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雑談も相談もオープンに。和樂webのSlack活用

こんにちは! note担当の鳩です。和樂webは、現在スタッフ約5人+全国から集まったライター軍団約40人とSlackでやりとりしながらコンテンツを制作しています。Slackを本格的に運用しはじめてから3カ月。最近は単なるメールの代替ツールではなく、インターネット上の編集部のように機能しはじめました。

Slackを使ったことのない人が9割以上の状態から、どうやって導入を進めていったか?コンテンツを作るうえで今どんなふうに活用しているのか?和樂webのSlack運用を、noteで公開してみます。

和樂webのミッション(おさらい)

和樂webは「日本文化の入り口マガジン」として、日本文化にまつわるオリジナルコンテンツを毎日発信しています。

雑誌「和樂」では、毎号1つのテーマに基づいて企画編集されていますが、和樂webでは、ライターさんそれぞれの得意領域を生かして入り口の数を増やしながら「フツーの人たちが日本文化を身近に楽しむきっかけづくり」に挑戦しています。

多種多様な和樂webのライター軍団

和樂webの編集部は約5人(編集長の高木さん+常駐スタッフ5人〜 )。ライターさんは現在40人以上います。さまざまな日本文化のプロフェッショナルが集まっているのですが、とにかくジャンルが幅広い...! 得意領域を、ざっくりと並べてみるとこんなかんじです。

江戸時代、戦国武将、城、忍者、歌舞伎、狂言、能、落語、神社、建築、日本食、日本酒、和菓子、浮世絵、民芸、雑貨、庭園、和歌、書道、下町、舞踊、寺、着物、温泉、仏像、神話、現代アート、美容、根付、縄文時代、アイヌ、ウェディング、妖怪、民俗学、ゲーム...

多種多様なジャンルの入り口をつくっていくために、今後も専門分野を極めた人たちに参加していただき、ライター100人体制を目指していきます。
(個人的には「ラーメン」とか「アイドル」とか「JPOP」とかを切り口に日本的なるものとは?を語ってくださる人にも参加していただきたい〜!)

Slackを使った記事の進行管理フロー

現在、ライターさんとのコミュニケーションは初回の面談以降、ほぼSlackで行っています(以下のようなフローで記事を作成しています)。

1.Slackの「 #ライター 」チャンネルで企画案出し
2.スタッフOK(公開日の目処も決定)
3.取材・執筆(WordPress入稿まで)
4.Slackの「 #チェック 」チャンネルでスタッフ確認
5.スタッフにより公開 → 支払い処理

ちなみに40人以上のライターさんは、これまで紙媒体を中心に活躍されてきた方も多く、Slackはもちろん、Webメディアのライティングやインターネットサービスを活用したコミュニケーションが、そもそも初めての方もいらっしゃいます。しかしこういったツールの利用経験の有無で、多様性と専門性ある書き手の方々とお仕事する機会を失ってしまうのは非常にもったいないことなので、ライターさんの採用基準には含んでいません。

なおライターさんからもらった企画は、OKを出したタイミングでスタッフがシートにまとめ、公開予定日とあわせて管理しています。

SlackはメールやLINEとどう違う?

今日の本題は、ここです。Slackはもちろんwebメディアでのライティングは初めてという方もいるなかで、なぜ和樂webでSlackの導入がうまくいったのか? その理由を、掘り下げてみます。

2019年4月以前、和樂webの編集部はライターさんも5人に満たず、会議+メール+バックログでのコミュニケーションが主流でした。4月のリニューアルを見据えてより多くの人に関わってもらうため、とりあえずSlackを導入してみたのが、2019年1月頃です。

はじめは編集部と数名のライターさんのみで使っていましたが、ほとんどの人がSlackを使ったことがありません。メールやLINEと何が違うのか? うまく伝えられず、しばらくはメールの代替手段として使っていました。

Slackに#雑談をつくったら上手くまわりだした

リニューアル前の3月、試しにつくってみたのが「 #雑談  」チャンネルでした。それまでは業務連絡を各チャンネルで行なっていたのですが、それしか会話できない場所になると、意見を出したりカジュアルな相談するのが、どんどん息苦しくなってきます(そもそもSlackを開くのも嫌になります)。もっとくだらないアイデアとかニュースの話とか、日常的に雑談できる相手になら意見もしやすくなるんじゃないか?と思ったのです。

6月にライターさんが一気に40人規模に増えました。得意領域だけでなく、webリテラシー、ライター経験、年齢も住所...多種多様なバックグラウンドを持つ人たちが集まりました。どんな人にとっても、Slackを使うことがストレスにならないよう、Slackには最低限のルールだけを設けて、ゆるーくつながる状態をつくっていますが、その中心には「雑談」があるような気がしています。
(ちなみにSlackの現在のローディングメッセージは偉人たちの死にまつわる名言)

Slackに招待したあと、はじめにやる3つのこと

Slackについて、ライターさんには3つのことを案内しています。
最初に「通知のONOFF」「チャンネルとDMの概念」「メンションの飛ばし方」を教えます。次に「和樂webのマニュアル(wikiとQA的なものをまとめたdocs)」を共有します。それから、各自で全員の入っているチャンネルで自己紹介をしてもらいます。あとの使い方は、おまかせです。

オープンな5つのチャンネルを使う

Slackのチャンネルは現在、以下のように整備しています。

#雑談・・・なんでも話してOKな場所
#web・・・ライター以外の雑誌編集や広告担当なども入っている場所
#ライター・・・企画案出しに使う場所
#チェック・・・原稿確認に使う場所
#質問・・・WordPressの操作やSlackに関する質問の集約

特徴的なのは、個別のDMや鍵付きのスペースで会話するのではなく、企画案出し・チェック・質問、全てをオープンな場所で全員が共有している点。和樂webでは、ふつうであれば関わることのないライターさん同士の交流が生まれたり、互いにアドバイスするような場面も増えてきました。(一般的なwebメディアの編集部において、スタッフとライターさんの1on1の交流はあっても、ライターさん同士での横のコミュニケーションはなかなか機会がないのです)

インターネット編集部をつくる

最近は、Slackでのコミュニケーションがよい感じに盛り上がってきたので「おせっ会」という、和樂webスタッフとライター軍団が顔を合わせてわいわいする会を開催しました。

Slackは「ツール」ではなく「オフィス」のように、わいわいがやがや相談したり雑談するための場所です。私は前職のIT企業で、同じオフィスにいる人たちと、ほぼ全てのコミュニケーションをSlackで完結していたので、リアルな対話だけが、よいチームをつくるための手段だとは思いません。

雑談したり絵文字で気楽に会話できるSlackは、参加する人たちのwebリテラシーにかかわらず、多様性に富んだチームづくりにちょうどよいプラットフォームです。まだ導入したばかりで運用的にもっとよくできる部分もありますが、全国にいるライターさんたちと協力して1つのチームをつくるにあたり、Slackでの雑談と相談を中心に「インターネット編集部」をちょっとずつ拡大できたら...と日々試行錯誤しています。



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