますよね? 関係各位(元彼)集めて…って、難易度高過ぎません……?

理由7:完全な成功法などない

これまでご紹介したWBSやマイルストーンは、プロジェクト成功への糸口にはなり得ますが、あくまでもフレームワーク(手法)の一つで、これらを使いこなしたからと言って必ずしもプロジェクトが成功するとは限りません。

手法にとらわれすぎず、プロジェクト邁進のために最善の判断をしていくこと、そして時には「このプロジェクトって本当に必要だっけ?」「何のためのプロジェクトだっけ?」という本質を見失わないようにすることも、プロジェクトマネージャーにとって重要だと思っています。

例えば「幸せになりたい」というゴールに対して、「結婚をする」というプロジェクトを進めているからと言って、必ずしもそのプロジェクトの成功=ゴールではない可能性もあるということです。

さいごに

サグラダファミリアかみずほ銀行よりは先にこのプロジェクトを終わらせたいです。


トリは今年も我らがLIGのCTO、づやさんにつなぎます!
▼LIG Advent Calendar 2018
https://qiita.com/advent-calendar/2019/lig

よいクリスマスイブを!


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